パラレル
借金地獄
期限は今日まで
鏡を見ると今世紀最大の困り顔
眉毛山
やっとの思いで昨日稼いだ日雇いの21000円
これを200倍にして返す、という心の中のスケジュール帳の1文にアンダーラインを引く
競馬場へ
あたりあたりあたりあたり普通にあたり
生き延び
むしろ余り
ステーキ松へ
俺は何回サラダをバイキングしたら気が済むんだ
家に帰る前に銀行へ
650万が入っていたはずの封筒にはサラダが詰まっていた
すり替えられた
まっすぐ銀行にくればよかった
今筆を持っていたなら後悔という字を書くだろう
サラダを食べながらどうしようか考えていると
借金取りが来た
今にも取り立てが始まりそうな雰囲気の中で取り立てが始まった
返す金がない
お手上げだ
目隠しされ車に乗せられ移動する
どこだかわからない
2時間ほど移動したところで車を降りる
目隠しを外すと小さな部屋の中に居た
ここで休まず2年働け、食事は用意してここへ運ぶ、トイレ風呂はこの部屋に用意してある、これがマイクでこれがスイッチだ、届いたハガキもここに持ってくる、必要なものがあれば言え。
空を見上げられるのは2年後
その日を目指して今日も働く
「皆さんこんにちはすき家レディオのお時間です。」
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?