オリエンテーリングと自分
2021年度オリエンティアAdvent Calendarの21日目
こんにちは。永山遼真です。この度筑波大学OBの田中基成さんから声をかけていただき、21日目の記事を書きました。自分は何かの代表に選ばれただとか、誇ることの出来るような実績はまだないですが、オリエンテーリングと出会ってからこれまで、オリエンテーリングを楽しみオリエンテーリングに熱中してきました。この記事では、これまでのオリエンテーリングを振り返りながら思い出深いものを書いていきたいと思います。人の日記を読むような感覚で、パラパラ~と読み流してもらえたら嬉しいです。
その前に僕のことを知らない人も多いと思うのでとても簡単に自己紹介すると、筑波大学オリエンテーリング部・ときわ走林会所属のオリエンテーリングが大好きな大学3年生です。
2017/3/12 北郷森林セラピートレイル大会
この日は宮崎県北郷で開催されたトレイルランニングの大会に出て森を走ることの楽しさに気付いた日です。トレランの大会に出た経緯として、中学時代に友人と毎年トライアスロン大会やロードバイクの耐久レースに出ていて、そのノリでトレランも出るかという感じです。普段生活していたら森を走ろうなんて考えないと思いますが、この日初めてトレランの大会に出て森の中を走る楽しさを知り、興奮したのを覚えています。この大会に出たことがのちにオリエンに興味を持った大きなきっかけとなりました。
オリエンを始めてからはオリエンづくしでしたが、トレランやトライアスロン、OMMなど出てみたいなという気持ちがあるので、来年は他の競技にも参加したいなと思います。オリエンティアと一緒に他のいろいろな競技に出てみたいので、声をかけていただけると嬉しいです!
2019/1/1 オリエンテーリングとの出会い
この日、オリエンテーリングという競技を知りました。教えてくれたのは、神戸大学の永山尚佳さんです。いとこです。永山家には、年末年始は親戚が僕の家に集まり共に年を越すという文化があるのですが、2018~2019の年末年始も例年のようにいとこ達が来ていました。ロードバイクを玄関に置いていたので、それを見て驚いていた尚佳にトライアスロンやトレランの話をしたら、急に尚佳が分厚いファイルを持ってきました。中にはカラフルな地図が山のように…。ここでオリエンテーリングについていろいろなことを知り、なんだこの面白そうなスポーツは、いつかやってみたい、と思いました。
余談ですが、その後親戚が集まった時の話です。オリエンを始めてすっかりオタクになった僕ですが、普段尚佳と話す機会がありません。なので、親戚で集まった時にはお互いの地図ファイルを見せあいオリエンの話が止まりません。本当に止まりません。挙句の果てには、伯父や他のいとこが集まっている場でもすぐにオリエンの話になってしまい、永山家の会話をオリエンテーリング一色に染めてしまったこともあります。そんな我々の秘かなたくらみとして、永山家でチームを組みリレーにで出るというものがあります。永山家からもっとオリエンティアが出るように、弟やいとこにオリエンの魅力をプレゼンしています(笑)
2019/10/26 筑波大学オクトーバー合宿
初めてオリエンテーリングをした日です。塩谷熊ノ木でした。1年生の夏まで体操競部に所属しており、夏に体操部を辞めてこの時期に入部しました。この時なっちさんこと筑波大学OGの山岸さんに教えていただき、オリエンテーリングの楽しさを全身で知りました。やっぱりなんでも楽しくないとだめだと思います。それ以来、どんなにいいレースでも、どんなにしんどいレースでも、どんなに悔しいレースでも、いろいろひっくるめてやっぱりオリエンテーリング楽しいなと思ってきました。この合宿でなっちさんからまずは楽しむことを教えてもらえてよかったです。新歓の時にはなんだかわからないけどこのスポーツ楽しいな、と思ってもらうことが大事だと思っています!
この日は筑波大OBの谷野さんにいろいろなことを教えていただきました。ここからは余談ですが、インカレエリートの走りを見せると言われ、舗装路の上り坂をダッシュで登っていき、もちろんちぎられてしまいました。この時は、インカレのエリートという概念すらよく分かっていませんでしたが、エリートって速いんだなって思い感動していました。今考えると…。
この時谷野さんに教えていただいたことでいくつか気になることがあるので、今度聞いてみます!!
