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倉木麻衣 2nd Single「Stay by my side」INTERVIEW_music freak magazine Vol.64(2000年3月号)バックナンバー

 こちらは、CD SHOPを中心に配布していた音楽雑誌「ミュージックフリークマガジン」(1994-2009 フリーペーパー/2010-2015 有料会員制雑誌)のバックナンバーを紹介するブログコーナーです。

 今回は、2024年12月にデビュー25周年を迎える倉木麻衣さんが、誌面に初登場したvol.64(2000年3月号)をピックアップ。この号は彼女にとって初めて雑誌の表紙を飾った記念すべき号でもありました。
当時は17歳の高校生。デビュー曲「Love, Day After Tomorrow」がいきなりブレイクし世間の注目を集める中、気負わず率直に取材に応じてくれている姿が垣間見えます。デビューから間もないフレッシュな倉木麻衣さんの貴重な初インタビューを振り返ります。

 なお、後半には倉木麻衣さん1stライブ「爽健美茶 Natural Breeze 2001 happy live」at Zepp Osakaのレポートを掲載(こちらは有料での閲覧となります)。記事を最後までお読みいただいた方の中から抽選で、「music freak magazine vol.64 」(2000年3月号)を2名様にプレゼントいたします。応募方法は、最後の「プレゼント応募方法」をご参照ください。

※当時の誌面のまま、記事上の写真はモノクロでの掲載となります。

「Stay by my side」

 今や2000年注目のアーティストとして、一番に名前をあげてしまう倉木麻衣。昨年リリースした日本でのデビュー・シングル「Love, Day After Tomorrow」が、今だチャート上位にランキングされているというのに、早くもセカンド・シングル「Stay by my side」がリリースされる。前作はライトなダンス・ナンバー系であったが、今作は彼女のヴォーカル力のアップが窺い知れる、じっくりと聴かせるスロー・ナンバー。曲のオープニングからコーラスやフェイクがふんだんに取り入れられているこの作品は、一聴しただけでも彼女の成長が顕著に表われていることが感じられる。
 先月号でも書いていた通り、本誌は彼女を大注目!  それは今回、表紙&巻頭特集を組んだことでも分かって貰えたと思う。そして今月号は単なる特集ではなく、読者の方からも要望の強かった本人取材が実現。各質問の回答からは、彼女の真摯なアーティストの姿勢と17歳の少女の姿が感じられるものとなっている。

●初めて買ったCDは何ですか? また、最近買ったCDはありますか?
倉木:
初めて買ったのはDreams Come True。最近買ったのは、R&Bコンピレーションです。

●アーティストになろうとずっと思っていましたか? そのキッカケは? 
倉木:小さい頃からピアノを習っていたので音楽が身近にあり、歌を口ずさんでいる内に自然と歌が日常に欠かせないものになっていました。キッカケは、マイケル・ジャクソンが歌をリズムと身体で表現しているビデオを見てですね。

●CDをリリースすることで、何か心境の変化はありましたか?
倉木:一枚のCDを制作するのにも、色んな人の手によって初めて完成することを知り、ビックリしたと同時に感動しました!

●実際にデビューをしてみて、プロとしての意識は一番どこで芽生えましたか?
倉木:みんなが応援してくれたり、CDを聴いてくれた時に、その人たちのためにも頑張ろう!という意識が出てきた所。

~作品について~

「Baby, I Like」

●初の海外レコーディングですが、その時の心境や驚いたことは?
倉木:まず、不安でした! 緊張はしたけどスタッフの人たちがとてもFriendlyで、思ったよりも楽しくレコーディングが出来ました。感じたことは、レコーディング時以外でも親身になって気遣ってくれたことです。

●レコーディング時のエピソードを教えてください。
倉木:レコーディング中は、とてもAt Homeな感じでした。音楽にのって、スタッフみんながノリノリで踊ってレコーディングしてたことが印象的です。やっぱり海外の人のFeeling感なんだな!と思いました。

●ペリー・ガイヤー氏とミゲル・ペソア氏の印象も教えてください。
倉木:ガイヤー氏→第一印象は耳が大きく(←これって音感がいい人に多いヨネ!)、ちょっぴりお茶目だけどすっごく優しい! そしていい音を録ってくれました。ペソア氏→ピアノがすごく上手で、すぐ音を作って曲にのせてくれたり、いい感じの人(カウボーイ・ハットが似合いそうな人でした…)。

