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DNA

俺の名前はアーノルド

25歳

好きな食べ物は日本食

現在は愛する妻と犬1匹の幸せな家庭で生活中

ある日のこと

愛する妻が仕事帰りにしらす丼を買ってきてくれた

愛する妻の働いているデパートで日本食フェアをやっていたらしい

優しいなぁ

しらす丼なんて久しぶりだ

「ありがとう。でもちょっとさっき上司に呼び出されちゃって。トラブルみたい。一旦会社に行ってくるから先に食べてて。一緒には食べれないけど、帰ってきて食べるのが楽しみだよ。」

そう言って僕は部屋を出た

嘘をついた

実は僕は、動物と話せる女性ハイジの孫の孫

薄れていったハイジの血を受け継いだ僕も

ある特定の生き物の声が聞こえる

そう

しらす

てきとうに時間を潰して帰る

妻はもう寝ている

机にしらす丼とスプーンと飲み物などを用意する

味は好きだから楽しみなんだけどね

蓋を開ける

ガヤガヤ…
「狭い狭い」
「ちょっとそっちいって」
「触らないで」
「あーねむーい」
「あー蒸れたー」
「やっと蓋開いたー」
「てか昼間の隣にいたマグロの顔見た?」
「すごかったよねー首だけにされてたけどまだ迫力あった」
「まじデカすぎよな」
「もう疲れたー同じ体勢」
「体凝った」
「泳ぎてー」
ガヤガヤ…

うるさい

しらすはいっつも大人数でいるから 

うるさくてしょうがない

なんで僕はしらすの声が聞こえるんだよ

ナマケモノとかがよかった

醤油をかける

「うわぁ〜〜〜!!!」

「つめてぇ〜」
「目に入った」
「しょっぱ!」
「なんか茶色くなった」
「きもちーー」
「俺かかってねぇ」
「笑笑笑笑笑笑笑笑」

はぁ…

しばらく待つと

体育館に全校生徒が集まった時に一瞬し〜んってなるみたいな時間が訪れる

その隙を狙って食べる

食べるとまたざわざわしだす

そういえば日本で回転寿司に行った時、しらすの軍艦が回ってて、近くに来た時だけガヤガヤ声が聞こえて、また声が遠ざかっていくと言うのを何度も繰り返してたなぁ。

1時間半かけて食べ終えた

ありがとう妻おいしかったよ

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