大阪ミニシアター巡り🚗第1弾【テアトル梅田】(後編)

こんにちは 
映画チア部大阪支部の(さくら)です 🌸

今回はなつめちゃんからのバトンを受け取って、大阪ミニシアター巡り第1弾【テアトル梅田】の(後編)をお届けします!

(前編)では、テアトル梅田の支配人、木幡さんにインタビューした内容をお届けしました。


私は参加することが出来なかったのですが、後日、記事を読ませてもらって、知りたかったテアトル梅田の外に流れている音の疑問や、ミニシアターで働くということについてなどいろんな質問に答えていただいて、読んでタメになる、楽しい気持ちになる記事だと思いました!

ぜひ、まだ読んでいない方は前半からお楽しみいただけると幸いです!

そして後半は、映画チア部版「テアトル梅田とわたし」です📕

今、梅田のジュンク堂さんで行われているフェア、「テアトル梅田とわたし」のように、わたしたちもテアトル梅田での思い出を書き綴りました。

こちらも凄く愛を感じて素敵でした。

皆さんは、テアトル梅田にどんな思い出がありますか?💭

私は思い出を振り返りながら、学生時代に少し戻れたような気持ちになりました。
テアトル梅田に駆け込んだ日々、もう戻らないけれど、こうして今、振り返ることができるのも幸せだなと思います。

それでは最後まで読んでいただけると嬉しいです!

【テアトル梅田とかんな】

わたしが、テアトル梅田で最後に鑑賞した作品は、曽利文彦監督の『ピンポン』です。

この作品は、映画チア部大阪支部の皆さんも大好きな作品で、わたしは先輩方におすすめされて大学生になってから初めて鑑賞しました。

今回、テアトル梅田が9/30をもって閉館してしまうとのことで「テアトル梅田を彩った映画たち」の、たくさんのラインナップの中から『ピンポン』を見つけました。チア部に入っていなかったら出会っていなかったかもしれない思い出のあるこの作品を、わたしのテアトル梅田で鑑賞する最後の作品にしようと決めました。

上映後には劇場で拍手が起こり、観客の方々の温かさ、そしてテアトル梅田が本当に閉館してしまうのだと改めて実感し、目頭が熱くなりました…。

こういう体験って、やはり大きな劇場ではできないと思います。

もう、テアトル梅田へ映画を観に行くためにこの階段を下りて行くことはないのだと思うと本当に寂しいです。たくさんの魅力的な映画の上映、ありがとうございました。

【テアトル梅田となつめ】

私にとってのテアトル梅田での思い出と言えば、すごく直近の話になってしまいますが、ウォン・カーウァイ特集です。

実は私は、今年の夏までウォン・カーウァイの作品を1つも観たことがありませんでした。きっと好きなんだろうな…と思いつつ、サブスクになくてレンタル屋も近くになくて観る術がなかったり、何本かNetflixにあってもサブスクで観るのはなんだかなぁ…と再生できずにいたりしました。

去年の11月新たに生まれ変わって上映されると知って、これは絶対に、この機会に映画館で観るために待っていたんだ!と思いました。大阪ではテアトル梅田で上映されることが発表され、そして前後してテアトル梅田が閉館することを知り、大学2年の夏はテアトル梅田でウォン・カーウァイ作品を制覇することを目標に大学の前期やバイトを頑張った記憶があります。

毎日のように通って、私が生まれるよりも前に作られた映画の全く色あせぬ煌めきにドキドキしたり、今の私には少し背伸びした世界での大人の色香にクラクラしたり、映像と音楽のあまりの良さにニヤニヤしたり。映画はもちろん、平日なのにあんなに超満員のシアターで観れたこと、前の人の頭で字幕が全く読めなかったのに楽しすぎたこと、全部良い思い出です!

レストアされた5作品に加えて『欲望の翼』も観て、思いがけずポスターをもらえた時は小さな声でやったー!って言いました!おうちに飾ってます!全部2022年の夏、テアトル梅田で観れたことは一生の思い出です。

【テアトル梅田とさくら】

日記みたいになりましたが、
私のテアトル梅田の思い出です。

2017年。秋と冬のほんの僅かな間での出来事。

放課後、帰り道を逆走して梅田を目指す。
「何か映画でも見に行かない?」
インターネットで知り合った、同い年、同じ名前の女の子から連絡が来て、待ち合わせをすることにした。テアトル梅田の前、ボーンボーンと変な音が聞こえるところ。
「いいね。」
私はそう返信して、ぱこぱことサイズの合わないローファーの踵を踏みながら、秋と冬の間のわずかな寂しさが蔓延る街を歩いた。
テアトル梅田の地下に向かう階段前で、彼女と会った。
マフラーを巻いていたかどうかは忘れたけれど、以前会った時よりは遥かに季節が変わっていたことを彼女の服を見て思った。
階段前、飾られた大きな二枚のポスター。
「どっちにしようか」
ポスターを見て、話し合った。
『おじいちゃん、死んじゃったって』と『ポンチョに夜明けの風はらませて』という二つの映画のポスターが並ぶ。
二人して迷う。

「どっちも好きなバンドが歌ってるよ!」

映画の選び方などわからない私は、主題歌を見てそれに気が付いた。
「本当だね!」
ロックバンドが好きな私たちは
また尚更、頭を悩ませる。
そして最後の決め手は曲のタイトルだった。
忘れらんねえよの「明日とかどうでもいい」って曲。
「なんか、いいね。」
そう思って、映画のチケットを買いに行った。
映画選びはきっと直感が大事で、
きっと間違いなどはないような気がする。

「なんにも決めずに映画館に行く」という初めてのことをテアトル梅田で体験した。
映画はやっぱり、最後の主題歌でドカンときた。感情が昂ぶって、涙も流れた。
青春の男くさい感じと、走る三人の姿。
映画の中の人たちが頭の中にいる状態で、街を練り歩くのが好きだ。
近くのマクドでマックシェイクでも飲んで、フラフラと夜でも明るい街を歩く。
「明日とかどうでもいい!死ぬほどどうでも良い!」と口ずさみながら。
テアトル梅田には、きっとこの後も何度も足を運んだけれど、
私はこの日のことをしっかりと覚えている。
秋と冬の間の街と、それに似合う二つの映画のポスター。
この映画のような青春時代が私にはあったわけではないけれど、きっとこの経験が、私の青春だと胸を張って言える。

【テアトル梅田とさや】

テアトル梅田で初めて観た映画は『浜の朝日の嘘つきどもと』です。この作品は福島県にある映画館「朝日座」の存続のために、高畑充希さん演じる茂木莉子と名乗る女性が奮闘する物語で、タナダユキ監督オリジナルの脚本で製作されています。俳優さんたちが著名な方も多いこともあってか、若い年代層の観客も多く、劇場内の席もほとんど埋まっていたのが印象的でした。

館内にはたくさんのフライヤーが貼られていましたが、その中に「テアトル梅田30th Anniversary」の紙がありました。「ALL WE NEED IS CINEMA AND THEATER」という言葉がとても素敵だと思いました。そんなテアトル梅田が閉館してしまうのは、少し切なくもあります。

こうして一人一人の思い出を見るとテアトル梅田は人々の記憶の中にあり続ける映画館なのだと思いました。
少なくとも、わたしの記憶の中では、テアトル梅田は永遠です。

#ありがとうテアトル梅田  
#さようならテアトル梅田

本当に、ありがとうございました!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?