2019/11/9.10 2019ICSL
オリエンを始めて2週間。エントリーは終わっていたものの、いいもの見れるよといわれてインカレに行きました。地図記号を半分くらいしか覚えてないし、ミドルとリレーがあることも知りませんでしたが、このインカレを見てオリエンテーリング魂に火が付きました。各大学全力での応援、競技場の中の迷路を走るエリート選手たち、ぶっちぎりで優勝した小牧さん、GPS中継で見た全国のエリート選手の走り、優勝カウントダウンぎりぎりでフィニッシュして優勝した和奏さん。すべての光景に胸躍り、この舞台で自分も走りたい、インカレすごいとなった僕は、この日オリエンテーリングを頑張ろうと心に火が付きました。まだ消えていません。
2019/12/1 筑波大大会
入部してすぐだったこともあり、よくわからずに運営してました。僕は救護パート兼デカフラック作成責任者として、当日はテレイン内救護所にいましたが覚えている人はいないでしょう。大会中盤にハチの巣が発見されたので、高校時代に蜂の研究をしていたこともあり、同期の平岩君と協力してオオスズメバチの巣を駆除したという裏話もあります。また、Can☆Do康夫が生まれたこの大会ですがそばで見ていて、この人のコンテンツ力は凄すぎるなと思いながら見ていました。康夫さんは今年で卒業してしまうので、新たなYouTuberが筑波から生まれる日は近いかもしれませんね。
この筑波大大会では、学生だけでこれだけ大規模なものを開けることに驚くとともに、筑波大オリエン部ってとても居心地がいいなと心から思いました。そして、自分たちも大会運営頑張りたいと思いました。
2019/12/26 45期同期会
この日、同期全員集まり僕の家でコストコパーティーをしました。夜の9時に始まり朝の5時まで続きました。他愛もない会話をしたり、スマブラしたり、上の代もやっていた同期会に写真を送って仲良しアピールをしたり、とても楽しかったです。筑波の45期はみんながそれぞれやりたい事をやりつつオリエン部のことを考えてオリエンを楽しんでいて、僕は45期がとても好きです。主将になってからも、45期のみんなを中心にとてもお世話になっています。これからも仲良くやっていきましょう。お願いします!
2020/3/24.25 八ヶ岳合宿
この合宿は自分のオリエンテーリングにおけるとても大きなTurning pointとなった部内合宿です。
1日目は当時八ヶ岳レジャーセンター管理人であった近藤さんに、レースをランオブしていただきました。それまでほとんどランオブをしてもらったことが無く、自分の感覚やラップタイムからの分析しかできていなかったので、実際に1本ランオブしていただき客観的かつ的確な指摘をいただくことができました。また夜メニューとして、僕を追走しながら撮っていただいた動画と、筑波大の先輩である小牧さんが同じコースを走った時の追走動画を見比べながらみんなで反省しました。ここでも、日本トップレベルのナビゲーションと自分のナビゲーションを直接比較することができ、自分の課題点やいい点をたくさん学ぶことができました。
2日目は八ヶ岳牧場での練習とメニューでした。午前中の練習の際に初めてサムコンパスを試しました。入部して以来先輩に最初はこれがいいと思うと言われて使ってきたプレコンでしたが、いつからか地図とプレコンを同じ手に持ちナビをするようになっていたことや、入部した時より走れるようになっていたことを踏まえて、サムコンに変えてみました。コリドアのメニューをやったところ、コンパスを使いこなせている感覚がとてもあり、点から点へのアタックはズバズバ決まり、興奮したことを覚えています。そのまま午後のレースはサムコンで臨んだところ、とてもスムーズにナビができて、終わってみたら先輩の谷野さんや名雪さんに初勝利出来てました。自分の感覚が八ヶ岳牧場の地図ととても合ったことや、前日の課題点をうまく意識してレースに臨めたこともあったとは思いますが、サムコン変えた後のこの日のナビの感覚は今でも鮮明に覚えています。ちなみに、それ以来サムコンパスを使い続けていますが、この秋から使い始めたStr8コンパス、とてもいいです。今ハマってます!
2020/11/21.22 全日本ミドル・ロング
M20Eでの優勝を目標に臨んだ全日本大会でしたが、どちらも満足のいく結果ではなかったです。この時、自分が負けた選手との差も感じましたが、M21Eの選手たちに感じた差はとても大きなものだったのを覚えています。
この時期、ラスポゴーラーってダサくないか?と謎にとがっていたので、ロングの日は疲れていたこともありラスポゴールで頑張ることもせず、上り坂で少し歩いてフィニッシュしました。結果、筑波大の同期である祖父江君に1秒差で敗れました。あれだけ長い距離走ったのにラスポゴールで負けたことが悔しくて、それ以来変なトガりをやめてフィニッシュまで全力で走ってます。ただ、ラスポゴール全力で走っても毎回1位は取れません。レースも速くてラスポゴールも速い名雪さんは凄い!
