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生活保護申請して却下された(取り下げた)話

概要

仕事をせずに貯金も果てて家賃が支払えなくなる。
仕事をしていない期間が1年半位あったので仕事に就くのが怖かった。
かと言って家賃を身内に肩代わりしてもらうお願いするのも怖いし怒られるので嫌だ。
どうしようもなくなり強制退去前に先に退去してしまおうと思った(前回のお話)が生活保護を申請する流れになった。

思いがけず生活保護を申請してからの流れを書いていきます。
〇日目の表記は「申請手続きの進んだ日付」なので実際の日付の進みではありません。だいたい実時間は1週間程度です。

申請手続き:11/18
申請取り下げ:11/25

申請手続き1日目

前回のお話から
「役所に相談しに行った方がいい」
「家賃払えないものは払えないのだからしょうがない、居られるだけ居ればいい」と言われ札幌市東区役所へ相談。

手続き5日目撮影。札幌市東区役所。
もう行くこともないと思う。


気づいたら生活保護申請の窓口へ案内され、どうしてこうなったか(だいたい概要と同じ)など話す。
もっと高圧的(かなり昔に市税事務所に行ったときの職員さんが高圧的だった)かと思っていたけど親身になってお話を聞いてくれた。
口座、家族関係、申請書、資産の有無(クルマとか保険とか、借金とか)などを記入。

色々話を聞いているうちに「引っ越し」という考え方が出てきた。
確かに、今の自宅は正社員の時に決めた自宅なので家賃が不釣り合いの様な気がしてきた。ゴミ屋敷にしちゃったし(自分のせい)

別日に必要な書類を準備したうえで、「この方(ケースワーカーさん)が担当です」という方と顔合わせし家庭訪問というお約束をして終了。
ケースワーカーさんも優しそうでよかった。

必要な書類をもらいにアパート管理会社へ。
めんどくさかった、早く家に帰りたかったので行かないつもりだったけど、滞納してることもあるし行くことにした。
管理会社の方は少し高圧的だった。というか私が高圧的にした気がする。
滞納してるくせに仕事もしないしこの先も払えません
とかぬかして怒らせた気がする。

でも、正直「今後どうするの」ってパッと言われて言葉が出てこなかった。仕事するのも怖い。かと言ってお金が降ってくるわけじゃない。
どうしたらいいか分からなかった。

生活保護の何か決まったら連絡する、連帯保証人に連絡して何とかしてもらうよう言われ帰ってきた。
連帯保証人に連絡できていたらこの状態にはなっていない、と思う。すみません。

ちょうど金曜日12時くらいだったので、この前お弁当もらった人にお礼言おうと思って待ってみたが来なかったので帰宅。
帰宅すると、ドアに紙が挟まっていた。
○日(家庭訪問の日)までに支払いなかったら契約解除と書いてあった。
このタイミングで帰宅とか申請とかしなかったら本当に強制退去だったんだなって、また不思議な感じがした。

申請手続き2日目

家庭訪問の前に書類を準備する。
クソ汚い部屋から書類を探し出すのに時間がかかってしまってさらに部屋がクソ汚くなってしまった。
部屋を見まわしてみると、壁紙とかが汚れていて引っ越し退去してもお金かかりそうだなと思い、しばらくはここで暮らすんだろうなぁって確信。

「高価な資産は売却」みたいなのを聞いていたので、手元にある家電とか出費とかまとめておいた。
でもあんまり使われなかった。
普通の家電は「高価な資産」には入らないのかな。スマホ2台とか。
ミニカーとかも全部売ってしまおうかなって気になってきた。
ベッドとパソコンとスマホくらいあればいいかなって。

どちらかというと、銀行口座の入出金履歴の方が重要みたいだった。
念入りに私の手持ちの銀行口座の通帳やウェブの入出金記録を控えていた。
記録の不足があったので、「ATMで出力お願いします。あ、でもこちらで調べます」みたいな曖昧な状態になった。

