「べき論」が作り出す不幸というモンスター

 大人達が子供達に「夢を持ちましょう」「目標を持ちましょう」「やりたいことをみつけましょう」といった人生のアドバイスをするケースを良く目にする。大人になるにつれて今度は、結婚は○○歳まで、就職は大手企業へ、お墓は守っていかないと、家を購入するのが夢、などなど、「これが幸せの条件」的なものがどんどん刷り込まれていく。

 夢を持つと幸せ。結婚するのがリア充、大手に就職すれば勝ち組、お墓を守るのが親孝行。これを参考条件とし、疑問を持ちながらこれに当てはまるように自分に無理をさせる。

 となると、第一段階で大学で旧帝大、私立六大学に入れなくて自殺。第二段階で大手企業への就職ができなくて自殺と、規定された幸せの条件を満たさない人たちの中でこの世に別れを告げる人たちが発生してくる。

 これはとても悲しい。限られた条件を満たしていない人は、既に「幸せ」というカテゴリーから無条件で除外されたも同然だ。さらに周りはそれを責める。なんでもっと努力しなかったの?、負け組!低収入乙wwwなどなど。ネットでもリアルでもそういった排斥圧力が強い。

 これは全部ね、「べき論」で人生を規定し、評価するからだと思うんだ。そうじゃないと国も都合が悪い。限られた条件を満たす人たちを量産したほうが管理しやすいし洗脳しやすいからだ。それは大半の会社でも同じではなかろうか。そして、そんな洗脳をされてきた親は幼少期からその価値観を摺りこんで子供を苦しめ、成人してもそれが続いていくという悪循環。

 僕もそれに苦しんだ。学歴ないとダメ、大手じゃないとダメ、結婚しないとダメ、目上の人を尊敬しないとダメ、ダメダメダメといった制限ばかりをインプットされてきた結果、自分の感情よりもそういったものを優先するようになり、うつ病になった。

 だからね、もうそんなの捨てちゃおう。思い切ってマイノリティ側に舵を切ろう。「幸せ」は自分で「感じる」もので、他人と比較して規定されるものでは無いんだよ。どう生きようと、何を選択しようと自分の勝手。最後死ぬ時に後悔しないための方法なの。

 いつまでも前時代的な幸せ条件で評価してくる人たちがいたらね、離れよう。一切合切そういった人たちとは縁を切ろう。そうすることで、本当の自分の人生を歩めるようになるんだと思う。周りの言うことなんて馬鹿のひとつ覚えの幸せ論だと思って、右から左に聞き流して鼻歌交じりに人生を謳歌していこう。

 僕もこれからそうしていきたいと思ってるよ。

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