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OLDIES GOODIES #23_GS特集

ミュージックフリークマガジンいち押しラジオ番組♪♪♪ フォークシンガー・ばんばひろふみ氏と、音楽プロデューサー・長戸大幸氏が圧倒的な音楽知識と豊富な経験で、1950~70年代の洋楽を中心に多くのアーティストがカバーする大ヒット曲やここでしか聴けない激レア音源等を紹介してくれる「OLDIES GOODIES」をご紹介!

ばんばん&大幸の「オールディーズ グッディーズ」第23回目(2021年3月6日放送回))。この回から3週にわたりGS(グループサウンズ)特集。ばんばん&大幸二人のリアルタイム青春時代のサウンドだけに、オープニング・トークからかなり身の上話的な内容から身内アーティストの名前も続々登場。かなりマニアックかつ専門的なトークも多数。ザ・スパイダースに始まり、ブルーコメッツ、ザ・ゾンビーズ、ザ・カーナビーズ、ザ・タイガース、フラワー・トラヴェリングバンド他、さすがに選曲もGSバンドの代表曲ばかり。一大GSブームの歴史を網羅する勢いに満ちたGS特集Part.1。

Opening Music:10番街の殺人 / The Ventures

ばんばん)こんにちわ、ばんばひろふみです。

大幸)長戸大幸です。

ばんばん)今週も始まりました「オールディーズ・グッディーズ」。お相手はフォークシンガーばんばひろふみと、

大幸)長戸大幸です。

ばんばん)洋楽の魅力をたっぷり皆さんにお伝えしようということですが、今日はなんの日かな?と調べてみたんですが、今日はね「弟の日」らしいですよ。

大幸)あー、そうですか。

ばんばん)ほかに「兄の日」とか「姉の日」とか「妹の日」とかあるらしいですけど、どういう基準で今日を「弟の日」に決めてんのかよく分かりませんけどね(笑)。大幸さんは何人兄弟ですか?

大幸)私は、弟二人の三人兄弟です。

ばんばん)三人兄弟ですか。僕は妹が一人、二人兄妹なんですけどもね。ということで、今週から3週間は、非常に、個人的には楽しみですけども、GS=グループサウンズ特集です。グループサウンズっていうと、大幸さんも僕も憧れの上の世代でしたよね。

大幸)そうですね。僕は高校1年生の頃からもうバンドやってましたから(笑)

ばんばん)混ざってた(笑)

大幸)最初は、グループサウンズになりたかったですよね。

ばんばん)分かります、なりたかったですよね。

大幸)で、こんな田舎でどうやったらそのグループサウンズの一員になれるのかなと。

ばんばん)ほんでどうしたんですか?

大幸)いやいや、結局バンドやってたんだけど、まあ最終的にはオックスの事務所がウチに来たんですけどね。

ばんばん)オックスからスカウトに?

大幸)仲間達と共に、オックスから話があったんだけど〜。但し条件がありましてね。高校中退するという。

ばんばん)あー、で、東京へ来いと。

大幸)はい。ちょっとそれがどうしても。ウチ親が公務員だったんで、言いにくくて。

ばんばん)それは許さないぞ、みたいな。

大幸)いえ、まあ〜相談もしてないですけど。無理だろうと。

ばんばん)あー自己判断で、それは止めようと。

大幸)だから高校をとにかく出て、大学で東京へ行って、それでやろうという風に思ってたんですけどね。

ばんばん)あー、自分で。

大幸)ところが、あんなに早くGSが終わると思ってなかった。間に合わなかったんですよ。東京行った時は、もうGSブームは終わってましたからね。

ばんばん)あーだけど、歴史に「もし?」はないのかも分からないですけど、それは結果としては良かったですね、あの時もしオックス入ってたら?

