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2023-04 (8/n)

2023年の好きなものやどこか引っかかったものの振り返り。4月編その8。
これまでの一覧は下記にまとめています。


ソウル・ギャラクシー / BRADIO

2023-04-19

ホビーアニメのオープニングはこのくらい強引に引っ張ってくれなくちゃ!と言いたくなるような、力強さと前向きさに溢れた曲。イントロからジャーンと楽器が勢ぞろいで鳴って、ティリ・ドン・パ!のコーラスが響いて、瞬く間に別世界に連れだしてくれる。

「果てしなき宇宙で はみ出そうぜ」と大きなスケールから入って「運命をちょいと切り開くのは 君だ」の「ちょいと」のミニマムさへと繋がるのがたまらない。こんなふうにマクロとミクロを行き来して、小さな自分を肯定して大きな何かにしてくれるような、あるいは自分の小さな悩みを吹き飛ばしてくれるような、そんな詞が大好き。宇宙規模のことでも「ちょいと」ならできそうな気がしてくるよね。

「何でもない案が とんでもないに変化」も「ボロでも君の船で ほら飛ぼうぜ」も、そんなの気にせずやろうってハッパかけてくれる詞で、この詞が空虚でなく感じられるのは外連味のある歌が効いているからだと思う。頭からスケールのデカいことを言う「ハッタリ」でも「しゃんとすりゃもっとスゲー」って自ら体現してるような歌。歌に限らず説得力ある見得を切るというのは、受け手を創作物に没頭させるのに重要な要素でもあると思う。

この曲を先頭に収録しているアルバムも、そうやってノセてくれる曲が揃っていてとても美味しい。

アルバムまるっとOff Vocalも配信されており、歌モノとして聞いているときは思いもしなかった爽やかな聴き心地で、楽曲の良さを再認識する。そして逆説的に歌の力もまた思い知る。


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