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The musician to the musician vol.7 HIROMI SAKAMOTO

アーティストやミュージシャンが影響を受けた音楽や、気に入っているアーティスト、作品を紹介する「The musician to the musician」。
今回紹介するのは、2019年にZARDのトリビュートバンドとして結成された
SARD UNDERGROUNDのキーボーディスト・坂本ひろ美。
音楽ルーツ以外にも、家族や友達の話、趣味やスポーツに関する話などから、意外なプライベートの一面や、人となりが垣間見える貴重なインタビューとなった。


誰かに決めてもらったら、
何かに躓いた時に人のせいにしてしまうから、
それが嫌で決断する時は自分で決めようって ーーーーー  坂本ひろ美


●最初に自分で買ったCDは何ですか?
坂本:
木村カエラさんのシングル「A winter fairy is melting a snowman」です。当時、木村カエラさんが好きでよく聴いていたんですけど、この曲は色々なアーティストの曲が収録されたコンピレーションアルバムの中に入っていて気に入りました。それで、シングル盤を見たらジャケットもすごく可愛かったので購入しました。
●曲としては、どんな所が気に入りましたか?
坂本:
NTTドコモの冬のCM曲として流れていたんですけど、クリスマスが好きなのでそのイメージもあって好きになったと思います。
●音楽に最初に触れたきっかけは?
坂本:
姉の影響でピアノを幼稚園の年長から始めて、高校3年生まで続けていました。個人でやられている小さい教室だったので、ガッツリ打ち込むというよりも楽しみながら習うというスタンスで、特に発表会などもなく、弾きたい曲があれば自分から先生に申し出て練習させてもらったり、わりと自由に伸び伸びと習える環境でした。
●基本は、「バイエル」「ブルグミュラー」といったピアノ教本を進めながら学んでいきましたか?
坂本:
はい。基本的にクラシックを習っていました。
●随分長い間習っていましたね。
坂本:
小さい頃は弾けなくて泣きながら練習することもあったんですけど、できないことが悔しくて止めずに続けていたら徐々に好きになっていきました。ある程度弾けるようになってからは、ずっと楽しくて続けていましたね。多分姉の存在も大きかったと思います。
●記憶に残っている特に好きだった曲はありますか?
坂本:
ショパンの「別れの曲」です。あと自分では弾いたことがないんですけど、モーツァルトの「きらきら星変奏曲」が好きでした。出だしはいわゆる子供の頃によく歌っていた「きらきら星」の普通のメロディーなんですけど、どんどん速くなっていくんですよ。技術がいる曲で、いつか挑戦したいなと思いつつ、いまだに弾いたことはありません(笑)
●クラブ活動は何をしていましたか?
坂本:
小学校の時にブラスバンドを始めて、中学校では吹奏楽部に入りました。
●楽器は何を担当していましたか?
坂本:
小学校の時は「コルネット」といって、トランペットの少し小さい楽器です。中学になってからはクラリネットを担当しました。
●金管楽器から木管楽器に変わったんですね。
坂本:
はい。ブランスバンドに入ったきっかけは仲が良かった友達に誘われたからなんですけど、その子が「コルネット」をやっていたので同じ楽器にしました。中学でもその子と一緒に吹奏楽部に入りました。最初に、すべての楽器を体験させてくれる日があったんです。色々な楽器を試す中で、クラリネットが吹けたんですよ。「難しいのに、すごいね!」って先輩に言われたのが嬉しくてクラリネットに決めました。
●吹奏楽で演奏した中で、思い出深い曲はありますか?
坂本:
特に覚えているのは、レハールの「メリー・ウィドウ」という曲です。コンクールでソロパートを任されたこともあって、すごく緊張したけど、とてもいい思い出になっています。
●小学生、中学生の頃は、友達と遊ぶよりもクラブ活動に熱中していたのでしょうか?
坂本:
そうですね。ブラスバンドは小学5年生から始めたんですけど、それまではよく外で遊んだり、バドミントンもしていたので、色々アクティブに動いていました。あと私はおばあちゃん子で、おばあちゃんの家が大好きでよく遊びにも行っていました。
●おばあちゃん子って感じしますね!
坂本:
そうですか(笑)。母とお料理するのも好きですし、おばあちゃんとおせちを作るのは毎年の恒例になっています。
●おしとやかなイメージが強いので、「アクティブに動くのが好き」というのはちょっと意外でした。
坂本:
スポーツは好きなので今でもしたいと思っているんですけど、なかなか機会がなくて。球技や走るのは苦手なんですけど、バトミントンやテニスや卓球といったラケットを使う系はわりと得意です。あとゲームもわりと好きで、先日マネージャーさんに「『荒野行動』(スマホ版バトルロワイヤルゲーム)の話をしてる時、めっちゃ饒舌になりますね!」って指摘されました(笑)
●メンバー間で、ゲームの話で盛り上がったりするんですか?
坂本:
