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前澤友作は詐欺師なのか?前澤じゃんけんで最も得するコース選びとヒミツ

こんにちは。紳士バーチャルYoutuberのMr.NULLです。

Twitterを見ていたら、トレンドで『前澤じゃんけん』なるものがあったので気になって見てみたら、じゃんけんに連勝したら賞金が貰えるといったキャンペーンがあったので実際にやってみました。

選べるのは3つのコースであり、こちらがその告知です。

ツイート

前澤J tweet

応募フォーム

前澤J 10ren


【ルール】

・負けかあいこでゲーム終了

・7連勝すると1万円が貰える

10連勝すると10万円が貰える

・12連勝すると100万円が貰える

勝負は1人1回で明日23:59まで。(原文ママ)

コースの途中変更はできない


以上です。太字にした部分が今回のキーとなる部分です。


「どのコースが確率的に最も多くの賞金を貰えるのか?」

この疑問は多くの人にとって気になるものでしょう。いわゆる期待値の問題です。それではまず、じゃんけんの確率についておさらいします。

・じゃんけんで勝つ確率=3分の1(33.333...%)

・じゃんけんであいこになる確率=3分の1(33.333...%)

・じゃんけんで負ける確率=3分の1(33.333...%)

・あいこでやり直しになるルールでどちらかが勝つ確率=2分の1(50%)

こうなります。期待値の求め方はこうです。

得られる報酬A×確率(%)+得られる報酬B×確率(%) ...... +得られる報酬Z×確率(%)=期待値

今回のじゃんけんの場合、規定数の連勝した時にしか報酬が貰えず、負けた時には0なので、シンプルに勝つ確率×コース別の貰える報酬=期待値となります。

【期待値の比較】

そして、今回は貰える報酬が分かりやすい数字なので、何連勝したらよいかということに着目するのではなく、各コースごとの報酬を見ていきます。

7連勝コース→1万円、10連勝コース→10万円、12連勝コース→100万円とあるので、つまり2つのコースを比べた時に期待値の比較が1より高ければそちらの方が得となります

【具体例】

(A)50%の確率で1万円貰えるのと、(B)5%の確率で10万円貰える場合、どちらも期待値は同じで、期待値の比較は1となります

何故ならAとBの差を見た時、確率は50%から5%に下がるので期待値の比較も10分の1になります。ですが、貰える賞金は1万円から10万円と、10倍に跳ね上がっているので期待値の比較も10倍になります。

2つを比べた時、どちらがより得するかは『確率の差の割合×報酬の差の割合』が1を超えてるかどうかで決まります。AとBを比べた時に1より大きければBが得して、1を下回ればAの方が得します

つまり例の場合、10分の1×10倍=1となって、どちらも同じ期待値となるわけです。

なので仮にAの確率が30%だった場合、期待値の比較は6分の1×10倍=1.66...となるので、1を上回っているためBコースの方が得します。

逆に、Bの賞金が8万円だった場合、期待値の比較は10分の1×8倍=0.8となり1を下回っているので、Aの方が得します。

それではAの確率が30%でBの賞金が8万円だった場合、どちらが得かわかりますか?


答えはBコースです。すぐわかった方はもうマスターしたといってもいいでしょう。6分の1×8倍=1.33...で1を上回っているので、Bコースの方が得というわけですね。

以上を理解した上で次に進みましょう。

【前澤じゃんけんの場合】

ようやく本題へ入ります。

ルールをおさらいすると、前澤じゃんけんは(A)7連勝で1万円、(B)10連勝で10万円、(C)12連勝で100万円となります。

先程話した通り、ここでは7連勝の確率や期待値を求めません。各コースの期待値の比較を求めます。

じゃんけんで勝つ確率は3分の1なので、次のようになります。

前澤J 期待値の差1

つまり、結論を言うと(A)7連勝で1万円>(C)12連勝で100万円>(B)10連勝で10万円の順で得だということがわかります。

AとBではAの方が得で、BとCではCが得、AとCではAの方が得なのでA>C>Bの順になります。ちなみに、AとCは比べる必要なくて、CはAより劣っているBの確率を内包している、もっとわかりやすくいうと12連勝するには10連勝の道を通ることになるので、Cは既にAより劣っているという結論になります。

「本当にその順が得なのか?」

では、次にあいこでじゃんけんが継続する場合、どれが得なのか見ていきましょう。

あいこでじゃんけん継続の場合、どちらかが勝つ確率は2分の1(50%)です。その場合、次のようになります。

前澤J 期待値の差2

なんとこの場合、AよりBの方が得する、BよりCの方が得するので、(C)12連勝で100万円>(B)10連勝で10万円(A)7連勝で1万円の順で得と、12連勝で100万円コースを選ぶのが最も得になるのです!!