他に、前もって記入しておいた用紙に沿ったヒアリング。
今までの人生の振り返りみたいな感じだった(職歴とか病歴とか)
最初の会社の人の話とか思い出して気分が沈んでいく。
この先の話とかもして、「仕事はもしかしたら見つかるかも」という話を「してしまった」(伏線1

で、やっぱりそうなるんだろうなとは思っていたけど「家族に連絡し支援をてお願いできないか確認する」って言われた。
一応、最初に面談してくれた方には「怖くて連絡できない」と伝えておいたけど、やっぱり連絡するんだなってちょっと不安になった。
私からは無理だけど、区役所の人から連絡してくれるらしい。
支援が了承されると生活保護はないらしい。
生活保護無ければないでまた創成川行きです。(伏線2

申請手続き3日目

引き続き部屋の掃除をしていたら、ケースワーカーさんから電話がかかってきた。
「昨日お願いした記録はいつごろ準備できそうですか」と。
(てっきり調査して確認してくれると思っていたので)いるんですか?と聞いてしまった。
必要らしいので、記録を準備して東区役所まで歩いていく。
久し振りに外に出たら寒い。よくこんな寒さで野宿していたと思う
よくよく考えたら、防寒対策してなかったから寒いの当たり前だったし、慣れたら寒くなかった。

ほかにも、調べた結果記入が不足していたので追記してほしいとのことだったのでそちらも記入。
住んでいたところの記憶がすっぽり抜けていた。
あんまり思い出したくなかったのかな(そういうことしかない人生)
必要な書類を書き直して、記録を渡して大通りに向かう。
「今日これから、ご家族に連絡します」とケースワーカーさんがおっしゃってて震える。
怖い。
絶対怒られる。
ここからは歩いて止まるたびに携帯見て着信ないかを確認してた。

この前会った方にもう一度会えないかなと思い、12時くらいに待ってみたけど会えなかった。

札幌が、もっと始まる。
野宿期間中はスマホを持っていなかったので写真などが撮れなかった。

そもそも昼に掃除しないでしょ、と言い聞かせる。
仕方ないので、履歴書を買って帰った。

16時ころになって着信があった。
怒られると思ってたけど、怒られなかった。
今の現状を話して、救済してくれると言ってくれた。
食べ物も送ってくれると言ってくれた。
一気に肩の力が抜けた。今まで悩んでいたことがなくなったんだって。
助かった。

電話している間にケースワーカーさんからも着信があった。
上の内容を伝えて電話を終わらせる。というか正直何を話したのかをよく覚えていない。
「それでは生活保護受給決定の方向で進んでいきますね」
みたいなことを言われて
決まりってことでいいですか?」というやり取りした気がする。
他に「実は書類が不明瞭だったのでもう一度持ってきていただけますか?」とのことだったので持って行く約束をして終了。

とりあえず、滞納している家賃が払えることを伝えなきゃと思い管理会社へ電話。
電話したけど担当の方が無機質な感じだったので「この日に支払います」とだけ伝えて終了。
これでいいよね、もう。払えるしこれ以上無機質な担当の人に連絡したくない。

申請手続き4日目

家賃を支払い、食べ物を受け取りお風呂に入りあがった後にケースワーカーさんから着信があった。

「すみませんお伝えしたいことが」
あっ。これ嫌なこと言われるパターンだ。
「やっぱりだめですか
「ご家族様から支援可能ということであれば難しいと思います。また、ご家族様が{引き取る(実家に連れ戻す)こともできる}と言っていたので、それじゃダメですか?」と言われる。
申請の方向で進むって言ってたのに、そうなんですねがっかりですって気持ちを伝える。
お互い気まずい時間が流れた。

生活保護を決めて、お仕事紹介してくれる方に会いに行って仕事を決めて、生活を安定させて、引っ越し資金貯めて引っ越ししてっていう流れを予定していたのに崩れていきそうになって一気に不安になった。

