歯学系CBTの勉強の心得

大学の授業が落ちついてきたので、今夏に受験した歯学系CBTの体験を交えながら、これから受験する歯学生がどのように勉強していけば良いのかについて話していきます。

ただし、CBT本番の内容については誓約書にサインした上で漏洩は一切厳禁となっていますので、そのような内容については言及できません。あらかじめご了承ください。


 はじめに


まず、私の現況としますと、
・国立大学歯学部歯学科5年
・歯学部サークルに所属
・今夏のCBTに9割で合格
となっています。CBTの勉強法や、どのような対策をすれば良いかがわかりにくく、闇雲に暗記をしたり、思った結果が出せないといったことも耳にしますので、私がどのように勉強したかについて、まずはじめにおさらいしておきます。合格%や形式についてはここでは割愛します。

勉強録

⓪使用した参考書

・CBT PASS シリーズ (麻布デンタルアカデミー)
・CBTの辞典 2016 (国試の鉄人の会)※廃盤
・歯科国試ANSWER 2023 vol.1〜4 (エムスリーエデュケーション)
・CBT模試 (麻布デンタルアカデミー)

①3年生終了時


この時期で基礎系科目とよばれる授業が全て履修完了しました。弊学の定期試験でも国試や問題集からの出題はあるものの、やはり国試のレベルを超えた論述形式がスタンダードです。そこで、CBT、国試に向けて、問題に慣れることに重きを置くため、次の問題集に取り組みました。

・CBT PASS 基礎系・連問

CBTの勉強の王道ですね。問題は簡単ですが、問題数と図が圧倒的で、目を慣らすのに丁度良いです。分量はやや多めですが、まずこれを2ヶ月程、気が向いたときに取り組み、1周しました。

②4年生終了時

4年生で大半の臨床科目を完了し、知識としてはここで大体出揃ったことになります。ここでも、①同様に
・CBT PASS 臨床編
に取り組みました。臨床系には解剖の内容があったりしますが、問題の傾向も基礎系とは異なり、新鮮味がします。
①②では問題の正答は気にせず、どんどん解き進めました。理解できているかはともかく、問題に慣れることと、未履修事項(とくに専門用語)のチェックを行いました。

③5年生 4、5、6月

ここから本格的に勉強開始です。①②の手応えでどこができないのか、苦手科目がどれなのかといったことがわかっているので、そこを中心に以下に取り組みます。

・CBT PASS シリーズ3冊すべて

問題とリンクしたガイド編がよくまとまってるので、ガイド編の学習⇔問題解く
を繰り返します。覚えて解くの繰り返しです。は結構分量が多いので、大学や部活がある以上コツコツ進めるしかありません。3ヶ月でガイド編3周、問題2周を完了しました。しかしこれでも知識の穴があるぐらいだと思います。

④模試

CBT PASSの取り組みをもとに、6月末に麻布の模試を受験しました。基本的に模試もPASSに通じているので、フィードバックがしやすくて良かったと思います。結果は8割前半ぐらいでしたが、大事なのは間違いを復習することでしょう。

⑤7月

模試受験後、一旦PASSは置いておきました。本番直前でまたお世話になるので、大事にしまっておきました。
次に取り組んだのが以下になります。

・CBTの辞典
・歯科国試ANSWER vol.1〜4

今や絶版にもかかわらず変わらぬ人気を誇る辞典シリーズは、PASSの上位互換といったところでしょうか。普通に解いたら2問に1問間違えるぐらいなので萎えます。問題の解き方のコツや、見逃しがちな知識を回収するのにとても役立ちました。好成績をおさめた最強の立役者だったように感じます。
国試は難しいです。しかし、CBTは6割以上を基礎が占めるため、多くの知識を回収するにはうってつけだと思います。また、国試に早めに取り組むことができ、CBT本番に対しての自信にもなるので、大変でしたがやって損は無かったのではないかと思います。vol.1必修は択一式なので、CBTと同じ形式であり、ワンベストを選ぶかどうかという違いはありますが、演習に最適でした。
国試の過去問は実践とANSWERがありますが、ANSWERにこだわったのは、CBT形式でPCやスマホで解ける(必修のみ)ことや、選択肢別回答率がわかり勉強しやすいことが理由です。

⑥8月

弊学は8月が本番で、しかもオールデンタルが直前でした。デンタルを境にそれまでは辞典や国試に取り組んできましたが、帰ってきたらすぐPASSの復習開始です。
⑤のおかげで問題が簡単に見えるようになってきてることで自信がつき、基本的に抜けた知識をチェックすることがここでのPASSに取り組む目的でした。細かい知識などにはあまり手を出さずに、間違えたところや不安箇所に重点をおきました。久しぶりに模試を解いてみたのもとても良い復習でした。

では一体どう勉強していけば良いのか??

つらつらと隙自を語ってきましたが、これを見ている学生が一番知りたいのは、どうやって勉強したら良いかということですよね。
要約すると次の4つになると思います。
1.暗記と問題解答を繰り返し、間違いを正していく
2.PASSシリーズに取り組む
3.国試まで解けるなら大丈夫
4.CBTの辞典は最強

基本的に歯科医学の勉強は暗記です。ですから、定期試験のツケがCBTであらわれることになるのでしょう。もう理解が済んでいれば覚えるだけですから、再試常連さんや留年生などが理解のステップが多く取り残されたままとなり、本番までに覚えるまでに至らないのではないかと感じますね。また、覚えるべき知識の方向性を定めるために問題集を使っていきます。もちろん本番慣れにもなりますよ。

主はPASSをおすすめしていますが、根気強くできるならやや難しいといわれているCBT ANSWERから取り組んでも良いと思います。ただし、PASSとの決定的な違いはガイド編のような参考書がないため、New Textに代表されるような冊子が別途必要になることです。また、PASSかANSWERどちらかで、とおすすめしている理由は、CBT受験生みんなが使う参考書に取り組むことで、方向性を見失わないようにしよう、ということです。最新で網羅していることもPASSとANSWERの特長だとおもいます。

国試のほうが難しい(択一式に限らないため)ので、国試まで理解できてればまず落ちることはないと思います。ただし勉強時間が圧倒的に足らないので、必修だけでも十分な気はします。

辞典最強説は確かなものでしょう。なんとか入手できればよいのですが。。。代用としてkey words CBTに取り組んだり、問題だけですが、CBT ANSWERも質は確かですから、辞典が無ければ使うのはアリだと思います。

まとめ

今回は歯学系CBTの勉強について話してきました。体験をもとに指針を示しましたが、これから歯学系CBTを受験する学生の皆さんの一助になれば幸いです。最後までお読みいただきありがとうございました。

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