令和いらねえ吊り輪ホットケーキ/2020年6月4日

 晶文社から通知の郵便が届いていた。

 「ぼくの平成パンツ・ソックス・シューズ・ソングブック」の初版印税はすでに振り込まれていたので、なんだろうかと思い封を開けた。

 電子書籍印税の通知。

 あ、そうか。この本は電子でも販売しているんだった。編集の林さんからそう聞いたときに、深く考えずに「どうぞどうぞ」と返事していた。

 ああ、こういうことが具体的にあるのは、ありがたいよね。
考えてみれば、ぼくの書いた/かかわった本が電子出版されたのは、初めてのことだった。こうして具体的な結果が伴って、ようやくその「初めて」を実感した。

 夜、昨日アップしていた、数年前に作った「眠れない夜」のためのミックス音源「Crossover Nowhere」をSouncloudに再度アップ。「クロスオーバーイレブン」のパロディみたいなことをしているので、律儀にアップするのは夜11時以降で。

 ただし、このミックスは知人のドラマーに「眠れない夜」用に「よく眠れるように」というお題をもらって作ったのに、「ありがたいけど眠れない」と苦笑された思い出がある(だからお蔵入りにした、というわけでもないけど)。なので、「眠れない夜」向けという要望に対しては失格作品なのだった。

 ジャケットになるような写真のモチーフを探したら、去年のFESTIVAL de FRUEで撮った一枚が目に留まった。正確にいうと、それは動画。

 メイン会場の巨大なホールで、がらんとした幕間にフロアで踊っていた二人の女の子を遠くから撮ったものだった。

 眠れない夜って、ぼくのイメージではそういうダンサーたちがぐるぐるしているようなものだから。

画像1

 再アップにあたって、旧PCから「Crossover Nowhere」と一緒に古いミックスをいくつかサルベージした。ほとんどは10年以上前のもの。中高生時代にカセットで作っていたのとあんまり変わらない思いついた順のミックスなので、いま聴くと恥ずかしいというか、「なぜ?」が浮かぶものも少なくない。

 だけど、今年、スカート澤部くんのラジオ番組「NICE POP RADIO」に出演したとき、彼がそのころにぼくが送ったミックスのことをよく覚えていて、そこからの曲や思い出を話してくれていたことがなんとなく気にかかっていて、ひとつくらい公開してみようと思ったのだった。

 とはいえ、そのままだと無骨すぎると感じたので、ワントラックにつなげたり、曲を抜き差ししたり、いろいろとレストアした。なので「恋のひとこと2020」。

 おそらく2008年制作。選曲で思い当たるフシがある。

 おもしろいことに、たいていそういうトリガーになる曲は、収まりのいい曲よいうより、「なぜここにこの曲が入ってるんだろう?」という記憶の引っかき傷みたいな曲だ。

 そのことについてはまた明日。

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