投げやりになってもうどうでもいいや、と思い
「だめだということなら申請とかいいです」とお願いしても
勝手に取り消すことできないんです。」とか面倒なことになってしまう。
何なんだろうなって。不条理だなって。
「とりあえず、もう一度家族と話し合って明日行きますから」と伝えて終了。
家族と話し合い、このくらいなら可能という基準を明確にしてメモに控える。
いくら支援があるとはいえ、私には文化的な最低限度の生活というのができないのかなってふと思ってしまった。
却下されそうなので、とにかく急いで仕事に応募したいと思い派遣会社経由でのお仕事も応募しておく。
でも、希望の職種(データ入力)は倍率高いので多分だめだろうし、そもそも人づきあいと密集空間が苦手だからできればやりたくない。

ここで腐ってふて寝してたらいつもの私なので、ふて寝せずに「やる」と決めていた履歴書を書く。
1年半前に使う予定だった履歴書を見ながら練習して丁寧に描く。
何枚も書いているうちにきれいな字になった。
少なくても1年半前に書いた履歴書よりは綺麗になったのはよかった。
あとは写真とか志望理由書けば即使える。

帯広駅。
もし引き取りになった場合はここまで戻される。
正直どんな顔して会えばいいかわからない。

申請手続き5日目(取り下げ申請)

朝のうちに前に会った方に会いに行く。
前に会えた朝7時に大通りに着くように歩いて向かうも途中で雨が降ってくる。
「あぁ流れが良くない」と思いながら時間まで待つ。
時間になっても来ない。
まさか、あの方も幻覚で神様の化身とかだった?と不安になっていく。
心配してたけど、無事会うことができた。
あの後のお話をしてお礼を言い、「仕事の話お願いできますか」とお願いする。
「じゃあ来週には決まると思うんで」と言われ…
えってなった。そんなあっさり?ってなった。
「ほ、本当にいいんですか?」と念押しするけど問題なさそう。
朝からいい知らせをもらえたとテンションが上がり、東区役所に向かう。

ケースワーカーさんとお話。
「今回はこれだけ支援してもらった。これだけ残った。今後はこれだけの支援がこれだけの期間可能ですって言ってました。引っ越しは退去費用が膨大になりそうなので引き取りは難しいと思う」と伝える。
「今回支援があったので申請しても来月の受給額は低くなるし、やはり支援が可能であるなら保護は難しいですね。」と。
来月の受給額はこの支援分を考慮した予想だと3.5万程度と言っていた気がする。
「来月からの仕事が決まりそうなので、来月だけ無収入なんです。1か月くらいの空白だけでもなんとかなりませんか」
「すでに仕事決まりそうなら、数か月の支援可能な期間を圧縮して支援してもらえれば何とかなりませんか」と。
堂々巡りになってしまった。やっぱりこうなるんだな、って。
お弁当くれたおじさんの言っていたことを思い出し、一人で窓口行ったらいけないんだな、もういいやって思いながら「そういえば生活保護の方って5万円支給の話ありましたよね」と切り出す。

「該当するかもしれないけど、窓口は市区役所にはないので電話してほしい」とのことだった。
電話が苦手な人間からしたら面倒だなと思いつつ、
それがもらえそうならいいかな、と思いながら取り下げ申請書を記入。
ケースワーカーさんがシャープペンで書いた上から書いて大丈夫なのかな、と思いつつ書いて終わり。
履歴書書いてたせいか、めっちゃ字がきれいになってた。思わぬ副作用だった。
最初が話しやすいケースワーカーさんでよかったと思った。
これが怖いケースワーカーさんとかだと速攻で野宿に戻ってたと思う。

