なんでその会社にいるの?

 はい。就活時期になると風物詩のように巷に溢れる「ブラック企業の見分け方」「ベンチャーへの就職のススメ」などなどこういった特集。賛否両論あるんだろうけど、個人的に全く興味がないし、みんななんでそんなに気にしているの?という感想。

 私はどっちでもいいんじゃないの、やりたいことがあるなら、もしくは自分の目指す方向性と類似していれば。と思う。たぶん、コレ以外の判断軸、例えば短期的な収入が良さそう、企業名が有名、などなどは長期スパンで考えるとほとんど意味ないだろうな、と。

 私はベンチャー企業と言われるところに新卒で入社して、2社目もベンチャー。だからといってベンチャー企業オゥイェイではないね。で、ベンチャー企業2社で働いてみた感想。

 ベンチャー企業は良くも悪くも流動的で、大手企業と比較すると、目的意識をより強く持っていないと直ぐに流されてしまうと思う。朝令暮改なんて朝飯前だし、急に経営方針が変わったり、売上が急激に上がって人員が急増したり。そんな中でも、「なんでこの会社にいるのか?」さえぶれていなければ、自ずとやるべきことは見えてくる。

 ありがちなのは、経営陣と比較的距離が近い組織で、経営陣が話す「絵空事」に感化され、ハードワークしておけば近い将来立場的に上になれるだろう、といった良くわからない希望的観測をもってしまう若者が多いという事だろう。

情熱的である、と言ってしまえば聞こえが良いが、逆に感情優先型で、身につくものも身につけられないまま、膨大な仕事量をこなすだけの人材、となってしまうケースがほとんどでは無いだろうか。だたし、口から出る言葉だけはいっちょまえになっているという。なんたる皮肉。

また、外部にいるプロフェッショナルと接する機会も限定されるゆえに、小さなベンチャー企業内でそこそこ仕事が出来るようになると、自分は一流だ、プロフェッショナルだ、と勘違いしてしまう。

そして、その会社から出て他社に行くと痛い目にあう。という。これも多い気がする。

いくら成長している企業に在籍している、その中で評価されている、といっても所詮は1つの企業内での話であり、そこで浮ついてて大丈夫なんですか?と思うこともしばしばある。

前職で部下を持った時に研修でこんなことを言った。

「この会社で通用する。という視点で考えないように。いつ潰れるかもしれない会社内で仕事が出来る出来ない、という評価に満足して努力を怠らないように。世の中には凄い人たちがたくさんいる。だから、お客様からたくさんの事を吸収しましょう」

いつ潰れるかわからない、というのはどの会社にも言えること。それを認識せずに、おんぶにだっこでは意味無いでしょう。と。

これからの人生長くして、企業にこだわるべからず。世に通用する力を見つつけるべし。と私は思うね。

なので、「なんでその会社にいるの?」という質問に対して明確な答えが出てこない人は要注意だと思うよ。

たまには客観的に今の働き方、会社を冷静に評価してみることも大切だよね。

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