みんなで楽しいお昼ごはん
本社に新しいアルバイトの女性が入ったから女性陣みんなでお昼を食べに行く、という誘いに(誘われた。嬉しいナ。)という単純な感情で付いて行った。
新しいアルバイトの女性が、恋の話をし始めた。
「彼氏全然いなくて、男紹介してくださいよ〜」
すごいメンタリティだ。
初対面の第一声で「男紹介してくださいよ〜」と言われたのは人生で初めてだ。
「それは、難しいですね…」と正直に言ったら「誰かいたら、ですよ。いたら!」と言われた。いないのに紹介するなんてことがあるのだろうか。『無』を紹介するのか。それなら出来る。
彼女は「あ、私バツイチは無理なんで!」と言った。「なんで?」と聞いたら「だってやっぱなんか問題あるじゃないですか。」と言った。
その場には過去に離婚を経験した女性が2人いるのに。バツイチが無理なのは個人の自由だが(バツイチの人だってバツイチが無理な人のことは無理だから大丈夫)
(この中に離婚した人がいるかも)とは考えないのだろうか。考えないのだろう。でも常に人の不幸はやたら先を読む思考癖から始まる。「常に最悪の事態を想定する」なんてのもそうで、確かにリスクは防げるがそういう思考癖がある人は幸せとは程遠い。それに(この中に離婚した人がいる)というのは最悪の事態ではなく、「バツイチはやっぱなんか問題ある」と発言する人の存在が最悪の事態なわけでもなく、最悪の事態というのは『何の罪もない子供が殺される』『川に捨てられた子猫が死んでいる』などのことなので、誰かのちょっとした失言などどうでもいいといえばどうでもいいんですね。
しかし我々は『今』を生きている。
『今』を生きているので、発言者以外の全員が、
沈黙した。
『沈黙』に勝る言葉はなし
私は基本的に『沈黙する』という選択がかなり好きなので、その場の(発言者以外の)全員が沈黙を選んだという事に少し感動した。
「結局バツイチの人って、あーやっぱり!って思うこと多いじゃないですか」
沈黙
ずっと(沈黙)とだけ考えていたらどんどん面白くなってしまった。
(『沈黙』遠藤周作)
(『沈黙』のレベルが違いすぎる)
(フフッ…)
とても楽しいお昼ごはんの時間の話でした。
おわり
あの小説のタイトルが『沈黙』であること、
凄すぎて少し引くよね
おわり
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