意外ですよね、あいこ継続のルール次第で得するコースが変わってくるのです。

ですが、当然ここまで読んでくださった方なら少し疑問が出てくるでしょう。

「何故あいこ継続のルールにこだわるのか?」

確かにそうです。ルールには『負けかあいこでゲーム終了』と書いています。ただ、私はそのルールを知りませんでした。私は100万円コースを選んだのですが、そのルールを知っていれば1万円コースを選んでいたでしょう。

ではなぜ私がそのルールを知りえなかったかというと、そのルールが私の画面上ではどこにも書かれていなかったからです。

私は本日9月27日付のツイートから前澤じゃんけんに参加しました。そのツイートがこちらです。

前澤じゃんけんtweet2

私はこう思いました。

「ああ、昨日もやっていたんだな。1日逃したけど今からチャレンジしてみよう。ルールはリンク先に書いてあるよね」

と...。そして、リンク先、そしてLINEへと誘導し実際のゲーム画面の画像がこうです。

LINE

前澤J LINE

応募フォーム

前澤J 10ren

プレイ画面(コース選択)

前澤J 9ren

ど こ に ル ー ル 書 い て あ ん の !?!?!?


いやもうね、どこにも書いてないじゃん。そしてプレイ後見つけたんですよ、昨日(9月26日)のツイートを・・・。

前澤J tweet集中線

工工エエェェ(´゚д゚`)ェェエエ工工

昨日のツイートだけしかルール書いてないじゃん!!!さすがにコース選択画面か応募フォームには書いとけよ!!!

そう思いました・・・。そして、更に衝撃の事実も目の当たりにします。

『 コ ー ス の 途 中 変 更 は 不 可 』

あっ・・・(察し)

つまり、27日付のツイートからこのキャンペーンに参加した人にとって、ルールや仕様を確認することは不可能だったということがわかります。そして、ルールや仕様を確認することもなくコース選択をした暁には、コース変更不可というトラップが待ち構えています。

「まあ今日は負けても明日があるだろ、そうカリカリすんなよw」

確かに、ルールの確認不足は私のミスだったかもしれません。

「まぁ今日は負けたけど、昨日もやっていたんだから、明日もやるだろうし日付変わったらまたチャレンジしてみるか。」

私はこう思いました。そりゃ""23:59まで""ってわざとらしく書いてるから。

しかし、実際は違いました。なんと、『1人1回明日23:59まで』という文字通り1回限りのチャレンジで、昨日(26日)参加した人も本日(27日)のチャレンジには参加できなかったのです!!

普通、『1人1回明日23:59まで』という文章の翌日に『昨日に続き今日もじゃんけんで。本日23:59まで。』という文言で同様のチャレンジがあって、このツイートを見てプレイしたのが27日であったら、前日やっていた人もプレイできるものだと思いませんか?しかし実際は違ったのです。

あまりにも多くの問い合わせがあったからか、前澤氏はこのようなツイートで弁明しました。

前澤じゃんけんtweet3

27日の『昨日に続き今日もじゃんけんで。本日23:59まで。』というツイートを見た後、26日の『勝負は1人1回で明日23:59まで』というツイートを見ると、まるで26日のツイートは「日付が変わって明日になる23:59までプレイでき、1日1回勝負」と解釈しそうになりませんか?私はしました。その後上記のツイートを見てそうでないことに気づきましたが、遅かったです。

ですが、解釈を誤ったのは私だけではないという事を、前澤氏本人が「説明不足だった」とツイートせざるを得ないほど多くの問い合わせがあったことが証明しています

「重要な見落としに気づいたその時、説明不足が意図的なものであると頭をよぎった」

ここまでは、前澤氏の説明不足が単に本人のケアレスミスだったと思いました。

しかし、一つ重要な点を見落としていることに気づいている方もいらっしゃるのではないでしょうか?