●これはYOKO. Black Stoneさんのカバーですが、レコーディングの時に原曲を意識しませんでしたか? 
倉木:初めてCDを聴いた時に、洋楽かな?と一瞬思いましたが、特に意識はしませんでした。自分なりのFeelingで歌ってみました。

●日本より先に、U.S.でデビューすることになった時の気持ちは?
倉木:Unbelievable!! 信じられなかったけど、ビルボードなどを見た時に実感が湧きました。

●ボストンではレコーディング以外にオフ的なものもありましたか? 何か印象に残っていることやエピソードを教えてください。
倉木:オフは特になかったのですが、レコーディングの合間にウィンドウ・ショッピングや、ボストンにある図書館やハーバード大学などを見ました。学生の街って感じがしました! レンガ造りの建物なども多く、ヨーロッパ風のすごくお洒落できれいな街。あまりに雰囲気が良いので、住みたいと思ったくらいです!!

●「Baby, I Like」のアナログ盤がリリースされるということで話題になっていますが、麻衣さんはアナログ盤を家で聴いたりするのですか?
倉木:もちろん、聴いてます!

●そのアナログ盤の、4タイプのリミックスを聴いた時の印象を教えてください。
倉木:マーク・カミンズさんのリミックスは、とてもダンサブルで気に入ってます。ボストンのペリーさんから、「この前N.Yから来たDJが、ボストンのクラブでMai-Kのアナログを回していたよ!」なんていう嬉しいニュースも届きました。ジャスティンさんのリミックスもアコギがスパニッシュ風で、またひと味違う雰囲気で大好きなリミックスの中の一曲です。

「Love, Day After Tomorrow」

●この曲を聴いた時のファースト・インプレッションを教えてください。
倉木:切ない感じの中にも何か力強いものを感じたので、この気持ちを素直に出せるのはこんな片想いの時がいいかなって……。

●作詞をする時の心構えはありますか?
倉木:曲を聴いて、その雰囲気に合うように心掛けています。

●日本のレコード店に並んだ初めての作品ですが、リリース日はどのような気持ちでしたか? 
倉木:ワクワク、ドキドキで、本当にCDが発売されて(自分のCDが)あるのか?!と、信じられない気持ちで、こっそり近くのCD店に見に行きました(笑)。

「Stay by my side」

●この曲のレコーディングはどこで行われたのですか?
倉木:オケはアメリカですが、ヴォーカルは日本で行いました。

●この曲の歌詞で伝えたかったことは何ですか?
倉木:自分にとって大切な人のために、自分の出来ることを頑張って行こう! だからいつも側にいて、見つめていて欲しいというコト。

●ヴォーカルで気を付けたことはありますか?
倉木:柔らかい曲の中に、しっかりとした自分の気持ちを伝えられたらいいなと思って歌いました。あと、Aメロ→Bメロ→サビへのヴォーカルの雰囲気の展開。

●前作がこれだけ話題になると、プレッシャーがあったのではないですか? 
倉木:いい曲に仕上げよう!ということに集中していたので、特にプレッシャーはなかったです。この曲も良い風に仕上がっているので、前作同様みなさんに聴いて貰いたいです。

●この曲のクリップ撮影は教会だったそうですが、エピソードを教えてください。
倉木:レコーディングとはまた違う雰囲気で、大勢の人との共同作業という感じで、とても楽しくあっという間でした。

「Just Like You Smile  Baby」

●この曲の主人公は“僕”となっているのですが、男の子を主人公にしようと思ったのは?
倉木:同じメッセージでも、女の子じゃなく男の子が言うことによって、違うニュアンスで伝えたかったからです。

<作品全般的に>

●たくさんのバッキング・ヴォーカルを録っていますが、コーラス・アレンジでこだわっている部分はありますか? 
倉木:曲の雰囲気を壊さないように心掛けています。ボストンで一緒にレコーディングしたマイケルさんにアドバイスを受けたのですが、色んな声の雰囲気を交ぜつつ、空気感を大切にしてます。

