私がオーバーウォッチを辞めた理由

皆さんこんにちは。Mr.NULLです。

突然ですが、私は昨日オーバーウォッチというゲームをアンインストールしました。

私はこのオーバーウォッチというゲームをサービス開始当初より4年近くプレイしており、APEXやPUBGやValorantといった話題のFPSが出るたびにそれで遊んでは気づけばまたオーバーウォッチをプレイしている、私にとって実家のような存在でした。

ですが、この度限界が来てついにアンインストールをしてしまいました。その理由について今回はお話していこうと思います。

その前にまずは歴史を振り返ってみたいと思います。

オーバーウォッチとは

『オーバーウォッチ』(Overwatch)は、2016年5月24日に発売されたアクションシューティングゲーム。ブリザード・エンターテイメントが開発、販売、運営を行っている。略称は『OW』で、ロゴマークもこのイニシャルを組み合わせたものとなっている。(Wikipediaより)

サービス開始当初のOWとはゲームバランスやシステムが大きく変わっており、基本の6vs6というシステムは変わっていませんが、選べるヒーローが当初は自由かつ重複可であり、例えばラインハルトx6やルシオx6もできました。ゼニヤッタのHPも150であり、トールビョーンはスクラップを集めてアーマーパックを配っていた時期です。

それから幾度のなるバランス調整の結果、重複したヒーローは選べなくなりました。思えば、ここからプレイヤー同士の軋轢が始まったようにも思えます

重複したヒーローが選択できなくなると、例えば実力の低い人が実力の高い人よりその人が得意なヒーローを先にピックしてしまうと、実力の低い人に譲ってもらうしかありませんし、そして実力の高い人は本来発揮できるパワーを失います。これがライバルマッチにおいて暴言やトロールの温床となり、いつしか毎マッチ暴言やチャットバトルが飛び交うような現在の悪名高い"オーバーウォッチ"ならざるものが作り上げられました。

※トロール とは、主に英語圏で、ゲームや電子掲示板において否定的な書き込みなどの荒らしを行う人の事を「インターネット・トロル(Internet-Troll)」と呼ぶ。もしくはただ単に「トロール」ということもある。(中略)普遍的な迷惑行為を行う人物を指す。具体的な例では、盾を使って味方を守るヒーローを選んでおきながら、全く盾を使わずにかつ戦略性のない行動を取るような行為など。

そこからさらにOWL(OverWatchLeague)と呼ばれる最も大きい世界大会でGOATS(ゴーツ)と呼ばれる3タンク3サポートメタが流行り、これが1年半に及び環境を支配しました。もちろん優勝したチームもGOATSで、その影響はもちろんライバルマッチにも及びました(特に高レート帯)。

※メタ とは、その環境において有利となる構成のこと。例:トップメタ→環境最強の構成 アンチメタ→トップメタに対するアンチとなる構成

これがきっかけとなり、運営のBlizzardはついにロールの固定をするように変更しました。具体的にはタンク・DPS・サポートの人数をそれぞれ2人に固定し、かつそれぞれのロールは試合中変更できない、ロール以外のヒーローを選択できないという変更を施しました。

この決断に至った理由は、1つはもちろん『ロールフリーではGOATSメタを解消できなかった』というOW特有のバランスの問題、そしてライバルマッチにおいては試合で有利に勝つ方法としてGOATS以外に選択肢がなく、毎試合GOATSを要求されることに呆れた一部のプレイヤーがDPSなど自由にヒーローを選んだ結果、その自由にヒーローを選んだチームの多くは敗北するといった事態となり、その事態を見かねた一部のプレイヤーによる是正の声によるものでした。

正直そうなるのは当然というか仕方ないと思います。何故ならOWのロール別のヒーローの人数は均一ではなく、タンク8人サポート7人、DPSにおいては17人とタンクサポを合わせてもDPSの人数に届かないのに、DPSを排斥する環境であるが故に勝つためには半分以上のヒーローを捨てなければならない(厳密に言うとGOATSに必要なヒーローはさらに限定されている)ので、今までDPSでやってきたプレイヤーが文句をいうのは当たり前のことではあります。

そうしたジレンマがあり、結果としてロールの固定を行ったオーバーウォッチですが、この対処の影響でまた別の問題がオーバーウォッチをより楽しめない方向に舵を切ることになりました。

それは、マッチング時間の増加です。

前述したロール別のヒーローの人数差ですが、多少誤差はあるもののこれがほぼそのままプレイヤーの人口差でもあります。つまりどういうことか?

例えば会社でゲームを作るとします。1つのゲームを作るのにプログラマとデザイナーとサウンドクリエイターが2人ずつ必要だとして、その人数比がプログラマ10:デザイナー35:サウンドクリエイター15だとどうなるかというと、デザイナーは明らかに飽和しており仕事ができない人が多く現れますよね。つまり、1つのプロジェクトに対して多くのデザイナーに仕事が回ってこないことになります。

そして、これがそのままオーバーウォッチの現状なのです。

1つの試合が始まるまでにタンクDPSサポートがそれぞれ2人必要なのに対してタンクの人口が少なくDPSの人口が多すぎるために、マッチング時間がタンクは極端に短く、DPSは極端に長いという状態になりました。

長いと言っても5分とかそこらでしょ?と思うかもしれませんが、違います。平均10~15分は当たり前、長ければ1時間待ちもあります(絶望)。DPSにキューをいれて風呂に入る余裕があるほどです。ちなみにタンクは平均1~4分と完全に別ゲーの次元です。

じゃあタンクやればいいじゃん?と思う人もいるかもしれませんが、これも罠です。タンクにも試合をまともに遂行させるために必要ないわゆる盾と呼ばれるバリアを使えるタンクが限られていて、その盾がなければ一方的に射線が通ってまともな試合にならないことが多々あります。そしてそういった盾を使えるヒーローに限って常に最前線で戦わなければいけず、最もダメージを受けるキャラでありながら死んだら戦犯の責任重大ともいえる重要キャラという位置づけにあります。故に、タンクのことを一部では奴隷と呼ばれるようにすらなっています。

じゃあサポートやればいいじゃん?と思う賢い方が多いでしょう。ですが考えることはみんな同じで、DPSのクソ遅いマッチング時間に呆れ、奴隷と呼ばれるタンクを避けた結果、サポートの人口が増えてマッチング時間が増加してしまいました

オーバーウォッチと私

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