大幸)いやまあね、もっとビッグだったかもしれない(笑)

ばんばん)あーー(笑)

大幸)いやいや、まあGSが衰退して後々フォークが流行ってくるじゃないですか。

ばんばん)そうそうGSに入れ替わってね。

大幸)このフォークの連中たち、それから色んな、ティン・パン・アレーとか、はっぴぃえんどの人たちも、元はといえば全部GS上がりなんですよ。

ばんばん)そうですよね。僕、京都とかいると、村八分とか、山口冨士夫さんとかは元ダイナマイツ。

大幸)ダイナマイツの「トンネルを抜けて」とか。

ばんばん)そうですよね? 加川良も?

大幸)そうそうみんなね。GSのちょっと遅れてきた人たちが次のブームのフォークに行った。だから井上陽水もそうだし、吉田拓郎もそうですけどね。

ばんばん)確かにそうかもしれないですね、はい。まあそのGSの魅力をいっぱい語り尽くしていきましょう。

大幸)なんですけど、まあまずはビートルズの曲を。GSのきっかけになったような。

ばんばん)まあこれが全ての始まり、ビートルズが。

大幸)はい、ではビートルズ「All My Loving」。

TR-1 All My Loving / The Beatles

大幸)この曲で、僕、3連

ばんばん)あー、ジョン・レノンがね、チャチャカ・チャチャカ・チャチャカ~♪

大幸)これ、めちゃくちゃ練習しまして(笑)

ばんばん)これ、途中手つってくる!

大幸)ずっと、こう3連符を弾くっていうのはもう〜難しいなと。

ばんばん)難しいですよね。だからジョン・レノンって上手かったんですよ、ギター。

大幸)サイドギターが上手かったんじゃないですかね。

ばんばん)ね。上手かったですよね。

大幸)では、

ばんばん)はい、いよいよ。

大幸)GSといえば、もともとはスパイダースとブルーコメッツじゃないですか。

ばんばん)まあ〜、二大巨頭と言われている。

大幸)そう最初は。まずスパイダーズの「夕陽が泣いている」。

TR-2 夕陽が泣いている / ザ・スパイダーズ

ばんばん)このGSってね、もともと職業作家というか。書いた人たちの歌をわりと多くヒットさせましたよね。

大幸)まずね。「フリフリ」って曲が最初に。

ばんばん)これがデビューですよね。で、自分達のオリジナルの。

大幸)「フリフリ」の方が早かったと思うんですよ。それで多分売れなかったんで、作家に頼んだ。

ばんばん)そうそう、あのなんか僕、大幸さんもかまやつさん親しかったでしょ?

大幸)はいはい。

ばんばん)で、かまやつさん。僕一緒にやった時に言われたのが、「夕陽が泣いている」でスパイダースは終わったと思ったって。それも含めて全部かまやつさんが始めた。って言ってましたね。

大幸)だから僕、この曲、やっぱり素晴らしいなと思って。

ばんばん)これはいい!

大幸)これ、ハマクラさんの曲なんで。

ばんばん)そうです、名曲。

大幸)浜口庫之助さんとよく話してたんですよ、僕。尊敬してる作曲家さんだったんで。でね、浜口庫之助さんの歌ってる「夕陽が泣いている」があるから、それちょっと聴いてみてください。

ばんばん)あ、そうなんですか、へえ、どうぞ。

TR-3  夕陽が泣いている / 浜口庫之助

ばんばん)ずいぶんと印象が変わりますね~。

大幸)はい。ハマクラさんて、色んな人に曲書いてるじゃないですか。

ばんばん)「バラが咲いた」とかね。

大幸)はい。だから僕ね、ハマクラさんと初めて会った時、「長戸君ね、いわゆる2拍4拍にアクセントがありすぎだよ」と。ドッターンドッドターンと。

ばんばん)ほう〜。

大幸)そうじゃなくて1、3の、いわゆるドンットン、ドンットン 頭にアクセント持ってこいと、教わりましたよ。

ばんばん)へえ、ほう。

大幸)「あ、なるほど」と思って。それで「ビートルズを見てみろ」って言うんで。ビートルズも例えば初期の頃ね、いわゆる手拍子、観客の手拍子が、僕らどちらかというと2、4で叩くじゃないですか。全部、全員がばったばった打ってて、she loves you~♪

ばんばん)そうそうそうそう、うん。

大幸)どうしても僕らは、she loves you ~♪こっちのイメージなんで。

ばんばん)なんかこう宴会の?

