2023シーズン前半戦振り返り

皆さんこんにちは。

開幕前、このような記事を投稿し、シーズンに関しての不安要素を挙げた。

そこで今回は、シーズンも折り返しに到達するタイミングで、阪神の前半戦の戦いぶりを振り返ってみることにした。

順位

7月12日現在、2位のDeNAとは3ゲーム差の首位を走っているものの、何がきっかけで首位陥落となるかが分からない。
そして、先月は連勝がなく、この3連勝は5月30日ぶりとなった。

そんなチーム状況だが、ここまでの要素振り返ってみる。

左右の新エース誕生

今年、このチームを支えているのが、大卒3年目にして頭角を現している村上頌樹投手と、昨オフに現役ドラフトにより、ソフトバンクから移籍した大竹耕太郎投手である。

この二人の共通点として、バッテリーを組む相手が坂本誠志郎捕手であるというところである。(詳細後述)


では、ここからは、先に挙げた記事の不安要素と照らし合わせながら振り返っていく。

要素①伊藤将司

開幕前、左肘の違和感で離脱した伊藤将司投手だが、1軍に合流してからは試合を作っている。

要素②青柳晃洋の不調

開幕戦こそ、勝ち星を挙げたものの、投球回が5回2/3(自責点1)。
翌週のヤクルト戦では7回1失点(勝敗付かず)と好投を見せるが、その後は4回2/3・5失点(●)、2回2/3・4失点(●)、6回3失点(●)、6回3失点(〇)と試合を思うように作れないことが多く、5月19日の広島戦で5回7失点を喫したことで、先発ローテーションから脱落した。

昨年、一昨年と最多勝、最高勝率を記録したものの、その翌年ということもあり、不調にあえいでいる。

しかしそんな中、11日のDeNA戦(倉敷マスカットスタジアム)に先発登板し、7回を投げて80球、2失点と好投し、約2ヵ月ぶりの白星を飾った。特に課題とされている立ち上がり3回をパーフェクトに抑えた点は非常に大きい。

この好投を機に、後半戦の先発ローテーションの軸を担えるまでに復調してほしいところである。

要素③クリーンナップ

OP戦で不調だったクリーンナップ。
いざ開幕すると、4番を打つ大山は開幕から勝負強さを時折発揮し、打率.284、10本塁打、打点はリーグ3位タイの48打点を記録している。

一方、5番に据えた佐藤輝明だが、開幕からはあまり調子が上がらなかった。
しかし、調子が上がってきたタイミングでの謎の登録抹消。
そして、再昇格後もなかなか調子が上がってこない。

そんなクリーンナップに、新たな希望が生まれてきている(後述)。

要素④正捕手の配球

開幕前に正捕手起用を明言された梅野だったが、不安要素の通りに失点数を稼いだ。
特に、開幕ロースターのうち青柳、西勇、才木、西純の4人が梅野と組んでいたが、いずれも一度はファーム調整を言い渡されている。

それに対し、開幕から坂本とバッテリーを組み続けている村上と大竹の2投手については好調を維持し、村上は12試合に登板し、6勝4敗で防御率1.78。そして、大竹に至っては13試合に登板し、7勝1敗で防御率は1.48を記録している。

この好調の要因に、坂本が投手の長所を上手く引き出している点や、試合中でもメモを欠かさず、仮に組んでいる投手の調子が悪いとしても、なんとかその調子を落とさないようにしているという所が感じられる。

一方、先でも挙げた外角ストレートを基本線としている点や、好感触の球を続けさせ、ヒットを打たれている梅野の配球。
特に、5月31日の西武戦にて、4回に栗山にホームランを打たれたシーン、インハイにスライダーを3球続けたクソリードには、スポナビの配球チャートを見た中の人は怒りを覚えた。

ただただ理解に苦しむ

その後も、観ている側に疑問符しか付けさせさせず、怒りを覚えるような梅野の配球。

野球解説者の里崎智也の「キャッチャーは打つか勝つか」という言葉で、一時期は坂本はその両方が出来ている一方、その片方すらできていない梅野を使う意味があったのかと感じる。