ふと前澤じゃんけんについて調べているとこんなツイートを見かけます。

前澤J外野1

前澤J外野2

ハハハ(´∀`)何を言っているんだい?

さっき説明した通り、10万コースはあいこ継続ありでもなしでもどちらの場合でも最も得になることはないコースだぞ?( *´艸`)プププ 計算ができないのかな?

ん・・・?まてよ

「何故こんなにもちゃんと計算できる能力がある人間が複数同時に間違えているんだ・・・???」

「もしかして私が知らない間にどこかで10万円コースが10連勝だという思い込みが発生した・・・???」

もう一度告知を思い出してほしい。

前澤J tweet

いや、確かに10連勝だよな・・・。あれ?9連勝なんてソースはどこにもないぞ・・・どこだ?

そして、見つけてしまう。

前澤J 9ren

前澤J 9renZoom1

前澤J 9renZoom2

前澤アァァァァァァアアアッッッッ!!!!!(# ゚Д゚)

独歩キレた

NULL、キレた!と言わんばかりに矛盾に気が付いた瞬間憤りを感じました

何故なら、10万円コースが10連勝だという時点で選択肢は視界から消えていたためです。当たり前です。前述した通り、10万コースはあいこ継続ありでもなしでもどちらの場合でも最も得になることはないコースだからです。ですが、9連勝となると話が変わってきます

私の視界はこうでした。

前澤J null視界

「まぁあいこのルールがどっちの場合でも12回連勝の100万円コースは最も損する手にはならないし、100万円コースでいっかぁ~!」ポチー

画像19

何で負けたか

前澤友作

「何で負けたか、明日までに考えといてください。ほな、100万円いただきます。」

次回:『NULL、死す!』デュエルスタンバイ!


「10万円コースが9連勝の場合、何が問題なのか」

それでは、10万円コースが9連勝だった場合何がどう変わるのか図でご覧ください。

前澤J 期待値の差3

今回のルールでは、『あいこ継続なし』『(B)10万円コースは9連勝必要』なので、緑の枠で囲った結果にあるように、(B)9連勝で10万円コース(A)7連勝で1万円コース>(C)12連勝で100万円コースの順で得ということになります。

つまり、100万円コースを選んだ私は最も期待値の低く得しにくいコースを選んだことになったのです!!

もう一度告知、そして応募フォームを見ます。

前澤J tweet

前澤J 10ren

お前お前お前お前お前お前お前お前お前!!!!!!!!!!!!!!!

【何故私はキレたのか?】

私は感情的なところも多々ありますが、合理的な判断をするのにも長けています。

私は、じゃんけん、ひいてはあいこ継続のルールが不明な条件で合理的な判断をしたに過ぎませんでした。しかし、その合理的な判断をした上で最悪の選択肢を取ってしまったことに対する悔しさ、そしてもはや意図的にも感じる前澤氏の手法に対する憤りと尊敬を感じているのです

私はゲームを作るのもプレイするのも好きです。ゲームには『初見殺し』というものがあります。今回のはまさにその初見殺しといえるものでしょう。

【前澤じゃんけんの3つの問題点】

ここで前澤じゃんけんにおける問題点をまとめます。

1つ目。『ルールの説明不足』

これはじゃんけん等のルールが26日のツイートのみに記載されていて、27日のツイートや応募フォーム、LINEやプレイ画面といった場面で一切説明がなされていません。特にあいこのルールは期待値に大きく影響するので説明がないといけません。

2つ目。『毎日チャレンジができそうに誤解させたこと』

これはツイートで釈明しているので、よしとしましょう。ですが、紛らわしい書き方をしたのは事実です。ここまでなら問題ないかもしれません。

3つ目。『告知の条件と実際のコースが異なる』

これは大問題だと思います。なんせ期待値で選ぶ人は一定数いて、少しでもお金に困っている人でなら尚更そこを判断基準とする人が多いからです。

そして最も問題だと思うのが、告知や応募フォームで散々10連勝と謳っているにも関わらず実際には9連勝だということに対して何らアクションを起こしていないことです。

2つ目の『毎日チャレンジができそうに誤解させたこと』に対してはツイートで釈明しているのに、3つ目のこの矛盾に対して何のツイートも反応もないのです。

つまり、どちらかが間違っている時点で、期待値を基準にどちらか片方を選んだ人が損をする結果となるから、私は怒っているのです。実際には10連勝が正しいのなら9連勝だと思って10万円コースを期待値で選んだ人は損して、9連勝が正しいのなら10連勝だと思って100万円コースを期待値で選んだ人が損します。

