真なる旋律は最愛を歌う、について想うこと

 聖川真斗のソロベストアルバム、HOLY KNIGHTが発売されてから早3ヶ月。その中には新参の聖川担の私にはどうしても理解の難しい曲がありました、それが真なる旋律は最愛を歌う(以下、真愛)。はっきり言うとこの曲を聞くのがつらくてたまらない時期もありました。

 そんな私も最近やっと自分なりにこの曲の解釈を掴めたので、完全な自己都合めちゃ長解釈ですが記しておこうと思います。(そして今は真愛大好きです!!!)

①どんな聖川真斗がいるのだぞって知らせたかったのか?


 真愛での聖川真斗は、これまでの曲には無かった色気のある歌詞とメロディーを妖艶に歌い上げています。


奥の奥まで深く感じたいと
抑えきれない渇きが疼いて止まない
…お前が欲しくて

 なんて歌詞を…聖川真斗……。特にこの2番以降の歌詞にはプリンセスたちもドキドキしたことでしょう。これまでの曲とは明らかに違う、女性と夜を共にしたとも捉えられるような歌詞。

 もちろんこの歌詞を書いたのは聖川真斗で、アルバムの新曲の1つにしようと決めたのも聖川真斗。大切な節目のアルバムの曲だから、何か伝えたい想いがあるに違いない、ですがこの曲で何を我々に伝えたいのか…???ここで立ち止まりました。

 本人のツイートやインタビューでも、多くは語らず、あくまで聞いた者の解釈に任せたいとの立場をとった聖川真斗。
 自分が真愛のような歌を歌うのは意外だと思われるかもしれないがこういう聖川真斗もいるのだぞと知ってほしかったのかもしれない聖川真斗。

……え?

 単細胞な私はここで「聖川真斗は芸能界に馴染んでいく間に、共演女優or駆け出しアイドルor女子アナと肉体関係を結ぶようになった」のだと捉えてしまいました。
 聖川真斗だって26歳の独身男性なのだから、年相応な“遊び”も“恋愛”も経験していて、その経験から色気のある曲を作ることも出来るんだと……。

 私の聖川真斗に対する立ち位置はドルオタでも夢女子でも腐女子でもある微妙なところなのですが、それでもショックでした……。ファンに、ファンの手の届かない世界で女性と深い仲になったことを匂わせる聖川真斗がいると勘違いして勝手に傷付いていました。


 以降、私の中で真愛を聞くとなんとなくしんどいと思うようになったのです。 

 トキヤがTwitterでファンをプリンセス扱いしてくれる様を見て悶え死にながら、(お姫様扱いどころかファンに匂わせしてくる聖川真斗とは)なんて勝手に思っていました……。今思うと反省しかないのですが病んでました。理不尽でごめんね、真斗……。

②ソロベストアルバムの構成について

 私がこの真愛こわい思考から抜け出すきっかけになったのは、現在発売されている神宮寺レンまでの5人の新曲を全て聞いた時でした。
 彼らは2曲ずつ新曲を用意していますが、その2曲に共通点があるなと気付いたわけです。

【1曲目(track9、聖川真斗の真愛)の共通点】
 
 まずこの曲のタイトルにはメンバー個人の名前が入っています。そして歌詞の内容としては、今日までに1個人として乗り越えてきた過去や成長、軌跡の1つを明かしたものです。

 9年間の歩みを集積したのではなく、その中でもとりわけ印象的だったりターニングポイントだったり乗り越えた試練だったり……。 

 ST☆RISHとしてではなく(ST☆RISH名義で語るには主張しすぎるような個人のバックグラウンドであるからです)、1人のアイドルとして発売するアルバムだからこそ、ここで明かそう伝えようと意図的に選ばれた1つの具体的なテーマなんです。

【2曲目(track10、聖川真斗のHOLY KNIGHT)の共通点】

 ST☆RISHの頭文字から始まる表題曲でもある2曲目のテーマは、これからも大切にしたい自分らしいアイドル像ではないでしょうか。

 単に未来を歌うのではなくて、過去も現在も全て大切に抱えて、そして未来に向けてどんな姿をファンに見せたいか。そうした決意をメンバーそれぞれが歌っていると感じました。

 始まりの時から変わらず騎士であり続け、そして聖の名を背負い吟じてゆく……。HOLY KNIGHTも正しく前述した2曲目のコンセプトから聖川真斗を歌った曲ですよね。

 そして、私はこんな風にアルバム構成を理解する中で、もう一度「聖川真斗が真愛で伝えたかったテーマとは?」の壁にぶち当たるわけです。

③聖川真斗が真愛で歌いたかったのは 

 もう一度インタビューや歌詞を確認して、何度も曲を聞いて。

 聖川真斗が真愛で伝えたかったのは「愛し愛されることを今の自分はしっかりとした概念として受け入れられている」ことではないかという結論に辿り着きました。

 家という運命に縛られていた聖川真斗は音楽と出会い広い世界を知りました。そんな音楽の中で、一貫して聖川真斗は愛について歌ってくれていました。

 その時々の素直な心境を歌にしているからこそ、少しずつ愛することの捉え方や見え方が違うような気もします。そして、それこそが聖川真斗が歩んできた道のりで、その道のりがあって今の聖川真斗がいる。

 冒頭の私は、曲の妖艶さに惑わされて、聖川真斗が女性と夜を共にしたか否かばかりに目がいっていましたが、そうじゃないんですよねきっと。

 人を愛することを真に理解した聖川真斗だから、誰かと肌を重ねたかのようなシチュエーションの曲においても、自分の中にある愛の形を真っ直ぐ表現することができる。

 その愛し方愛され方をどうやって知ったかはファンの想像に委ねてくれた部分だと思うので、どこかのプリンセスでも、メンバーの誰かでも、共演者でも、芝居の経験でも、それはきっとなんでもいいんです。大切なのはどうやって知ったかじゃなくて、何を知ったかなので。

 歌い続けていたいと願う聖川真斗は、いつまでも同じところに立ち止まっていてはいけない、自分の芯(音楽で夢や愛を伝える)は大切にして、成長して変わっていく姿をファンにも見せていかなければならない。
 その変わっていく部分に、これまで見せてこなかった大胆で色気のある曲調を選んだのではないでしょうか。

④最後に

 なーんて考えてる間に、真愛ってすごくいい曲だなあ、聖川真斗は人を愛することをこんな風に捉えているんだなと思えてきて、私の中の真愛は1つの決着を迎えました。

 私はアニメこそ全期見ましたが、原作ゲームはまだ遊んでいないので(12月が楽しみです💙)、聖川真斗について知らない部分がたくさんあります。

 もしここまで読んでくださった方がいたとして、その中には私より聖川真斗について詳しくて色んな思いを持っていらっしゃって、なんだこのめちゃくちゃな解釈は…と思われる方もいるかもしれません。

 1つの結論に辿り着いたものの、まだまだ辻褄が合わないなあと思う箇所もあるので、皆様が真なる旋律は最愛を歌うについて思われることもお聞きできたら嬉しいなと密かに思っています。

 翔、セシルのアルバムを聞いてからだとまた聴こえ方が変わるかもしれないので、ST☆RISHソロベストアルバムこれからも楽しみです!

おわり

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