大幸)「あ、なるほどな」と思いまして。

ばんばん)頭での方が、なんかビート感が出るんですかね?

大幸)まあ、だからバスドラっていう場合だから、大太鼓がやっぱ頭なんでしょうね。

ばんばん)あー。

大幸)小太鼓ですからね、スネアは。

ばんばん)あー、はいはい。

大幸)で、ドッタンドッタンなんですよ。

ばんばん)なるほど。

大幸)ただ頭の中ではどうしても、ドッターン!ドッターン!だったんだけど。まあそこからだいぶ意識が変わりまして。
で、まあいわゆるスパイダースともう1つ、ブルーコメッツという二台巨頭なんですが、その前にちらっと「月の砂漠」という曲ご存知でしょ?

ばんばん)これ、僕友人なんで、山崎ハコ。

大幸)これ、山崎ハコさんが歌ったのが後半なんですが、もともと童謡なので。これちょっと聞いてみてください。

TR-4 月の砂漠 / 山崎ハコ

ばんばん)これはもう名曲ですわ。

大幸)これ1927年と書いてますけど、この曲を僕はパクったと思ってるんですよ。

ばんばん)あ、そうなんですか!?

大幸)いや、あの「ブルー・シャトウ」。

ばんばん)これ!?  「ブルー・シャトウ」が!?

大幸)はい。

ばんばん)おおおおお!!

大幸)これで、多分GSだったのにレコード大賞を取ったんだと思うんですよ。

ばんばん)はあああ〜。

大幸)もう大正時代、懐かしの「鬼滅の刃」じゃないけど、大正時代のようなイメージで。というわけで、「ブルー・シャトウ」聴いてください。

TR-5 ブルー・シャトウ / ジャッキー吉川とブルー・コメッツ

ばんばん)もう言われたら、その通りですね。

大幸)そうなんですよ。

ばんばん)でも、よくそんなとこに気が付きましたね。

大幸)これ、しかもね、まあ曲はもちろん良い、うまくやっていると思う。でも、これ詞もひどいんですよ。ひどいって言ったら怒られるけど。♪森と泉にかこまれて〜♪

ばんばん)うん、ブルーシャトウが。

大幸)♪暗くて寂しいブルー・シャトウ〜♪

ばんばん)そうそう、なんかラブホテルみたいな。

大幸)♪きっとあなたは バラの香りにつつまれて 涙をそっと流すでしょう ♪

ばんばん)そうそう。

大幸)まあ素晴らしいといえば素晴らしいですけど。何にも中身がない。

ばんばん)確かに中身がないですね。

大幸)まぁ、この辺が色々言われた問題だと思うんですけど。

ばんばん)あー、はいはいはい。
 
大幸)さて、次はですね、僕がすごく好きだったカーナビーツ。

ばんばん)カーナビーツ僕も好きでしたね~。アイ高野。

大幸)この「好きさ好きさ好きさ」。これ、原曲があったんですよ。

ばんばん)はい、そうですね。

大幸)では、まずゾンビーズの方から聴いてみましょうか。ゾンビーズの「好きさ好きさ好きさ」。

TR-6 好きさ好きさ好きさ / The Zombies

大幸)よくまあこの曲を取ってきたなと。

ばんばん)そうですよね。これそんなに向こうでもヒットしてないんですよね。

大幸)そう、日本でもそうだけど。

ばんばん)ほう。

大幸)だからゾンビーズといえば「She’s not there」か「Tell her no」が有名で。

ばんばん)そうですよね。

大幸)この曲誰が持ってきたんだろ?