2021/2/? オンラインイベント
具体的な日程やどのセミナーだったかは覚えていませんが、2月あたりのオンライン講座でのことです。この講座は筑波大学のOBであり静岡OLC所属の小泉さんが講師でした。この時期、思うように結果が出ていませんでした。自分の中ではもっと速くなりたい、まだまだ努力しなけらばならないという気持ちと、1年生で始めてから毎週末休みなくオリエンをしてきたが結果が出ずに、モチベーションを保つのがしんどいという気持ちがありました。そこで、モチベーションの保ち方をどうしたらよいのかということを質問しました。「頑張る時期と頑張らなくてもいい時期を作ることが重要だと思う。」と返ってきました。確かにこれまでは短期的な目標しかなく、常に頑張る時期になっていたと気付きました。
その後、短期目標・中期目標・長期目標を定めたことと、トレーニング計画を大まかに立てることができたことで、頑張るときと頑張らなくてもいい時とを自分で決めながら取り組むことができ、とても気が楽になりました。学生はセレやインカレが次々と来てオフのような期間が無いので、ずっと頑張り続けてしまいがちでしんどくなっているという人もいる気がします。そういう時は、自分で頑張る時期と頑張らなくてもいい時期を決めるととても楽になると思うので、ぜひやってみてください。
2021/4/4 JOA合宿Day2
この日は上井出財産区で開かれたJOA合宿に参加しました。翌週に控えるWOC代表選考会で今の自分がどのくらい通用するのかをチャレンジしようと思っていたので、とても張り切ってレースに臨みました。スタートして2番までは調子が良くそのまま3番に向けて脱出して数秒後、枝につまずき転倒。その拍子に右膝に2本の枝が刺さってしまいました。その後痛みで20分ほど動けなくなりその場にいましたが、枝を抜いて出血が収まったのでそのまま何とか走りました。このケガは自分にとってとてもつらいものでしたが、このケガのおかげで入りいろなことを考え学ぶことができたと強く思います。このケガがこれまでオリエンテーリングをやってきた中での最大のTurning pointです。
①人にとらわれすぎない
ケガをして走ることもできなかった期間に自分のオリエンテーリングを振り返っていた時に、ガウチさんこと寺垣内さんから言われて気付いたことです。オリエンは人ととのタイム差で勝負が決まるからどうしても人との差を考えがちだけど、自分の中での反省が大事であることを教えていただきました。自分の目標に対して自分の走り、レース内容はどうだったのか。人との差を気にしていて、こういう視点で反省が出来ていなかったのでとても勉強になりました。これ以来、人との結果の比較もするけど、自分の目標と自分のレースの内容に重きを置いて反省するようになり、自分の技術向上につながっていると感じています。
②レースによって自分の中で重要度を変える
ケガをして大会に行ってもそんなに走れないからどうしようと悩んでいた時に、ただがむしゃらに毎週末レースをこなすのもいいけれど、レースによって重要度を決めて臨むといいよと小牧さんに言われました。そして、ケガが治っていない状態で行ったジュニアチャンピオン大会で、初めてゆっくりのジョグでナビの練習をしながら回るというレースをしました。それまではどんなレースも全力で走るというレースしかしていなかったので、その日は基本の動作を自分で確認したり、他の選手のナビゲーションの様子をチラ見したりレースの中でたくさん練習が出来ました。重要度を変えることで、自分の中で重要度低めの大会では何かの練習としてそのレースに臨むことができ、タイムは遅くても何か収穫があることが多いです。目標に合わせて大会毎の重要度を決めておくことは、速くなるためには大切なことだと思うので気になった人は一度やってみてください!