はい。撮影の合間とか、時間が空いた時に色々話します。
●楽しそうですね。さて今回、小さい頃からよく聴いていた曲ということで4曲あげていただきました。色んなタイプの曲が並んでいますが、まずはGReeeeNの「愛唄」について。これはどんな理由で聴くようになりましたか?
坂本:
小学6年生の時に卒業制作があって、オルゴールの曲を選ぶ時にこの曲を選んだ記憶があります。その時にはすでに流行っていて、元々好きな一曲だったんです。メロディーも好きだったし、GReeeeNさんは友情を歌った歌詞も多いので、タイミング的にも胸に刺さったんだと思います。
●GReeeeNは、「愛唄」以外も聴いていましたか?
坂本:
カラオケでよく歌っていました。
●カラオケが好きなんですか?
坂本:
はい。地元にいた時は友達と毎週のように行ってました。遊ぶ場所があまりなくて、カラオケに行くか、近くにプリクラを撮りに行くくらいしかなくて(笑)
●カラオケの十八番は?
坂本:
カラオケは高校の時によく行ってたんですけど、阿部真央さんとか、奥華子さんとか好きでした。
●坂本さんがカラオケ好きなのは、これまた意外でした!!(笑)
坂本:
えっ、そうですか(笑)
●カラオケで歌うのは女性の曲が多かったんですか?
坂本:
そうですね。あっ、西野カナさんもよく歌ってました(笑)。でも、GReeeeNさんの他にも、ゆずさんとか、ファンキーモンキーベイビーズさんとか男性の曲も歌ってました。思い出すと色々出てきますね〜。音楽って、その当時の思い出まで甦ってきますね。
●そうですよね。よく聴いていた4曲の中に、阿部真央さんの名前もあがっていますね。
坂本:
当時は、友達がカラオケで歌っていてとか、教えてくれてとかがきっかけで好きになることが多かったんですけど、阿部真央さんも友達が大好きで、その影響で私も聴くようになりました。
●当時よく聴いていた曲や、カラオケで歌っていた阿部真央さんの曲はなんですか?
坂本:
「I wanna see you」「伝えたいこと」「ポーカーフェイス」の3曲ともよく聴いたり歌ったりしていました。その中でも一番歌った曲は「I wanna see you」です。曲のメロディーがすごく好きでいつもカラオケに行くと歌っていたと思います。思い出したら今歌いたくなってきました……!
●阿部真央さんは、歌詞の世界観も含め、強い女性のイメージがありますね。
坂本:
はい。何よりも言いたいことが歌詞にいっぱい詰め込まれていて、そこがかっこいいなって思います。
●言いたい事をちゃんと言える、強い女性像に憧れますか?
坂本:
そうですね。自分の考えをちゃんと言葉にできる人はかっこいいと思いますし、歌詞もそういう内容に魅かれる事が多いです。
●3組目にあげているのは、moumoonの「moonlight」という曲ですね。
坂本:
これもCMの曲で、当時すごく気に入ってずっと聴いていました。声や曲の雰囲気に惹かれる事が多いんですけど、この曲も全体の雰囲気とか世界観が素敵で、自然と聴きたくなる一曲でした。
●そして、最後にあげてくれたのが、西野カナさんの「私たち」。
坂本:
この曲は親友の事を歌った曲なんですけど、大学の時によく聴いていて、一番仲の良かった子といつもカラオケで歌っていました。
●大切な友達との思い出の曲なんですね。
坂本:
そうですね。曲自体も好きだし、友達との大切な曲でもあります。
●最近よく聴くアーティストや曲はありますか?
坂本:
色んなジャンルをこだわりなく聴く事が多いんですけど、特によく聴いているのは、ZARDさん以外ではRADWINPSさんです。
●どういう所が好きで聴いていますか?
坂本:
RADWINPSさんは歌詞の世界観が独特な所と、メロディーの動きが少ないのにとてもメロディアスな所に魅かれます。
●学生時代はどんな夢を持っていましたか?
坂本:
小学生から中学生の頃までは、ピアニストやピアノの先生になりたいと思っていて、YouTubeでピアノのすごく上手い人の映像をよく見ていました。
●憧れたピアニストはいましたか?
坂本:
ピアニストは辻井伸行さんです。動画もよく拝見していました。現在は、キーボディストとして、同じ事務所の大楠雄蔵さん(from Sensation)や、北川加奈さんに憧れます。先輩たちに少しでも近づきたいという気持ちが強いです。
●アーティスト活動や芸能活動に興味はなかったんですか?
坂本:
ピアノに関わる仕事にはずっと憧れていたんですけど、高校生や大学生になるにつれて「現実的にちょっと難しいかな」と思い始めてしまったんです。でも芸能活動にはずっと興味を持っていて、大学を卒業して2年くらい経ってからSARD UNDERGROUNDに加入するお話をいただきました。
●ZARDのトリビュートバンドの話をもらった時はどんな事を思いましたか?
坂本:
あまりにもびっくりして、色んな気持ちが交錯してしまって実はその時の事を覚えてないんです。すごい事すぎてしまって。「どうしよう」って不安もあったし、あまりにも分からない事だらけだったんですけど、でも最終的には「やってみよう」って自分で決断しました。
●ご家族やお友達には相談しましたか?