もともとこういうこと言ってたし、仕事も決まりそうだし給付金もあるかもしれないし、何とかなるかなと頭の中でフル回転。
少なくとも、2週間野宿していろいろな方と知り合い精神的に強くなって、家賃滞納が解消されたので気持ちは明るく持てるようにはなった。

金曜の12時に合わせて買い物や私用をこなしつつ大通りに向かう。
お弁当配っているおじさんにお礼を伝えてきた。
おじさん、先週見かけなかったから心配していたとおっしゃってた。
近況とお礼と今後のことを伝えてお別れ。お弁当とパンをそれぞれ2セットももらってしまった…

その後、派遣の会社からも連絡が来て「すでに募集は締め切っていた」とのことだった。
上の流れになったので、お断りする予定だったと伝えて終了。
この生活保護申請に関する一連のタスクはここで全部終了しました。

おまけ

生活保護申請の流れを知れた

この生活保護申請のシステム(流れ)がどうなっているのかが分かったのがすごくよかったと思います。
こういう書類(例えば賃貸だと管理会社に書いてもらう書類が必要)が必要とか、どういったことを聞かれるとか、処分しなければいけないものは何か、もし受給したらどういう流れで生活していくのか(面談というか監視というか
ネットを見てると割と安易に「生活保護申請するぜウェーイ」みたいな風潮あったので気になっていました。

私は割と息苦しい感じしました。
多分私だけだと思うんですが、手持ちの金額を申告したのでそこから先お金を使ってはいけないような気がしたり、自由にゲームしてはいけない気持ちになったりいろいろなもの全部売らなければいけないと思ったり…

何かと見張られている感じがしてて息苦しいなって。
申請が通ったとしても、常に口座は監視されているようなニュアンスの事もいわれましたし。

何より
「国からお金をもらって生かされている」という私の心の中の感覚
「あいつは生活保護受けている」という周りからの目が私にとって何とも言えない気がします。
あくまで私の中での感覚なので、他の方に対してどうこうというわけではありません。
受けなければならない方もたくさんいらっしゃると思います。

そこまで気にするなら申請するなという話ですけど、今回はなりゆきというか気づいたら進んでいったというか…
私よりもっと辛い人がたくさんいると思うので、そういった方の申請がすんなり通ればいいなって思います。

上記の給付金の窓口に連絡

連絡してみました。
「2021/03から契約満了で仕事なくなって2022/11まで仕事が見つかりませんでしたが対象でしょうか。」と伝えると申請書送りますという話になりました。
本当?ってなりましたが…
送ってくれるということなので待ってみます。
却下されそうな気がしますが…

生活保護の申請とかそういうことは一切考えていなかった

なので「実際にはどのくらいもらえるのか」ということか一切知らなかったです。
私(単身)の場合は11万~13万程度のようでした。
もし受給できていたら(家族支援なしだったら)、最初の1か月分で2か月家賃払って滞納解消して生活していく計画でした(無謀
「10万くらいもらえるよね」って思ってましたが予想通りでした。

何もかもがタイミングよすぎた

たまたま話しかけられた人にお仕事紹介と区役所行くようにアドバイスされて
たまたまその日に管理会社行ったことによって少し滞納期限が伸び
たまたま申請をしたことによって家族に連絡がいき家賃滞納がなくなり
たまたま申請取り下げをしたことにより給付金のコールセンターに電話することになって、給付金申請用紙が送られてくるという

申請したことによって気づいたこと

引っ越しすれば家賃は安くなる
部屋掃除すると色々出てくる
もっと早く動けばよかった
やっぱりこういう申請はしたくない
何か支えがあると安心して活動できる
スマホのスピーカーっていう話し方がめっちゃ便利
相変わらず人の名前が覚えられない
丁寧に書けば履歴書を無駄にしないで済む。


申請3日目撮影。
今年はこういうことはできないと思っていたけど、
申請したおかげで見ることができました。


覚えている範囲で生活保護申請から取り下げまでを書いてみました。
何か思い出したら追記します。
2022/11/26


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