南が好きなのは和也ではなく達也だということって

南が好きなのは和也ではなく達也。
これは本当に女の恐ろしさを表している。
南が、というより、女のほとんどが、選ぶのは和也ではなく達也。

「南が好きなのは和也ではなく達也」

と聞くと一瞬（達也はああみえて本当に優しいもんね。わかるよ。和也より達也がいいよ。）と、なるが、和也だって達也と同じぐらい優しいのだ。

和也が達也に負けているところなんて優しさや謙虚さ含め絶対に一つもないのだ。

要するに、ただの母性本能なのである。

南は「本当にダメな人ね」と思う事が好きなだけなのだ。
そして南は働き者だから忙しくするのが好きなのだ。
世話をやくのが好きなのだ。

南が好きなのは和也ではなく達也、という現実はかなり辛い。

「本当にダメな人ね」

絶対に和也には無理なのだ。

「本当にダメな人ね」
と笑う女を、少しもダメじゃない男は、どんな気持ちで見るのだろう。

どんな気持ちもなにもない、
どうしようもない。

どうしようも、ないのだ