坂本:
家族には相談しつつ、最後は自分でやるって決めました。
●自分の意志で動くタイプなんですね。
坂本:
誰かに決めてもらったら、何かに躓いた時に人のせいにしてしまうから、それが嫌で決断する時は自分で決めようって、20歳を超えてから考えるようになりました。言い訳にしたくないなって。
●それはとても良い心構えですね。実際、SARD UNDERGROUNDの活動がスタートして、かなり努力されたのではないでしょうか?
坂本:
ライブに向けては時間がある時にひたすら練習しています。ピアノを弾いている時間はあっという間なので、どんなに長い時間でも全く苦にならないです。私はクラシックピアノをずっとやってきてキーボードを弾くのはSARD UNDERGROUNDが初めてだったので、最初はコードも理解していませんでした。まずそこから覚えて練習し始めたんですけど、色んな事を知れるのは楽しいし、貴重な経験をさせていただける事にとても感謝しています。
●ところで、ZARDの事はいつ頃から知っていましたか?
坂本:
最初に知ったきっかけは、「名探偵コナン」の主題歌です。ZARDさんの曲で一番印象に残っているのは毎年24時間テレビで流れていた「負けないで」なのですが、「夏を待つセイル(帆)のように」や「星のかがやきよ」などZARDさんを聴いていると懐かしくなる曲があるんです。それは「名探偵コナン」の主題歌でずっと聴いていたからだなと感じます。
●今の事務所に所属するようになってから、勉強のためスタジオでZARDの曲を沢山練習していたそうですね。ZARDをカバーしてみて、どんな事を感じましたか?
坂本:
どの曲も、歌を感じると自然と手が動くようなメロディーが沢山あるように感じました。弾いていて楽しかったり感動したり、今も弾ける曲が増えていく度にすごく嬉しいです。
●特に印象深い曲や、好きな曲はありますか?
坂本:
最初の頃は、「好きなように踊りたいの」と「永遠」が大好きでした。「好きなように踊りたいのは」を聴くと、その時の考え事がなくなるような、気持ちが明るくなるような感覚になれるんです。自分にとって支えになる曲で、今も変わらず大好きでよく聴いています。「永遠」は、感動する歌詞とメロディーが大好きで、演奏するのも心地良いです。
また最近は、「心を開いて」と「Today is another day」が特にお気に入りです。
「心を開いて」は、寄り添っていてくれるような温かい気持ちになれる曲で、特にサビ前の所が大好きです。「Today is another day」は、心を揺さぶられるような、ぎゅっとなるような歌詞が大好きで、自分に負けそうになった時によく聴きます。
●これまでライブを何回か重ねていますが、自分の中で何か変化はありますか?
坂本:
緊張はもちろんあるんですけど、ライブの時間はすごく楽しくて、演奏しているのも、お客さんが盛り上がってくれているのも、本当に嬉しくて毎回幸せを感じています。それに大きな会場で音が響いている、あの臨場感がたまらなく好きなんですよ!! 「音楽」は聴くのも好きなんですけど、演奏している時が一番好きです。他の楽器とアンサンブルして、響いている大音量の中に自分がいる時、何とも形容し難い心地良さを感じるんです。
●他の楽器の音が聴こえづらいとか、ステージに上がってみないと分からない事が沢山あると思いますが、すぐに慣れましたか?
坂本:
最初からわりとスムーズに順応できました。
●意外と度胸があるタイプなのかもしれないですね。
坂本:
そうなのかな(笑)。 好きだからあまり難しい事は考えずに楽しめてると思います。「音楽が好き!」っていうのが一番大きいと思いますね。
●現段階での夢はありますか?
坂本:
地元の島根でライブをしたいです。県民ホールでいつかライブができたらと夢見ています。あと、毎年大きい花火大会が開催されるんですけど、そこに大きいステージが設けられるんですね。そういう所でもやってみたいです。
●ちなみに、音楽以外の芸術や文化にも興味がありますか?
坂本:
映画をよく観ます。特に洋画のアクション系が好きで、「ワイルドスピード」とか「オーシャンズ11」とかオススメです! ドキドキするのが好きなんですよ。どうなるか先が見えない、助かるか、助からないかみたいな。そういうシーンだと気になってずっと観ちゃいます。最近だと「007ノー・タイム・トゥ・ダイ」が面白かったです。
●邦楽はあまり観ないですか?
坂本:
そんなことはないです。今パッと思い浮かんだのは、大泉洋さん主演の「しあわせのパン」という作品。ああいうヒューマンな作品も好きです。
●では、将来音楽をやってみたいと思っている人たちへメッセージをお願いします。
坂本:
なんでもやってみて、楽しい事を見つけるのが大事だと思います。楽しくないとやっぱり続かないですし。私も色々やっていたんですけど、唯一続いたのがピアノだけで、そういうものが見つかると毎日が違ってくるし、未来も変わってくると思うんです。ぜひそういう出会いがあるように、色々な事に挑戦してほしいです。
●最後に、坂本さんにとって「音楽」とは何ですか?
坂本:
支えであり、夢であり、無くてはならないものです。