③ケガの予防とケガの後
今回のケガは事故とはいえ当日もっとアップしとけばもしかしたらケガしなかったかも、と後悔しました。それまでアップやダウンをしっかりとやっていなかったので、その期間でアップやダウンについて調べたり聞いたりしてその重要性に気付きました。アップやダウンについては、他の人の記事にしっかりと書いてあるのでこのくらいにしておきます。
ケガの後ということでケガをしたらすぐに病院に行きましょう。これはちょっとした切り傷とかでも感染症のリスクがあるので、一応病院に行った方がいいと思います。こんなこと当たり前といわれるかもしれませんが、僕はケガしても病院に行っていませんでした。この時も病院はいいかなと思っていましたが、枝が刺さった日に一緒に帰った東大の先輩2人に、明日絶対に病院に行け。ととても厳しく言われたので病院に行きました。この時すぐに行ったおかげで後々手術をしなくて済んだよと医者に言われました。ケガをしたら一応病院に行く事は大事ですね。
2021/5/4 山リハリレー
入部して以来、憧れであり目標である小牧さんと一緒にリレーに出て学生優勝することができた思い出深い大会です。書き出すと止まらなくなり長くなりすぎたので消しました。小牧さんが筑波トリムで走る最後の大会で優勝できて、本当に嬉しくて実は泣いてしまいました。
2021/5/23 偕楽園大会
この日はオリエンテーリングで初めて優勝出来た日です。1年生の秋から始め、1年生の間は少し無理をしてAクラスばかりに出ていたため、2年生までずっと何かのレースで勝ったことがありませんでした。2年生の時にコーチをしてくださっていた筑波大OBの楠さんに、「勝つという目標にして、その大会でちゃんと勝つことはとても大事」と何かの折に言われたことがありました。その後たくさんのレースに出ていましたが、勝ちたいと思うレースでも勝つことができず、2年生を終えていました。この偕楽園大会はエントリーリストが出たときに、もしかしたら自分が勝つことができるかもしれないと思い、優勝することを目標にして本当に優勝することができた初めての大会です。ここで勝ちきるということに自信を持つことができた結果、次週に行われた筑波大オリエン部の部内杯「あけぼの・あかつき杯」では力みすぎることなく、優勝することができたと思っています。
Fクラスや小さな規模の大会でも、勝つという目標を持って臨みしっかり勝ち切るという経験を持つことは、後々のインカレや全日本などの大きな勝負の場で結果を残せることに少なからずつながると思います。
2021/8/10~19,9/15~17 妙高合宿
昨年の全日本リレーを一緒に走らさせていただいたことから仲良くさせていただいているガウチさんこと、寺垣内さんから妙高高原の民宿で居候させてもらいながらトレをしないか、とお誘いをいただいたので、今年の夏は妙高に滞在することを決めました。
1回目は10日間。タケゲンという民宿で宿のお手伝いをしながら隙間時間にトレーニングをしました。標高が高いため、若干空気が薄いこと、そして何より夏なのに20度超える日が少ないという気候だったため、気持ちよく走ることができました。往復18kmほどの火打山でトレランしたり、笹ヶ峰にある1周5kmのクロカンコースでペース走したり、近くの競技場でインターバルしたりと、フィジカルトレーニングにフォーカスした自主合宿にできました。
2回目の滞在は3日間。筑波の希望者を募って今回はお客さんとしてタケゲンさんにお世話になりました。3日間ということで集中的にトレをしました。小牧さんに作っていただいたタケゲン周りで4kmくらいのシティスプリントをしたり、火打山トレランをしたりして3日間で60km近く走りこみました。
この夏はコロナの影響で大会の開催可否が読めないこと、4月に立てた目標としてロングセレ後はフィジカル強化に特化することがあったこともあり行った妙高合宿でしたが、コロナによる大会の開催の有無に一喜一憂することもなく自分のペースで目標に向けて取り組むことができたので、やってよかったと思いました。1年の入部時に11’30、夏前に10'00だった3000mのタイムが夏を経て、9’36まで上がったのはこの合宿の効果も大きいと思います。
フィジカルを強化したいと思ったら一度コンパスを置いてフィジカルに振った期間を作るということも、人や時期によってはいいのかもしれないと思います。ちなみに、妙高の民宿「タケゲン」はご飯がとてもとてもとても美味しいです。本当においしいです。バランスも良く量も多くおいしいです。あの桐生選手や多田選手も合宿で利用したことがあるようです。是非一度行ってみてください。来年夏にまた妙高合宿やるかもしれないので、その時は仲間を募りますのでぜひ一緒に行きましょう!
2021/11/20.21 ICSL2021
詳しくは書きませんが、2日間とも満足できない悔しい結果に終わりました。色々考えて何となく分かったこともあるけどまだまだ解決してないことが多くあります。オリエンテーリングも心技体の3つがすごく大切なのだと感じました。春までに少しでも何かをつかんで、この秋インカレがTurning pointとなるように頑張っていきたいと思います。
終わりに
ここまで読んでくださりありがとうございます。長くなったのでいくつか消したのですがそれでも長くなってしまいました。完全に自分の思い出を振り返る形になり、僕のことを知らなかった人には特に面白みのない文章だったかもしれません。25分の1ということでお許しを!
オリエン界にはいろいろな人がいて、みんな違ったたくさんの思い出を持っていると思います。それをみんなで語り合ったり読みあったりする会ってなんだか楽しそうだなって思います。いつかやってみたいですね。
それではまた。