●コーラス部分やヴォーカルで気に入っている所を教えてください。
倉木:サビの部分とFakeが重なっている所。

●作詞している4曲共に、片思いがテーマになっていますが……。でも、“前へ行こう ”といったポジティブな意志があって、一貫しているようなのですが、歌詞にまつわるエピソードはありますか?
倉木:不安な時こそ夢や希望を持っていたいし、それによって自分も高めていきたい……、という思いがあります。

●詞はいつ、どのようにして書いているのですか?(普段からノートにつけているとか…)
倉木:一応ノートはありますが、その時の曲の感じからイメージする言葉やストーリーを考えて書きます。「さー書くぞ!」というよりは、自然に浮んできて書く感じです。

●麻衣さんは泣き虫なのでしょうか? というのも、歌詞に“涙”“泣き虫”“泣けるだけ泣き”という言葉があったので……。ちなみに最近、涙(喜怒哀楽どれでも)したことは?
倉木:はい、泣き虫です(笑)。ちなみに最近だと、初めてCD店で自分の曲が流れているのを聴いた時に、思わず涙が出てきてしまい泣いてしまいました(きっとお店の人は変な子だなと思っていたはず……)。

●レコーディングは慣れて来ましたか? 今までの作業やヴォーカル録りで、自分自身で「進歩したな〜」と思う部分を教えてください。
倉木:多少は慣れてきました。最初は周りの人たちや、上手く歌えたかな?とかが気になっていたけど、だんだんレコーディングに集中して歌えるようになりました。

●たくさんの人に称賛されていますが、麻衣さんは自分の声やヴォーカルについてどう思っていますか?
倉木:自分の声は自分じゃあまりよく分からないけど、CDを聴いた時に「あ〜……?!」って思いました。

●同年代の人が同じく活躍していて、比較されたりもしますが、それについてはどうでしょうか?
倉木:特に気にはなりません。

Mai・K「Baby I Like」/U.S. Debut Maxi Single
1999年10月にリリースされた全米デビュー作品。U.S.でのアーティスト名はMai・K。ボストン・サイバーサウンドのオーナーでもあり、サラ・マクラクランやニューキッズオン・ザ・ブロックといったアーティストの作品を手掛けるサウンド・プロデューサー、ペリー・ガイヤー氏、ミキサーのミゲル・ペソア氏、マドンナ、U2等、数多くのヒット作品を送り出したメジャー・ダンス・プロモーター、マーク・カミンズ氏ほか、アメリカ・ミュージック・シーンを代表する人々が彼女の“可能性”に魅せられ、予想もしなかった全米デビューへの扉を開けるきっかけとなった。ちなみに、この『Baby I Like』はR&B女性アーティストYoko.Black Stoneのカヴァ−曲。
「Love, Day After Tomorrow」
12月8日にリリースされたこの作品は、発売前から話題を呼び、各メディアのパワー・プレイ獲得やCD店バイヤーの支持を得る。彼女の伸びやかで透明感のある歌声は、心地良いリズムにのって自然と耳に入ってきて、意識せずに聴いている者の耳さえも捉えて離さない魅力が溢れているようだ。それをあらわすように、オリコンのシングル・チャートは初登場の18位からぐんぐん上昇を続け、今だランキングのTOP10内に喰い込むロング・セールスを記録。その勢いは止まる所を知らず、ミリオン・セールスにも迫る、まさに大ブレイク・デビュー作品となった。
★MUSIC FREAK TV (SKY Perfec TV ch.199 & DIRECT TV ch.329)
——99年12月度“HOT RECOMMEND ”アーティスト
★FM POWER PLAY——99年12月度“邦楽No.1”獲得数(12局)

◆「Love, Day After Tomorrow」(【TENT HOUSE/¥1,500】)のアナログ盤は、3月8日に極秘に限定枚数だけリリースされた超プレミアムもの!   
Side A
1.Love, Day After Tomorrow  
2.Love, Day After Tomorrow —Day Tripper Drumn' Bass Mix—  
Side B
1.Everything's All Right     
2.Everything's All Right —Remix—


~Personal Question!~

●自分の性格を一言で表現すると?
倉木:動物占いのペガサスに当たります(笑)。
<イイノカ?ワルイノカ?>

(※編集部注)ペガサスとは??——自由を好み束縛されるのが大嫌い。ひらめきや感性は天才レベルで、土壇場で威力を発揮する。神秘的な面があり、掴み所がないのも特徴。面倒くさがり屋なので、恋をしても自分からアプローチしません。相手の微妙な気持ちを察してあげる能力を持っています。

