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第85回中部フィル定期演奏会

今日は小牧市民会館へ行きました。
中部フィルの定期演奏会です。
飯森さんのドイツロマンシリーズです。

飯森さんのドイツロマンシリーズは7月にしらかわホールで聴きましたが、今回も同様にウェーバー、メンデルスゾーン、シューマンの曲が1曲ずつです。

最近はメンデルスゾーンとシューマンの交響曲が他のオーケストラでも取り上げられることが多くなり、ドイツ初期ロマン派ファンの自分としてはうれしいことです。

■ウェーバー/オベロン序曲

ウェーバーの序曲で有名な魔弾の射手、オベロン、オイリアンテの3曲を中部フィルは演奏会でやったことになりますね。

ウェーバーの序曲はチャーミング、かつ、ドイツロマンの真髄がありますね。
オペラの序曲なので、短い曲の中にもストーリーがあってクライマックス性があって楽しめました。

■メンデルスゾーン/ヴァイオリン協奏曲

ヴァイオリンのソリストは周防亮介さんで、以前に名古屋フィルとの共演でチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲を聴いたことがありました。
音色が美しいという印象があり、今日のメンデルスゾーンの協奏曲はフィットする感じがあり、演奏前から楽しみにしていました。
ちなみにメンデルスゾーンとチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲は構成がまったくよく似ていますね。

メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲は冒頭の部分にインパクトがあり、おいしいところですが、演奏者は緊張するところでしょうね。この曲のインパクトでクラシック音楽ファンになる人も多くいますね。

第1楽章のカデンツァが展開部の終わりにありますが、周防さんの演奏がすばらしかったですね。ヴァイオリニストの見せ場ですね。すばらしいカデンツァの後に第1主題の魅力的なメロディーに戻るところがいいですね。
メンデルスゾーンは弦楽八重奏曲なんかもそうですが、展開部から第1主題に戻るところが抜群にうまい作曲家だなと思います。

第1楽章から第3楽章まで休みを入れないでつなぐというのがこの曲の特徴ですが、第1楽章から第2楽章のつなぎはフルートが頑張ってつないでおり、メンデルスゾーン交響曲第5番の第3楽章から第4楽章のつなぎと似ているなと今日感じました。

周防さんのヴァイオリンソロの美しい音色がすばらしかったです。メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲は何回か演奏会で聴いていますが、記憶に残る演奏になりますね。

さらに周防さん、アンコールもやりました。
バッハの無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第2番ですかね。
曲名は自信ありませんが、すばらしいアンコール演奏でした。

■シューマン交響曲第3番ライン

シューマン交響曲第3番、演奏会で聴くのはかなり久しぶりになります。

この曲は第4楽章の緩徐楽章がすばらしいですね。ケルンの大聖堂をイメージした荘厳な曲と言われますが、ライン川の自然の厳しさと大きさというイメージもありますね。
今日も聴いていて感動でした。
また続きの第5楽章が楽しくていいですよね。

舞台配置が木管楽器の後ろにコントラバスを配置するというのがめずらしかったですね。
今回のシューマン交響曲第3番の特徴を活かした配置なのかはわかりませんでした。

すばらしい演奏会でした。週末にいい音楽を聴けるのは幸せですね。

来シーズンの中部フィルの定期演奏会は秋山さんがシベリウス中心の北欧シリーズ、飯森さんがブルックナーをやるということで中部フィルの違う一面が聴けそうで楽しみです。


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