ばんばん)ね~、すごい先見の明があったというか。

大幸)そうそう。しかもね、これカーナビーツのアレンジもいいんですよ。

ばんばん)これ、カーナビーツの完全にオリジナルみたいに聴こえましたね。

大幸)そうそう、そう聴こえました。じゃあカーナビーツの「好きさ好きさ好きさ」をどうぞ。

TR-7 好きさ好きさ好きさ / ザ・カーナビーズ

ばんばん)これ、アイ高野さんというドラマーが。あれもなかなかスタイル的に面白かった。

大幸)これが「お前の全てを」っていうのが、(キーが)Bまで出る、出なきゃいけない。

ばんばん)高い声、うん。

大幸)以前もね、トップがBで、これが多分リード・ボーカルがいたんですけど、出なかったんだと思うんですよ。

ばんばん)あ〜、高さがね。

大幸)そうそう。で、その臼井啓吉っていうリード・ボーカルがまあ多分拗(す)ねたんでしょうね。リードボーカルなのにドラムがずっと歌っていて、ボーカル、タンバリン叩いてましたから。

ばんばん)で、「俺の立場はどうなるんや?」と。

大幸)そうそう、で、そのうち結局彼、辞めるんですよ。

ばんばん)はあ。

大幸)で、辞めた後に同じ高校にいた岡田ポールという、

ばんばん)大幸さんのお友達のね。

大幸)うん。友達の彼が入るんですよ。

ばんばん)あーなるほど。

大幸)だからよく覚えてますけどね。で、この歌詞を書いたのが漣健児さんていう。

ばんばん)あ〜よく、洋楽を。

大幸)そうそう「カレンダーガール」とか、そういう昔の曲をだいたい彼が書いてる。彼は英語がよく喋れて、漣健児さんて誰かというと、シンコーミュージックの専務っていうか息子さんなんですよ。

ばんばん)あ〜〜〜。

大幸)シンコーミュージックの、この方もう亡くなりましたけどね。

ばんばん)そのシンコーミュージックに勤めてた?

大幸)そう社長の息子さんで、英語もペラペラで。で、僕彼と一緒に舘ひろしを連れてアメリカに行って、僕が20代の時ですけど、当時よく一緒に可愛がってもらった人なんですよ。草野昌一さんという方なんですけど。

ばんばん)あ、草野さんね。もうほぼ洋楽のカバーは。

大幸)そうそう、彼がもうだいたいやってた。「かわいいベイビー~♪」とか。「バケーション」とか、みんな彼がやってましたから。で、カーナビーツもそうだけど、ブルコメとスパイダーズの次に出てきたのは、タイガース。

ばんばん)タイガースはね、僕、森本太郎さんが同級生で。僕中学三年生の時に、高三に、

大幸)先輩ですか?

ばんばん)はい。それで、応援団で「旗持ち」やってたんですよ(笑)

大幸)あ、そうですか。

ばんばん)バンドもやってはって。で、タイガースがー昔、ファニーズっていう名前の時、うちの学校で練習してたんです。で、ある時、太郎さんが学校いないようになったんですよ。

大幸)はい。

ばんばん)「どうしはったんやろ?」と思ったら、退学しはって。それでパッとテレビ捻(ひね)ったらタイガースで、「これ太郎さんや!」って。

大幸)僕はね、高1くらいから京都の「月世界」に出てたんですよ。で、その時にファニーズていうグループがいて、その時は沢田研二さんはいなかったんですよ。沢田研二のいない4人組。で、沢田さんは当時、「田園」ていう方の、

ばんばん)「田園」もありましたね~。

大幸)四條の下がった所にあって。彼はそっちに出ていて、。で、その次に京都タワーの下の「ダンパー」に行った時に、ファニーズとコンサートというか、なんか最後の時にボーカルが沢田さんだったんで。

ばんばん)あ、もうそこで入って。

大幸)入ったんですよね、そういう懐かしい〜僕の高校2年くらいの時ですかね~。一年か二年か。

ばんばん)一時、大幸さんも「ナンバ一番」へ出てた。で、タイガースも「ナンバ1番」へ出てて。

大幸)そうそう、僕らが「ナンバ一番」に出てた時は、タイガースは有名になった後ですよね。

ばんばん)「ナンバ一番」に出ることが、なんかこう〜プロへの一つの登竜門みたいなところがありましたね。

大幸)はい、今考えると「ナンバ一番」って一種のシャレですよね。ナンバーワン!

