エンジニアになったことの一番大きな変化はヤクの毛刈りが当たり前だと思うようになったことだと思う

ヤクの毛刈り(Yak Shaving)とは、ヤクという毛深い動物がいて、その肉を食べたいのに目的の肉にたどり着くためには毛深い毛を刈り取り続ける必要があるということ、転じて本来の目的に達するために関係ないことをたくさんしなければならない状況の例えとして使われる。

具体的な例を考えると、Pythonでエクセルの自動データ処理をしたい、そのためにはPythonをインストールしなければならない、Pythonのインストールに失敗する、原因を調べるとOSのバージョンとダウンロードしたPythonの互換性がないことが分かった。今度は正しいバージョンをダウンロードしてインストールしたが動かない、環境変数に問題があることが分かった。環境変数を正しくインストールして動かしたが必要なパッケージのダウンロードができていないことが分かった。今度は・・・

というように、やりたかった作業をするまでにとんでもなく回り道をする必要がある。のが普通、だと考えられるようになった。

これが以前なら最初の一歩で躓いただけで、あきらめて投げ出してしまっていたと思う。そして世間にはあきらめてしまう人のほうが多い気がする。

本来の課題になかなかたどり着けないのは決してよいことではないと思うが、うまくいかなくて当たりまえ、というマインドセットを身につけられたことは今となっては良いことだなと思う。

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