「これらが全て前澤友作による意図的なものであったら?」

ここで思考を張り巡らせるのです。正直、前澤友作氏といった大物がそんな間違いを何度も犯す人間とは思いません。金のプロです。

ではこう考えます。

『もしこの間違いが全て意図的なものだったとしたら、前澤氏にとってどういうメリットがあるのか?』

そう考えた時、前澤友作という人物の恐ろしさを知ることになるでしょう。ここからは全て憶測に過ぎません。注意して見てください。

【間違いを犯すことによる前澤友作にとってのメリット】

2点挙げられます。

1つ目はプロモーションの促進だと思います。前澤氏にとって2日間キャンペーンを行うことは、単純計算で2倍のプロモーションになります。さらに前日参加した人が再びチャレンジしたいと思えば、前澤氏の囲いの意欲も上がり、前日より早く加速的にトレンドに浮上することができるでしょう。

もし1回限りと全員が理解していたらどうでしょうか?「あぁもうチャレンジできないんだ、今日もやってるけど俺には関係ないかも」と盛り上げる意欲を失います。そこを上手くコントロールして、まるで今日もチャレンジできると錯覚させ周りが盛り上がれば、前澤氏にとってのメリットと言えるのではないでしょうか?

2つ目はプロモーション費用の節約です。シンプルに、前澤氏がプロモーション費用として捻出される額は選ばれた選択肢の期待値になります。よって、最も多くの選ばれたものの期待値が低く、最も少なく選ばれたものの期待値が高ければ一番節約できます。

つまり、前澤氏にとってプロモーション費用を節約するには『期待値が低いものを最も多く選ばせ、期待値が高いものを最も少なく選ばせる』となります。

確率的に最も当選しやすい1万円コースは当選回数が増えるので、期待値から大きく外れることはありません。しかし、確率が低いものの一発10万や100万飛ぶものに関しては運が絡むので完全に期待値に頼ることはできません

なので、10万円コースだけ9連勝か10連勝かを曖昧にしている可能性があります。

もし全員が最も期待値の高い10万円コースを選んだ場合、もちろん前澤氏のプロモーション費用は最も大きくなりますが、そこで前澤氏が「10万円コース選んだ人すまん!9連勝じゃなくて10連勝だったわ!あと1回じゃんけんしてくれ!」と言えば、期待値は逆転し10万円コースは最も期待値が低いものとなります。

おそらく10万円コースを選んだ人は少数派(配置が心理学的にも選びづらい)だと思うので、今後本人も認める気もなく明るみに出ることなく終わるでしょうが、もしこれが狙いなのだとしたらとんでもない策士であり詐欺師の才能があると言えるでしょう。

「前澤友作は詐欺師なのか?」

私の偏見ではありますが、上位の経営者といったものはとてつもない経済の荒波に打ち勝ち頭角を現した猛獣だと思っています。

その中でも群を抜いた存在(リーダー)というのは、ただ正面から真っ向勝負を挑むのではなく、周りを利用して自分を有利にしたり、逆にライバルにとって悪い情報を流して不利にさせるなどの心理的ノウハウに長けています。

つまり、前澤友作氏は巧妙な詐欺師になれるだけの才能と知性があり、その能力を社会貢献に役立てていて、その報酬として自分の地位と影響力を高めているだけに過ぎません

私には今回の間違いについて、意図的であるかどうかの判断もつかないし今後もそれが明るみになることはないでしょう。ですが、その高い能力が利己的で悪意に満ちた手段に活かされたとき、我々は今回の問題から気づき、学び、対処しなければなりません。

そこに合法であるか違法であるかは関係ありません。

今回の記事を読んで、己自身の判断で信用できるものを探し、失敗から学び、より洗練された眼差しで物事を判断し行動を起こしていってくれれば幸いです。


おわりに

ここまで記事を読んでくださりありがとうございました。最後にもしこの記事が良いなと思ったら""スキ!""を押してください

加えて、この下にほぼ何もない文章を添えておくので、投げ銭のような感じで有料購読してくださると幸いです。

それでは。


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