★こちらもぜひチェックしてください。
SARD UNDERGROUND 最新情報

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4th Sg「空っぽの心」が『名探偵コナン』新エンディングテーマに決定し、4月16日よりオンエアがスタート!

読売テレビ・日本テレビ系 全国ネット土曜よる 6:00 放送
「名探偵コナン」公式ホームページ


4th Single「空っぽの心」2022.5.18 リリース決定!

■初回限定盤(CD+DVD)
 品番:GZCA-7184 / 価格:¥1,980 (本体 ¥1,800)
[収録曲]
1. 空っぽの心
 作詞:神野友亜 作曲:小澤正澄 編曲:鶴澤夢人 / 長戸大幸
 ※「名探偵コナン」エンディングテーマ
2. I still remember
 作詞:坂井泉水 作曲:栗林誠一郎 編曲:鶴澤夢人 / 長戸大幸
3. 空っぽの心 (off vocal)
4. I still remember (off vocal)

[DVD] 「運命のルーレット廻して」 Music Video + メイキング映像


■名探偵コナン盤
(CD)
 品番:GZCA-7185 / 価格:¥1,100 (本体 ¥1,000)
[収録曲]
1. 空っぽの心
 作詞:神野友亜 作曲:小澤正澄 編曲:鶴澤夢人 / 長戸大幸
 ※「名探偵コナン」エンディングテーマ
2. 悲しいほど貴方が好き
 作詞:坂井泉水 作曲:大野愛果 編曲:鶴澤夢人 / 長戸大幸
3. 空っぽの心 (TV size)

<封入特典>
名探偵コナンましかくフォトカード(全 3 種・ランダム封入 / サイズ 89mm×89mm)
※絵柄は名探偵コナン「空っぽの心」エンディング映像から厳選!(予定)

■通常盤(CD)
 品番:GZCA-7186 / 価格:¥1,100 (本体 ¥1,000)
[収録曲]
1. 空っぽの心
 作詞:神野友亜 作曲:小澤正澄 編曲:鶴澤夢人 / 長戸大幸
 ※「名探偵コナン」エンディングテーマ
2. 明日を夢見て
 作詞:坂井泉水 作曲:大野愛果 編曲:鶴澤夢人 / 長戸大幸
3. 空っぽの心 (off vocal)
4. 明日を夢見て (off vocal)

★リリースを記念し、イベント開催決定!詳しくは公式HPをご覧ください!




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