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X線CT認定試験 受験体験記

こんにちは。MRI認定試験の過去問が好きで、合格してからも試験対策しているMRI認定試験対策ノートと申します。


ただ今日はMRI認定試験ではなく、CT認定試験についてお話ししたいと思います。


特定非営利活動法人 日本X線CT専門技師認定機構



MRI認定試験の勉強ばかりしている私ですが、実はX線CT認定をもっています。

MRI飽きたし、これからはどっぷりCTやるぞ!

・・・と思ったわけではなく、

「CTはよく扱うから、基本の勉強をしておきたいな~」

という気軽な思いからこの認定試験を受験しました。
当直業務などではMRIよりもCT検査に携わる機会の方が多かったので、
CT認定試験をきっかけに勉強することができてよかったなと思っています。

というわけで今回のノートでは、CT認定試験の受講資格や、
私が試験対策として使用したおすすめのアイテムを紹介します。

簡単な体験記ですが、これからCT認定を受けようと思っている方はもちろん、全然興味がない方へも、なにかしらの参考になるものがありましたら嬉しく思います。




1.受験資格の確認

MRI認定試験も受験の際にはいくつかの条件がありましたが、CT認定試験も同様に、何点か条件があります。

(1)診療放射線技師の免許を持っていて、診療業務経験が5年以上あること
(2)X線CT臨床実務経験が3年以上あること
(3)日本X線CT専門技師認定機構が主催の「X線CT認定技師講習会」、または機構が認定した指定講習会を受講していること

以上の3つが必須項目となっています。


(1)診療放射線技師の免許を持っていて、診療業務経験が5年以上あること

CT認定を受けるためにはまず「技師免許を取得して、就職してから5年以上」経過している必要があります。
これは「満5年」ですので、技師として働き始めてから6年目に突入している人でないと試験申込みは出来ません。
この「満5年間働いている」という証明書を受講申込時に提出する必要があるのですが、この証明書、

自施設の部長や院長にサインしてもらう必要があります。

ここで問題になるのは、転職していた場合です。
「技師としては確かに5年間働いているけれど、前の病院で3年、今の病院ではまだ4年目…」
というように、継続した5年間の経験年数のうちで勤務施設をまたいでいる場合、それぞれの施設から証明書を調達する必要があります。

わざわざ退職した職場に連絡をとって、所属長に書類をお願いするのはちょっと…という場合(がほとんどだと思いますが)、今働いているその施設で、6年目に突入するまで経験年数を稼ぐしかありません。

したがって「今後、転職したい!」と思っている場合、せっかく今の職場で5年間働いていたならば、証明書が取りやすい転職前に、CT認定をとっておくと良いかもしれません。

(2)X線CT臨床実務経験が3年以上あること

(1)と似ていますが、「X線CT臨床実務経験3年」であることが必要条件です。こちらも「満3年」で、複数施設から証明が必要な場合には、やはり少々厄介です。
ただ、この「実務経験」というのは「CT専属」という意味までは含まないようなので、例えばローテーションでCTを担当していたり、夜勤でCT検査していれば実務経験期間としてカウントOKのようです。

以上を踏まえると、技師歴最短でCT認定を取得するには「技師免許を取得して就職してから6年目に突入」していて「3年目(よりも前)からCT検査に従事」していると最短で条件クリアとなります。


(3)日本X線CT専門技師認定機構が主催の「X線CT認定技師講習会」、または機構が認定した指定講習会を受講していること

最後に(3)は講習会への参加です。講習会は申し込みをすれば誰でも受けることができますので、技師歴の条件である(1)や(2)を満たしていないうちからでも受講することが出来ます。
しかしこの「講習会受けた」という事実は3年が有効期限となっていますので、有効期限内に(1)~(3)の受験資格が揃うように計画する必要があります。
多くの人が試験の直前に講習会を受けたいと思いますので、(1)(2)が揃ってから講習会を受講しているのではないかと思います。

この講習会、最近はオンライン開催となり、1か月に1回くらいのペースで開催されているようです。定員は先着順で100名、と、決して少なくはありませんが、いつもかなり倍率が高く、申し込み開始5分で満員締め切り、という場合があるほどの人気ぶりです。

時計とパソコンを準備して、ぜひクリック戦を勝ち抜いてください。


2.講習会が申し込めたら

激戦の講習会申し込みを勝ち抜き、先着100名の定員に入れると、はれて講習会を受けることができます。受講料は10000円(執筆現在)です。
振り込みが完了すると、自宅に「X線CT認定技師講習会テキスト」という機構が作成したテキストが届きます。
フルカラーではありませんが、臨床写真も多く掲載された約200ページを超えるしっかりとしたテキストです。
講習会は最近ではZOOMウェビナーにて2日間のLIVE配信形式で行われているようです。丸2日間、テキストにそった内容の講義を受けることができます。
このように、しっかりとしたテキストが送付されたうえで、まるまる2日間がっつり講習会が受けられるということを考えると、10000円の受講料は高くはないのかなと思いました。

講習会を受講し受験資格の3つの条件が揃ったら、いよいよCT認定試験を申し込むことができます。この試験の申し込みも、開催場所によってはかなり倍率が高くなります。
受けたい時期の試験申し込み開始時期を確認し、申し込み当日はパソコンの前で待機しておくと良いでしょう。


3.試験対策について

CT認定試験は、ながらく過去問が公開されていませんでした。

しかし2023年12月27日過去問(参考)として、日本X線CT認定専門技師認定機構のホームページ上に、過去問の一部が公開されました!