ばんばん)あ!そうか!

大幸)シャレでしょ?

ばんばん)シャレや! あ〜、僕今まで気が付かなかった。その通りやわ。ナンバーワン、ナンバ一番!

大幸)だからナンバにある一番、あそこはちゃんとステージがあって。で、観客が内で一階下で、なんていうか、カフェみたいなの。今はもうなくなりましたけど。

ばんばん)和田アキコさんなんかも、「ナンバ一番」から出たんですよね。

大幸)まあそのタイガースの、まずデビューの、これも多分本人たちはこの曲は嫌がったんだと思うんですよね。

ばんばん)ローリングストーンズみたいなんばっかりやってましたから。

大幸)はい。「僕のマリー」を聴いてください。

TR-8 僕のマリー / ザ・ダイガース

ばんばん)あ〜〜〜、いいね〜。

大幸)ええ。

ばんばん)まあ、今の若い人はもう当然分からないと思うんですけど、すさまじい人気でしたね。

大幸)多分、これが当時の小学生、中学生にウケたんだと思うんですよ。僕、沢田研二と年一緒なんですけども、僕らからするとちょっと幼稚ですよね、詞の世界が。

ばんばん)そうね、なんかロマンチックというか。

大幸)そうそう。だから、高校時代だったんですけど、出てきた時「幼稚だなあ」と思って。

ばんばん)だからこれは男はあんまりターゲットにしてないというか、女子に向かって。

大幸)はい。女性漫画みたいな世界ですよね。

ばんばん)そうそう。

大幸)で、このタイガースに対抗してタックスマンというバンド、ご存知ないですか?

ばんばん)タックスマンは、僕名前は知っていますけど、曲は覚えてない。

大幸)結局ね、GSってみんな一年半か二年で終わるんですよ。だからデビューしてヒット曲が1、2曲はあるんだけど3、4曲目はないでしょ、みんな。もう〜、あっという間に終わったんですよ。

ばんばん)なるほどね。

大幸)だからタイガースが出てきた後、僕が高校の終わりくらいかな、京都にタックスマンっていうかっこいいバンドがいたんですよ。

ばんばん)タックスマンって京都のバンドだったんですか。

大幸)はい。で、歌もボーカルもルックスもいいし、声もいいし歌もいいし、すごかったんですけど、ただしもうGSブームの終わりの方なんですよね。

ばんばん)あ〜なるほど。

大幸)で、彼らも東京に出て行くんですけども、結局ちょっと時期が。

ばんばん)遅かった。

大幸)うん。ちょっと遅かった。でこのタックスマンが歌う、「恋よ恋よ恋よ」という曲が僕すごく好きだったんですよ。この曲実はね、ジェス&ジェームスっていう人の曲のカバーなんです。

ばんばん)あぁ、そうなんですか。

大幸)まず原曲を聴いててください。「恋よ恋よ恋よ」

TR-9 恋よ恋よ恋よ / ジェス&ジェームス

ばんばん)かっこいいですね~。

大幸)かっこいいでしょ。これ、このままやってるんです。タックスマンの「恋よ恋よ恋よ」聴いてください。

TR-10 恋よ恋よ恋よ / ザ・タックスマン

ばんばん)タックスマン、完全にやっぱりグループサウンズの音ですね。

大幸)そうなんです。だからこれ、ほんと売れなくて残念だったんですけど。で、この時にいたリードギターに上月潤っていうのがいてね。彼がフラワー・トラベリン・バンドのベースになるんですよ。

