競馬、絶対に抗えない球体。の話
シャケトラの馬券を買っておいてくれるという友人に「単勝3000」と頼んだら「それはない」というので「…じゃあ1000円」「そうだね」の結果シャケトラは勝ち、単勝オッズ38倍。自分の余計な一言のせいで、ある意味大きな損をさせたと謝る友人に私が言いたい事は何か、それは「気にしないで」なんて当たり前の言葉なんかじゃない。「もし1000円ではなく3000円で買っていたら、シャケトラは負けているのだ」ということ。私がシャケトラに1000円賭けて勝利した世界線がここ。今我々が立っているこの世界。私がシャケトラに3000円掛けていたとしてその瞬間私がシャケトラに1000円掛けた世界線とは別の世界線に移動する。「1000円に変更する」という過程がシャケトラの勝利の要素として必須だったわけ。数千万の過程を必須として数億万の世界線が存在している。勝ちにも負けにも、(あの時ああしていれば)なんて後悔は無駄極まりなく、我々は絶対に抗えない大きな球体(球体とは、宇宙の規模すらをも超えた何らかの巨大なエネルギー体)に身をまかせる以外ないのだ。そして我々は、無 に なる
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