令和いらねえ釣りはホットケーキ ver.2/2024年6月29日


2024年6月29日。午後に取材。4時からの予定だが早く着いてしまった。なので駅ビルのなかでお茶してたら、まさにさっきぼくが降りたホームで人身事故があったとアナウンス。ひやっとした。もし早めに着いてなかったら、その電車に乗っていたか、もしくは電車が前の駅でストップしていたかも。まあ、これは運がよかったってことよねと自分に言い聞かせ、雨のなか取材先へ。すると担当の編集さんが待ち構えていた。約束よりまだ早いくらいなのにご熱心な、と思ったら、第一声が「すいません」だった。なんとダブルブッキングで、取材が1時間あとまわしで対応できめすかとのこと。あじゃぱー。しかし、次の予定まで時間の余裕はある。なんとかなりそうなので承諾した。あたふたせずに済んだけど、ゲン担ぎてきにいえば、さっき電車事故を回避できた運のプラス分は、たぶんこれに使われたのかも。待ち時間に、気を遣って担当ディレクターさんがいろいろ裏話をしてくれた。ぼくもすこし緊張がゆるんだ気がする。結果的に、このバッファも作用して、ちょっおはいい取材になったんじゃないでしょうか。

取材終わりで移動してきた新宿。小田急線で人身事故があり、区間限定の折り返し運転をしておるとのこと。夕方のこの時間帯、ダイヤがすこし乱れただけで混乱混雑がひどいものになる。下北駅に向かう各駅停車が、昔のインドの鉄道並にひとが溢れてはみ出している。どう考えても無理。改札を出てタクシーを考えたが、ここも長蛇の列。雨足も強くなっていて、タクシーがぜんぜんいない。京王線で明大前まで行って、井の頭線で折り返すのはどうか。確かに。新宿から2本私鉄がでていてありがてえ! 結果、なんとか間に合いそう。さっき使ったと思ってた運が、まだすこし残ってたみたい。

行先は440だった。シャッポとボメシーズのツーマン。両方のバンドに共通していえたのは、見たひとがなんかバンドやりたくなる感じ。終わったあとのバンドとお客さんの入り混じりわや会話のテンポ感に、12、3年くらい前の景色を思い出した。両バンドの内気で、簡単には打ちとけないユーモアにも。幕間に突然起きた停電と、大きく動じずに音楽を待つひとたちの姿にも。アンコールでやったピクシーズにも(シラフは、だれもそうだとは思ってない場所に本質を見つけ出す名手)。そういえば、髙城くんとも話した、ポメシーズがやった「Ponta de Areia」のポルトガル語じゃないカヴァー、あれは結局どこの言葉だったんだろう。麦ちゃんがメンバーにいるから台湾語かなと思ってるんだけど。

帰り際、悠太くんに呼び止められて「これ、作ったんで」と何かをごそごそと出して渡してくれた。シャッポのステッカーだった。

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