本谷有希子『ぬるい毒』(新潮文庫)
私はださくなんかない。卑屈な自意識を持つ主人公の元に突如近付いてきた向伊と名乗る男は、垢抜けた私に驚く笑顔の"悪魔"だった。向伊の思惑に違和感を感じるも、私はぬるい毒に侵され反撃ができない…。自意識が追い詰められる様子を描いた哀しい絶望の物語。

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