ここからは、出題範囲と過去問題の抜粋を確認することができます。

過去問が公開された!と喜び開いてみましたが、各単元1問程度で、対策としては心もとないです。

したがって試験対策は送付されてきたテキスト、または市販の教科書で勉強しなければなりません。
私はほとんどこのテキストを読み込んで勉強しましたが、一部捕捉として次に紹介する教科書を活用しました。


機構のホームページには書籍紹介として、
「X線CT認定専門技師取得のために習得すべき内容を多く含む参考図書」
がいくつか紹介されています。私はこの中から、たまたま手元にあった次の2冊を活用しました。

放射線技術学シリーズ CT撮影技術学
日本放射線技術学会 監修 辻岡勝美 花井耕造 共編 オーム社
★章末に練習問題がついており、試験対策に効果的

標準X線CT画像計測
日本放射線技術学会 監修 市川勝弘 村松禎久 共編 オーム社
★計測や画像評価について特に詳しく記載されているので、捕捉的にテキストに出ていた範囲を確認

基本的にはテキストを読み込むことが重要だと思いますが、余裕があればこれらの教科書も、この機会に活用してみると良いと思います。


4.どんな試験だった?

試験は120分間のマークシート方式で全50問、それぞれ5つの選択肢から正誤を選択する問題形式でした。
上記ホームページ上の「過去問題(参考)」の形でしたので、是非ご確認ください。
MRI認定試験と一緒だ!と、見慣れた試験形式に少しホッとしました。

どうでもいい情報ですが、私の試験の時は、問題用紙がつるつるとした質感の紙でできており、計算の書き込みがやりにくく消しゴムで消えにくかったのが印象的です。

ファントム画像、臨床画像の写真が10枚ほど出題されていたので、画質を担保するためにこのような良質な紙で作成されたのかな?と思いました。

試験問題はほとんどがテキストから出題されていたように思います。一部、講習会の内容も含まれていたと思いますが、こちらは暗記項目というよりは、内容をしっかり聞いて理解しておけば問題ないと思います。

試験を受けてみて、対策で紹介したCT撮影技術学の章末の練習問題がかなり役に立ちました。テキストも複数の教科書をもとに作成されていると思いますが、試験の雰囲気はこの章末問題と一部似ていたような気がします。施設にある場合は、試験対策にこの問題集を活用すると良いかもしれません。


5.おわりに

CT認定試験は申し込みをすると講習会が受けられ、テキストが送付されます。基本的なポジショニングのことから、アーチファクトの対策、また造影理論など、基礎から学ぶことができました。
講習会を受けてテキストを熟読するだけでもとても勉強になりますので、挑戦する価値は大いにあると個人的には思います。

ただやはり試験と名がつくからには、せっかくですから合格したいものですね。CT認定試験の合格率は毎年比較的高く、さほど難しくはない、と言われたりしていますが、そういわれると逆にプレッシャー・・・
というわけで、自分も合格を目指して頑張りました。

合格にむけての大きな不安点は、やはり試験の過去問が全問公表されていないことで、当時は試験対策できる問題集があったらいいな~と思い、紹介したCT撮影技術学の教科書の章末問題を解いてみたりしていました。
自分はテキストを目で追っていても頭に入らないタイプでしたので、やはり理解度の確認や暗記には、問題形式が強いなと思いました。

この、当時「あったらいいな~」と思っていた「試験対策問題集」。
MRI認定試験対策同様、「あったらいいな~、は・・・作ってみよう!」
と思い至り、CT試験対策問題集を作成してみました。

キリよく挑戦できるよう、全100問にまとめてあります。

本番の試験は5択の正誤選択式問題でしたので、その形式にのっとった形で、当時の試験を思い出しながら作成しています(画像はイラストです)。

あくまで試験を思い出しながら、なるべく雰囲気を似せて作成したものですが、
私のように問題形式で試験対策をしたい方や、テキストを読んでいるだけではどうも頭に入らない・・・という方へ、少しでもお役に立つことができましたら幸いです。


簡単な個人的体験記でしたが、最後まで読んでくださり、ありがとうございました。



追記:2024年1月7日



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