疑問符が生じる岡田采配

ここのところ、監督である岡田彰布の采配に疑問が生じることが多々ある。

昨年までのフォームを変更させた佐藤輝明が不調に陥り、調子が上がってきたタイミングでの謎の登録抹消。
本人からすれば、モチベーションが上がらないことこの上ない。
また、ファームで好調だった小野寺や、打席に立つ機会が少ないながらも、3割をキープしている小幡を使わずに干している点は納得がいかない。

それにも関わらず、不振が続いているノイジーと梅野を起用し続け、打線にブレーキをかけている。その結果、欲しいところでの1点を取りこぼし、勝ちきれない試合は数多くあった。

更に、梅野としか組ませていない先発を、坂本と組ませることなくファーム送りにし、坂本と組ませていた伊藤将司を梅野と組ませるようになった。

そして、極めつけは、点差が開いている試合での勝ちパターンの投入である。
特に加治屋に関しては、セットアッパーの役割を担わせたいのならまだしも、大量に点差が開いた試合で送り込み、その結果、7月5日には登録抹消となった。

大量に点差が開いた試合で、謎に勝ちパターンを投入した結果、終盤戦では打ち込まれるケースや、翌年以降長期間不調に陥るケースが散見されている。
その最たる例が、岡田政権を支えていた久保田智之で、2007年には、あろうことか90試合登板を記録。
そのシーズンが響いた形で、翌年以降は不調に陥り、ファームですら当番がなくなっていった。

ここ数試合の加治屋の起用を見る限り、第二の久保田智之を爆誕させてしまう勢いでいる。
その結果、翌年以降のリリーフの台所事情が厳しくなるのは目に見えている。

2005年は、星野政権時代の戦力があったからこそ優勝することができたものの、そこから18年もの間、優勝から遠ざかっている。

後半戦を戦う上でのポイント

坂本誠志郎の出場数

先にも上げた梅野との出場比率について、梅野3:坂本3だからある程度計算できていたが、梅野の出場機会が多くなることで、その単調なリードに相手が慣れてきて、その結果、打ち込まれるケースが多い。

正反対のリードをする両者だが、個人的には坂本の出場機会を増やしてほしいと思っている。

試合中でも気づいたことをメモし、自分は脇役に徹する坂本の努力が報われる日が着てほしいと願っている。

ショートの併用

開幕戦でスタメンだったものの、ベンチを温める機会が多くなってしまっている小幡。そして、ドラフト同期ながら、安定したバッティングと守備でレギュラーを張っている木浪。

ここのところ、木浪が不調でも、意地でも小幡を使わないように感じているが、どちらも守備が良いだけに、お互いがお互いを刺激し合い、さらに争いを激化させてほしいと思っている。

リリーフの負担軽減

夏場以降、勤続疲労によりリリーフの調子が落ちるのが常である。

そのためにも、なるべく先発投手の調子がいい時には、イニングを引っ張るのも必要だし、当然だが点差が開いたゲームでは、あまり登板機会のない投手の起用が大事となってくる。

第二の久保田を生み出さないためにも、投手コーチが監督に意見を言える体制構築が課題となってくる。

若手の積極起用

センターを守っている近本が離脱して以降、代わってセンターに入るようになったドラ1ルーキー・森下翔太(中央大)の活躍が光っている。
特に9日のヤクルト戦(甲子園)で、決勝打となるプロ初ホームランを放って以後、7打数3安打で4打点を記録するなど、阪神ファンの希望となっている。

また、交流戦でプロ初ヒットを放った、2年目の前川右京(智辯学園高)も、レギュラーを奪取すると言わんばかりのバッティングで絶賛売り出し中である。

後半戦ではこの2人に加え、夏場辺りに、ファームで驚異の3割台を持続している井坪陽生(関東一高)を起用し、打線の起爆剤となってほしいところである。


まとめ

オールスターまでの期間を何とか首位で折り返し、後半戦にブーストをかけてほしいこのチーム。

不安要素はあるものの、価値を取りこぼすことなく、稼げるときに白星を稼ぎ、“アレ”を目指してほしいところである。


じゃ、また。

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