令和いらねえ釣りはホットケーキ ver.2/2024年5月14日


2024年5月14日。中村佳穂、磔磔、バンドセット。このハコを自由自在に使い切ったライブ。

今日で、ゴールデンウィーク初日からの京都5往復は終わり。結局、無観光、無買物(無レコード)で終わってしまった。思いがけず会った知り合いは、物販を手伝っていた幽体コミュニケーションズのpayaくんぐらいか。ホテルにチェックインしようと歩いていたら、お寺に掲げられていた看板が目に入った。ひとこと「旅」。ドーンと目立つように、ではなく、くすんだ渋さで、それこそもうずいぶん前からここに刻み込んであるかのように。京都といえば「旅」。ケーキといえばイチゴ、くらいの潔さ。思わず笑ってしまったが、へんな標語よりいいか。ランタンパレードの名曲「人生は旅だそうだ」を思い出した。

旅といえば、かつて初めてのレコード店を訪ねた時の話。無人だった。お客さんがいないだけでなく、店員もいない。レコードの段ボールが並びに、壁にも飾ってある。だが、活気だけがない。大音量で流れるイージーリスニング、レジに書かれた「御用の方はベルを鳴らしてください」。野菜販売所か。わかりやすすぎる虚無的ディストピアだし、万引きし放題! だけど当然、いくつものカメラで見張られているだろうから、いやな緊張感がある。あのベルを押すのは相当勇気がいるぞ。気晴らしで来たつもりなのに、逆にダメージをくらいそうな気がして、早々に店を出た。たまたまそうだった、という可能性もあるので、店名は伏せておく。でも、どんなにひまで非効率でも、レジにはだれかいたほうがいいと思うんだ。

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