ばんばん)あー、ジョー山中さんとか。

大幸)ジョー山中さんていうのは4・9・1(フォー・ナイン・エース)っていうGSの。

ばんばん)あ、GSでしたね~。

大幸)この時のジョー、お城の「城」っていう字を書いてジョーって呼んでたんですけどね。

ばんばん)はい。

大幸)だから城アキラって呼んでました。では、そのフラワー・トラベリン・バンド聴いてみましょう。「SATORI」という曲です。

TR-11 SATORI / フラワー・トラベリン・バンド

大幸)かっこいですよね。

ばんばん)これギター、石間さん。このフラトラというのは内田裕也さんがプロデュースした。

大幸)そうそう、内田裕也さん。よく円山音楽堂とかに出た時なんか、内田裕也さん当然ずっと出てきて。

ばんばん)あ、トラベリン・バンドと。

大幸)はい。だから内田裕也とフラワー・トラベリン・バンドという名前でしたけどね。

ばんばん)裕也さんが歌ってたんですか?

大幸)いや歌ってない。タンバリンだけ叩いてました。だから歌っていたその、いわゆるジョー山中さんがいた4・9・1(フォー・ナイン・エース)ていうGSバンド。いわゆるフラワー・トラベリン・バンドになる前の。

ばんばん)4・9・1て書いてある。

大幸)そうそうそう。4・9・1(フォー・ナイン・エース)を聴いてほしい。「星空を君に」。

TR-12  星空を君に / 4・9・1(フォー・ナイン・エース)

ばんばん)これ、ジョー山中さんが歌ってるんですか?

大幸)だと思いますけどね。

ばんばん)「SATORI」とはずいぶん雰囲気ちゃいますね。

大幸)で、さっきのそのギタリストの石間さんがいたのがビーバーズって知ってます? これ、成賢っていうボーカルがいて、そこに早瀬雅男というスリーファンキーズの最後のメンバーだった、彼が入ったビーバーズ「初恋の丘」を聴いてください。

TR-13 初恋の丘 / ビーバーズ

大幸)これもイヤイヤで、

ばんばん)やってそうですね。

大幸)これ、確かスパイダーズ、大野克夫さんの曲だった気がします。

ばんばん)あ、そうですか、へえー。

大幸)で、この早瀬雅男がいたスリーファンキーズっていうのが、当時初期のジャニーズとね。

ばんばん)ほう。

大幸)ジャニーズとスリーファンキーズが、いわゆるアイドル。

ばんばん)二大勢力というか、アイドルというか。

大幸)うんアイドルグループ。そのスリーファンキーズの「なかなか見つからない」を。

ばんばん)あ、これは結構、僕も好きでしたね。

大幸)有名な、はい。

TR-14 なかなか見つからない / スリーファンキーズ

大幸)この頃、スリーファンキーズとジャニーズともう一つ、クールキャッツっていたんですけど。

ばんばん)クールキャッツ、それは知らない。

大幸)クレイジーキャッツじゃないですよ(笑)。クールキャッツという四人組。

ばんばん)やっぱりアイドルグループ?

大幸)アイドルグループがいましてね。あーこういうのもあるんだなって思ってました。そのスリーファンキーズで、長沢純って覚えてます?

ばんばん)長沢純、覚えてます。よく後半は司会で活躍されてましたね。

大幸)そうそうそう。みんなルックスのいい男の子たちだったんですよ。
では、この後はいわゆるGSからはっぴぃえんどに向かう、色んな人たちの曲をちょっとかけてみたいと思います。まずはフローラルってグループご存知ですか?

ばんばん)知らないですね~。

大幸)まずこのフローラルから。

TR-15 涙は花びら / ザ・フローラル

大幸)知らないでしょ? こんなんねえ。

ばんばん)僕、知らなかった。

大幸)これはね、まあ1968年くらいだったと思うんですけど、モンキーズのファンクラブの日本支部が公募して集められたグループなんですよ。

ばんばん)ほうほう。

大幸)ここに、小坂忠とか柳田ヒロがいたんですよ。

ばんばん)あ、じゃあもうこれはフォークで小坂忠なんですか? フォージョーハーフ とか?

