「普通」に合わせる必要はない

 「普通になりたい」

 私もこの病気になってから数千回数万回頭に浮かんだ言葉で、その都度苦しんできた言葉。

 ここでいう「普通」ってなんだろう。おおまかに、企業に務めていて、家庭を持って、子供も育てて、いわゆる日本における「平均」付近の人生を送れていることなのかなと思う。

 でもね、それって誰が決めた基準なのかな。その「普通」からはみ出ないように自分を押し殺して無理した結果、年間3万人の自殺者と、100万人のうつ病患者が発生している現状。

 これは既に「普通」に入ろう入ろうという考え方自体が破綻している証拠ではないだろうか。無理だよ無理。僕は無理だったから病気になったわけだし。

 あれをしないとダメ、これをしないとダメ、とレッテルを貼り「普通」から排除していく社会は本当に「異常」だと思うよ。

 働かざるもの食うべからず、なんて言うけど愚の骨頂ね。生きてりゃ儲けもんで、働け!なんてのはおかしい。人生は楽しむもので、何かを強要され、それを無理してやるのはおかしいわけ。

 まるで苦行だよ。苦行。その結果死んだら極楽浄土に行ける?そんなの無いよ、無い。今を生きているのに、苦行してどうすんのよ。楽しもうよ。だから、苦労は若い頃から云々ってのもバカの言うことで、苦労より笑顔で生きた方が全然良い。

 そんなアホみたいな精神論は聞き流そう。ああ、この人は苦労して来たから、それを他人にもススメるんだ、嫌だね〜ってな具合にね。

 それと一緒。「普通」とかそんなん関係ない。ってかね、みんなどうしようもなく不完全なのにさ、同じ枠に入ろうと無理するのってどう考えてもおかしいよね。みんな不完全だからこそ助けあったり、自分と違うところを理解する努力をするんじゃないのかな。

 だからね、「異常」なんだよ。みんな異常。だから、その異常を理解し合いながら人と人は生活していくんじゃないのかな。

 いきなり社会がそういう考えにシフトするのは時間がかかる。だから、少なくとも自分からは「普通」思考を無くして、違いのある人達と手を携えながら生きていければいいな、なんて思うよね。

 「普通」なんてクソ食らえだ、アホが。

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