直接の接触を排除してはいけない

このご時世ですが、私個人では人との接触を社会から排除するのは人類の進歩にブレーキをかける行為だと思っています。だから、この一年は仕方ありませんが、それ以後の十年を見据えて人との直接の接触を再定義する必要があると感じています。

緊急事態宣言が発令され、「人との接触を3割にすれば感染拡大が緩やかに、可能であれば2割にすれば感染拡大を抑止できる」という具体的な数値が出ています。それを受け、休業や在宅など人が接する機会をなくす方向で社会が対応しようとしています。私の職場も在宅勤務を導入し2交代制(出社班・在宅班)で業務を行う準備をしていましたが、出社班でも事務所での作業が不要な場合は出社しなくてよいということに改めら、直接の接触を極力なくす運用を行っています。世間的にも在宅勤務やリモート学習、遠隔診療、無人接客、置き配など様々な分野で対策が講じられていて、社会の適応能力の高さにビックリすることが起こっています。

さて、WeWorkってオワコンですよねぇ。個人的には社会を変えていく重要ファクターだと思っていましたが、現在の一極集中オフィスから分散オフィス(=WeWork)に移行せずに、一気に在宅勤務(リモート・ローカル)にシフトされつつあります。そして分散オフィスの代わりにリモートミーティング、CiscoのWebexやZoomなど、のインフラが立ち上がりつつあり、会議など一時に集まってやる行為をするための手段が整いつつあります。そうなると個人の作業は在宅勤務で実行可能であり、集団の作業、いわゆる会議と呼ばれるもので決定・報告・告知の手段、はリモートミーティングで可能となりました。今の風潮では物理的な場所に集まる意味がほとんどなくなってしまいます。つまりWeWorkのような継続的な貸しオフィスまでは不要になってしまいます。

私はこの流れ非常にまずいと思っています。社会が急激に変わりすぎている。実は新型コロナウイルス感染の問題はワクチンがないことや予防接種がないことです。そのため感染を防ぐ手段として感染者が感染していない人にうつさないために接触を断つことを必死に行っているだけの事です。つまり「人と人が直接接すること」は悪いことではないのです。でも在宅勤務になって通勤がなくなり満員電車に乗らずに快適になった。東京に住んでいる必要すらなく地方に移住すればいいのではなど様々なことが言われ始めています。逆に学校に通学せずリモート学習を導入するにあたり、いじめ・不登校の問題が解消されるなんてことを言う人も出てきました。人と直接接することで発生していた問題のいくつかは同時に解決できたのかもしれません。しかしながら何度も言いますが、「人と人が直接接すること」に問題があるわけではないのです。あくまでも感染を防止する手段として接触を断った結果が在宅勤務やリモート学習であるというだけです。

個人的にはWeWorkのようなリモートオフィスを導入する過程で、これから不要になる人との接触が見極められると考えていました。例えば満員電車がその最たるものだと思います。でもそれ以外の事務所で行っていることで満場一致で不要と考えられている接触なんて本当にあるのだろうか?業種業態や個人の地位などによって当然異なります。そういった個々の検証もなく一気に接触を断たれた結果、元に戻すということがどこまでできるのか、適正な状態に戻れるのかが非常に心配なところです。

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