カバー曲は色々分かってしまう

アイドルさんのライブで「他所様の曲を歌う」ということはよく見かける。生誕ライブなんかでは主役がグループの出番とは別にソロやユニットで好きな歌を歌って踊るという感じが定番だったりする。また、仲の良いグループさんとの対バンで曲交換するというのも見かける。地下深くに行けばオリジナル曲が少ないアイドルさんが自分の持ち歌の如く歌うということこともよくあるらしい。

アニソンフェスイベントでも定番だ。アニメロサマーライブ(通称アニサマ)やANIMAX MUSIX(アニメ専門CSチャンネル主催のライブ)等の大型フェスではその日出演していない演者の歌をカバーするのが定番だ。

事前に告知されている場合もあるが、大体の場合は告知無しでそのアーティストが普段歌っている曲とは違う曲のイントロがかかり、知ってる人はザワついて時には飛び跳ねて歓喜する。

そんな予想外の出来事が起きたときは感情が制御を外れ、驚きと共にめちゃくちゃ楽しかったという感情が残る。結果、「あのカバー良かったな」となる。

実際、原曲がめちゃくちゃ難しい曲だったりすると原曲を歌っているアーティストと同様またはそれ以上のパフォーマンスを見せてくれたりするとカバーした演者の実力がすげー!!となり、めちゃくちゃ感動するしファンになってしまう。

その昔声優の蒼井翔太がキングレコードからデビューしてすぐの頃に水樹奈々のVitalizationをカバーしていてめちゃくちゃ高音歌うしめちゃくちゃ歌うま!って感動した。

NightOwlの折原伊桜生誕でカバーしたLiSAのシルシはめちゃくちゃ響いた。飛び跳ねるタイプの感動ではなくその場に立ち尽くして涙を目にうかべるタイプの感動した。

Ringwanderungが美味しい曖昧のあまあまをカバーしたときは本家が歌うバージョンより好きやわとなってしまった(音源化希望)。

こんな言い方すると失礼かもだけど、僕は歌も踊りも素人なので上手いとか下手とかの評価は得意ではない。好みかそうじゃないかという評価になるだろう。
「自分の持ち歌」ってある程度その人達がパフォーマンスするのに適正の高い楽曲になっているので普段から歌上手いなとか踊り凄い綺麗だなと思ってもその実力をはかりかねる。しかし、それがうっかり露見してしまうのがカバーだったりする。

もちろんその為の練習量という要素も有るだろうが、練習に対する姿勢も実力のうちと考えるとその日のカバーのパフォーマンスを基準に比較できてしまう。もちろんライブの演出全体の仕込み等も有るから単純に比較できるわけではないが、歌に引き込まれたり踊りに魅せられたりするか、原曲を歌いきれてないなとかが気になってしまうかという点で優劣は見えてくる。モノマネみたいになってるけどモノマネしきれてないみたいな感じのときもある。

「この歌めっちゃ好きなんすよ」という曲をお祭り的なイベントで「好きなアーティスト」がめっちゃ上手く歌うのを聞くと、多少のことは目を瞑りつつというか、テンション上がってそれどころじゃなく楽しくライブ見れる。
「誰やねんお前ってアーティスト」が曲を知ってる人的には残念なカバーしてるのを見てしまうと「…」と沈黙してしまう。好きな曲故に許せねぇ…となるので。

実力だけでなく、普段のパフォーマンスとカバーのパフォーマンスの質が違ったりするとカバーがそもそも向いてなくね?もっと合うのあったやろという場合もある。

誰かの曲をカバーをした際に普段のライブからは計り知れない実力を見れる機会はとても楽しみなので機会があればまた見たい。できれば"ちゃんとした"カバーを見たい。






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