令和いらねえ釣りはホットケーキ ver.2/2024年4月10日
2024年4月10日。リモート打ち合わせの利点は、集まらずにできることだけど、イヤホンしっぱなし、スマホの画面見っぱなしの会議だと、やはり必要以上に疲れてしまう。80年代くらいのSFだと、ホログラムで離れたところにいる人間たちがシュギーンと宙空に浮かび上がるんじゃなかったっけ。時代を経てみると、そんな発明は無用だった。「テレビ電話はすぐ思いついたのに、携帯電話は思いつかんかった」と、かつてのSF作家たちは思ってるかもしれない。エブリシング・パット・スマートフォン。エブリシング・パット・ザ・ガールが「女だけは手に入らなかった」という意味だと教わったのは、渋谷陽一の「サウンドストリート」のアシスタントを務め、ときどき番組でもしゃべっていたスティーブ・ハリスからだった。スティーブさんは渋谷さんが病気で引退してしまったことをどう思ってるだろう。英語邦訳や日本のロックに手厳しかったが、ハリスさんはNHKのスタジオでレコードをかけていたんだよね。目視で針を適切な位置におろすのがすごくうまい、と褒められていたか、自賛していた記憶がある。KBS京都のスタジオにもあった、あの大型の放送用プレイヤーの達人だったのだろう。CD時代がきてさぞやつまらなかっただろうな、というか、その頃はもう番組に出てなかったかもしれない。ぼくも大学に入ってからは放送は聴いてなかった。話がずれた。打ち合わせが終わってから、Qさんに渡すものがあったので向かったGRASSROOTSでは、大きな音で「つぎの夜へ」が流れていた。まだそんな夜だった。
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