【ネタバレ注意】【音楽談議】2021/11/22 玉置浩二 Concert Tour 2021 故郷楽団〜Chocolate cosmos
こんばんは。MSGEXのGAKUです。
昨日は「玉置浩二 Concert Tour 2021 故郷楽団〜Chocolate cosmos 」ツアーファイナル公演に行ってきました。
【お客様へのお願い】
◉本ツアーは(6/17付現在)政府から発表された方針に基づき、「大声での歓声、声援等がないことを前提としうるイベント」として、一部の会場を除き収容率100%で実施させていただきます。
会場となった東京国際フォーラム ホールAは、事前にチケットがSold Outの発表の通り、2階席までバッチリ埋めつくされており壮観でした。
僕が生まれて初めて観たライブは、母に連れられて観に行った安全地帯の日本武道館ライブでした。
玉置さんのソロ活動等に伴う一時的な活動休止から開けての、最新アルバム「安全地帯Ⅵ 夢の都」のツアーでした。これがまた当時のイメージからすると意外にも激しくロックなライブで、元々演奏技術がハンパない安全地帯の皆さんがあえて荒々しい演奏を披露する中、若かりし玉置さんがシャウトに次ぐシャウトを決める姿が、僕にとってのライブ原体験として胸に刻まれたのです。
普段どちらかというと激しめのジャンル、楽曲を好んで聴いたり作ったりしている僕ですが、玉置さんは僕にとってジャンルも何もかも超越して、その歌、その声があるだけでいい、幼少の頃より現在に至るまで一貫してそのように感じさせてくれている素晴らしいミュージシャンです。
今回のチケットは、元々今年の夏頃に抽選で当たり、両親にプレゼントしたものでした。
ただ、夏頃はまだコロナ感染者数が増大し、緊急事態宣言の解除の検討もつかない時期だったため、行けるかどうかはその時になってみないとわからない、という感じでした。
幸い、原因はともかく感染者の減少、緊急事態宣言の解除に伴い、両親もこれなら行けそうかなとなったものの、父が仕事の都合がつかなくなり、私が代理で行くことになりました。
母と2人でライブを観に行くのは、生まれて初めていった安全地帯のライブ以来でした。
ライブは途中に休憩を挟んだ2部構成、アンコールを含めて約2時間でした。
僕が玉置さんのライブを観るのは2011年、安全地帯のツアー以来10年振りでしたが、何よりも驚いたのは玉置さんの声。
ここは人により捉え方が異なってくるかもしれませんが、2010年の安全地帯再結成以降、過労や体調不良なども合わさってか、玉置さんはかなり声が出し辛くなっていた印象を持っていました。
実際、安全地帯が玉置さんのソロ楽曲をカバーしたアルバム「安全地帯XⅢ JUNK」では、代表曲の一つである「メロディー」のキーが下がった状態で収録されており、個人的には違和感を持っていました。
しかし特にここ数年は、ライブのBlu-rayなどを観ていても、声の状態が非常に良くなっているのを感じていました。オーケストラとの共演なども始まったことから、ライブ本数の調整なども含めた活動ペースの見直しが行われたのかもしれません。
そして昨日。僕がこれまで観た玉置さんのライブの中では、間違いなくベストコンディションでした。
強いて言えばライブが始まった直後のみ、若干声がかすれ気味かなと感じる場面がなくはなかったですが、曲を追うごとに安定していっていました。
僕が大好きな玉置さんのライブアルバムの中に、2005年に発売された「LIVE!!『今日というこの日を生きていこう』」という作品があります。
確かにライブアルバムのはずなのですが、声が良過ぎて「あなたに」「夏の終わりのハーモニー」などスタジオ音源を超えていると感じさせるテイクが多数収録されている、素晴らしい作品です。
(Amazon Prime会員の方であればprime musicにて無課金で聴けます。)
こちらは同ツアーのライブ映像より「MR.LONERY」。
昨日のライブ、これを超えてきました。
今回のツアーでは、ピアノ、ギター、バイオリン、チェロ、パーカッションにより、玉置さんの歌を最大限に聴かせる編成となっていました。
オリジナルでは地声と裏声を行き来する「MR.LONERY」などもフルに地声で無理なく歌い上げていたり、「メロディー」もオリジナルのキーで無理なく非常に伸びやかな声で歌われていて、前述のライブアルバムを思い起こさせると同時に、これを超えて来たんじゃないかと思わせる素晴らしい歌唱を披露してくれました。
この日、個人的に最も嬉しかったのが、ビートたけしさんへの提供曲「嘲笑」を初めて生で聴けたこと。もともとYouTubeで聴いているだけでも涙が出そうになる曲なのですが、サビを玉置さんが歌い上げるときの声に身体が反応して反射的に泣いてしまう、そんな不思議な感覚でした。
そして、「田園」が始まった瞬間、会場中にポジティブなエネルギーが溢れてみなぎる感覚は、いつもながら凄いなぁと思います。10年前の東日本大震災後のツアーでもそうでしたが、今回のコロナ禍においても、昨年のNHK紅白で披露されたことなどを踏まえて「玉置さんソロ最大のヒット曲」という意味合いを遥かに超えて、聴いている人たちみんなに元気を与えてくれる、特別な作品になりつつあるように思います。
その他楽曲では、本人がアコースティックギター一本で弾き語ったり、アカペラ、更にはマイクも外して地声のみで歌うような場面もありました。
CDに収録されたスタジオ音源を遥かに凌駕する生歌を立て続けに聴かされては、ライブに行かないという選択はもはや取れなくなってしまいます。
ピッチが安定している、なんて次元ではなく、ただ歌を聴いているだけで曲に対する感情や思い入れがなくても自然と涙が流れてしまう、理屈ではなく本当に魂を揺さぶられるような歌を、玉置さんはいつも聴かせてくれます。
ライブの終了直後、母が涙を流しながら言っていた一言に、この二年間の様々な思いが込められているようでした。
「また玉置さんのコンサートに来ることができて良かった」
この日の模様は新年1月2日にWOWOWで放送予定です。観られる方は是非ご覧ください。
そして、来年のオーケストラとのツアーが、早速抽選予約開始となっています。来年は安全地帯40周年、そして玉置浩二ソロ35周年にあたる記念すべき年。今回は自分も可能なら観に行きたいと思ったので、東京公演を複数日予約してみました。1日だけ当選だったら両親に行ってもらって、もし複数日当選したら行ってみようと思います。
という訳で、最後に今日のセットリストを記載して終わりたいと思います。
ちなみにアンコールラストを飾った「しあわせのランプ」の歌詞は、玉置さん本人が実のお母様から言われていた言葉を基に作られています。
昨日のライブでは、東京の夜景をバックに、玉置さんがまるで我々に言い聞かせてくれているように、優しく心に響きました。
それでは、MSGEXのGAKUでした。
『玉置浩二 Concert Tour 2021 故郷楽団〜Chocolate cosmos 』
日程:2021/11/22(月) 開場17:00 開演18:00
会場:東京国際フォーラム ホールA(JR・東京メトロ有楽町駅徒歩1分)
【セットリスト】
01. あこがれ
02. ママとカントリービール
03. 花咲く土手に
04. 青い"なす"畑
05. I LOVE YOU
06. 嘲笑
07. aibo
08. 花束
09. Winter Leaf (Instrumental)
10. 終わらない夏
11. コール
12. サーチライト
13. MR.LONELY
14. JUNK LAND
15. 田園
16. メロディー
ENCORE
17. しあわせのランプ
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