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【七転び八起きの六起き目①】

 ピザ世界選手権、世界2大大会同時最下位という記録は、この記録だけはもしかしたらこの先、誰にも破られないし、前人未到だったかもしれない。なにかないか、なにかくれないか、なにもいらないが。

 タクちゃんも中国のb-boyに敗れ、納得のいく結果にはならなかった。期待と希望に胸を膨らませて挑んだ結果がこれだ、幸先が良いか悪いかと言えばおそらく悪い方だろう。それでもどうだったかと聞かれれば楽しかったとしか答えようがない。負けることに慣れているわけでも慣れたわけでもないけど、チャレンジにそれがつきものなのは理解しているから。

 とか書いてて、なんだかふと自分のプロフィールを確認してみたら、2016年JAPAN PIZZA EXPO優勝ってなってた。つまりこの世界選手権は2017年大会だから、日本チャンピオンになった勢いで出場した大会で最下位になったってことなんだよね、そんな奴いる?ってなるよね、ノンフィクションってのはフィクションに収まらない奇跡の連続だ。
 それよりなによりJAPAN PIZZA EXPOに優勝したことを何転び何起きにも書くのを忘れていたあたりが頭悪すぎて、自分らしさ全開で素晴らしいなと思ったりもする。悲願の日本一、それこそ人生のピークであったりターニングポイントであったりしないのかと……そのあたりは番外編というか、ダイジェストで書こうかな、もしくは箇条書きかも。

 さて、ところで、それでは……世界選手権で好成績を残してそのままの勢いで世界チャンピオンが旭川に!みたいな感じでデビューさせたかったんだけど、それは失敗に終わった。
 それでも日本チャンピオンと世界チャンピオンが揃っている店なんてなかなかないと思うから宣伝にはなるんだけどね……今となってはなかなか揃わない2人なんだけど。

 そしてわりと大事なポイントはタクちゃんが移住してきたことで中富良野のシーズンになってもpassatempoは閉めずに営業できること……これはもちろん良いことではあるが同時に高いハードルにもなった。
 なぜならあまり流行らないよう、忙しくならないよう、目立たぬ場所にこっそりと店を作ったからだ。旭川の土地勘がある人なら分かると思うが3条16丁目ってのはそういう場所だ。
 六起き目だと言い切るためにはまずこのハードルを越えなければならない。自分とタクちゃんが世界選手権に出場するための資金は全て店でなんとかするって決めたからね。店というか企業か、HOKKAIDO PIZZA gicosoという。

 どん底から這い上がれ。

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