●学校とレコーディングで忙しいと思いますが、ホッとする瞬間やストレス解消法を教えてください。
倉木:家でくつろいでいる時。

●今、一番大切にしている物は何ですか?
倉木:時間、友人、学校生活。

●最近、興味のある物や人や作品など、何かあれば教えてください。
倉木:コンピューターは詳しくないけど、興味はあります。あと、いい映画があればたくさん観たいと思っています。

●今後の活動や目標、そしてこの一年はどのように過ごしたいですか?
倉木:一つ一つの曲を一生懸命、大切に歌っていきたい。アルバムも作りたい!! そして色んな人に聴いてもらいたいです。

●麻衣さんのファンの方にメッセージをお願いします。
倉木:これからもいい歌を歌っていきたいと思って頑張りますので、応援してください!

◆◆◆Profile◆◆◆
1982年10月28日生まれ 
血液型:B型
趣味:絵画、アクセサリー作り
好きなアーティスト:Whitney Houston, Lauryn Hill, Mariah Carey, Janet Jackson, Back Street Boys
あなたにとって創造とは?:自分の気持ちの一部?!
あなたにとって大人とは?:自分で何でもできて、なおかつ人に優しくできる!!!

🖤illustrated by Mai Kuraki🖤
〜倉木さんが描いたレコーディング風景〜


倉木麻衣さんがキャリアの中で初めて雑誌の表紙を飾った
music freak magazine vol.64(2000年3月号)




★紹介した記事を掲載した総集本第一弾!

『music freak magazine Flash Back Mai-Kuraki 10th Memories』
デビュー10周年を迎えた倉木麻衣が、music freak magazineに初登場した1999年12月号(VOL.61)〜  2009年6月10日号(VOL.174)までの掲載ページを全てまとめて1冊にした総集本。インタビューやライブレポートの他、MV撮影現場や「Mai-K TV」の撮影現場のレポート、ライナーノーツなどなど、倉木麻衣の10年の軌跡が詰まった貴重なメモリアル・ブック!

★合わせてこちらもチェック。総集本第二弾!!

『music freak magazine & Es Flash Back Mai Kuraki 15th Memories』
倉木麻衣総集本第2弾、第1弾以降に掲載してきたページ、及び表紙デザインに加え、過去に掲載された商品広告(作品リリース時にレコード会社が雑誌や新聞に掲載する告知用に作成した広告のこと)を原寸大で収録。倉木麻衣の歴史を一気に振り返ることの出来る永久保存版。

■総集本は以下からご購入可能です!


INFORMATION

倉木麻衣 ゴールデンウィークに25周年記念の展示会開催が決定!!

 1999年に「Love, Day After Tomorrow」でデビューし、今年12月8日に25周年を迎える倉木麻衣が、ゴールデンウィークに、デビュー25周年を記念したスペシャルな展示会を開催する。

 東急プラザ銀座 3階の広大なエリアに、これまで倉木麻衣が歩んできた軌跡を詰め込むこの展示会には、倉木自身がアイデアを出し、支え続けてくれたファンの皆さんを“2525=ニコニコ”笑顔にするような企画展示や、これまでにはなかった、25周年ならではのオリジナルMuseumグッズの販売も予定されている。

 今回の展示会『倉木麻衣 25th Anniversary “2525☺︎” Museum』のメインビジュアルには、デビュー1年目にも関わらず大きな話題となり、400万枚を売り上げた1stアルバム「delicious way」時のアーティスト写真が使用されており、当時多くの人が目にした事のある印象に残るビジュアルが、エモーショナルな感情をより引き立てる。
欠かさずにライブに通うファンも、一度は倉木麻衣を聴いた事のある人も、改めて倉木麻衣の魅力に触れられるようにと、25周年の感謝を込めた入場無料の展示会。
 展示内容やグッズ情報など、今後の追加情報も楽しみにしたい。

<開催概要>
『倉木麻衣 25th Anniversary “2525☺︎” Museum』
開催期間:2024年4月26日(金)〜5月6日(月・祝)
営業時間:11:00〜21:00(東急プラザ銀座に準ずる)
会場:東急プラザ銀座 3階
入場:無料
※最終日は18:00終了です。
※会場内の混雑状況により、入場を制限する場合もございます。



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