大幸)小坂忠がボーカルだったと思うんですけど。

ばんばん)柳田ヒロさんは?

大幸)キーボード。あの有名な、

ばんばん)あ、角田さんのとこ、

大幸)そうそうそう角田さんの。

ばんばん)フライドエッグですかね。

大幸)で、この後このフローラルが今度エイプリルフールというグループを作るんです。これボブ・ディランのカバーですけど、ちょっと聴いてください、「Pledging My Time」。

TR-16 Pledging My Time / エイプリルフール

ばんばん)これディランの「ミスター・ジョーンズ」?

大幸)うん。れがね、小坂忠がもちろんボーカルなんですけど、柳田ひろがキーボードで、あとのメンバーが細野晴臣と松本隆なんですよ。

ばんばん)あ〜、その後はっぴいえんどに流れていく。

大幸)うん。だから松本隆さんがドラムで、細野晴臣さんベースを弾いてた、っていうグループなんですけどね。

ばんばん)ふーん。

大幸)で、このいわゆるエイプリルフールの後にロック・ミュージカルの『HAIR』っていうの。

ばんばん)あっ、あの!

大幸)これがさっき言ってたカーナビーツにいっぺん入ってた岡田ポールがここのメンバーにもなるんですよ。

ばんばん)タイガースのギターの加橋さんも主役?

大幸)が主役で、渋谷の東横劇場で、いわゆる『HAIR』というミュージカルをやったんですけど。

ばんばん)あれは、なんか公演中に(演出で)全裸になってという事で、非常に話題になりましたよね。

大幸)はい。だからまあ、ハレ・クリシュナみたいな感じのニュアンスでやってたんですけれども、まあ結果的にはマリファナで全員逮捕されるからね。

ばんばん)そうそう、プロデューサーの川添さんをはじめね。

大幸)有名なベビードールとかキャンディーだったっけ?

ばんばん)うん、はい。

大幸)で、まあその辺からはっぴいえんどの連中たちが出ていくんですけども、まあフォージョーハーフっていうグループも、林立夫とか後藤次利とか松任谷正隆とかが出てくるんですけども。この辺、まず小坂忠とフォージョーハーフの「ありがとう」を聴いてください。

TR-17 ありがとう/小坂忠とフォージョーハーフ

大幸)で、バレンタインブルーというグループの後に、結局その連中がはっぴいえんどになるんですよ。はっぴいえんどもかけてください。「風をあつめて」。

TR-18 風をあつめて / はっぴいえんど

大幸)まあキャラメルママっていうグループを作った後にティン・パン・アレーになるんですけども、ここはもう。

ばんばん)しげるさん!

大幸)鈴木茂とか、松任谷さんとかが、もう入ってきますよね。

ばんばん)うん。

大幸)細野晴臣さん、それがだからティン・パン・アレー。

ばんばん)うん。

大幸)ティン・パン・アレーもちょっとかけてみてください、「Yellow Magic Carnival」。

TR-19 Yellow Magic Carnival / ティン・パン・アレー

大幸)まあはっぴいえんどから日本のロックが始まったみたいな事言われていて。

ばんばん)はい、よく言われてますね。

大幸)まあ、GSとはだいぶ違いますけどね。

ばんばん)うん。

大幸)一応、GS特集なんでこの辺くらいまで行っとこうかなと。

ばんばん)あ、ここまでが一応ね、分かりました!!
今週はグループサウンズ特集Part1、なかなか時代的に幅広く行きましたね。

大幸)ええ、GSも実際は1、2年だったんで。その後はもう今言ったような方に変わっていったんだと、1つはね。

ばんばん)ああ、なるほどね。という事でこれはまあPart1という事で、来週は当然Part2ですね。

大幸)はい。

ばんばん)お楽しみにしていただきたいという事でございます、という事でお相手はばんばひろふみと、

大幸)長戸大幸でした。

ばんばん)それではまた来週までごきげんよう!

二人)さようなら。

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