見出し画像

当たり前を疑いつつ、当たり前を徹底するマイベストのおもしろさ

こんにちは、株式会社マイベストCSO(最高戦略責任者)の岸本です。マイベストでは経営企画部の部長として日々経営企画業務に従事しています。
2023年のアドベントカレンダーに今年も参加!ということで、筆を執りました。昨年は入社して2カ月の決意表明を書いていて、今回はその進捗も触れていきたいと思っています。

さて、今年のテーマは「マイベスト社員が選んだ、会社のおもしろいところ」。手前味噌ながら、他の社員が書いてくれているように、本当におもしろいところだらけの会社なのでネタは尽きないのですが、僕はその根本的なおもしろさの根源を解き明かしたいと思い、ちょっと俯瞰(ふかん)して整理してみました。最近哲学者と話をしている影響もあり(?)結論としてはタイトルにしている「当たり前を疑いつつ、当たり前を徹底している」というところに行き着いたので、それについて書いていきたいと思います。


当たり前を疑ってできたマイベスト

自分は創業期からいるわけではないのですが、マイベストのおもしろさは創業の歴史から始まっていると思っています。少なくとも、僕が過去の経験で知っている様な”ITスタートアップで当たり前とされていること”を「無知でスルーした」わけではなく、「選択の結果として、選んでいない」会社ということは特筆して良いのではないでしょうか。下記に列挙します。

  • 創業の2016年は日本のスタートアップの調達件数も調達金額も右肩上がりの時代。投資銀行出身でその有用性を認識しつつも、調達を先行せず、またマネタイズを捨ててサービスの普及から狙うのではなく、「ユーザー価値最優先で運営した事業としての単体収益性」を約1年かけ1人で確認して立ち上げた。結果的に”背に腹は代えられない/株主の求めるマネタイズ優先”をせずに、”ユーザーだけを見たうえで収益性が担保できる”事業運営を続けられている。

  • スタートアップ、特にWebメディア立ち上げにおいてジャンル特化せずオールジャンルで展開。結果的にこの7年間変動の大きかったSEO市場において、各ジャンルの変動は大きかったものの総合的にはサービスを伸ばした運営を続けられている。

  • 日本で成功してから海外ではなく、1000万円でそれぞれの国や地域のポテンシャルを見極められるならやってみよう、と挑戦。結果的に現在8つの国と地域で、”現地の商品紹介”という各国向けサービスとしてのべ月間1000万人程度の利用者がいる状態に。現地法人も作らずに効率的に展開、事業運営を続けられている。

  • 組織拡大のため、ボリュームゾーンを新卒に振り切った採用を行い、100人いない状態から継続的に毎年30-40名新卒を取り続けている。結果的にエンゲージメントスコアも高く、バリュー共感度の高い、選択体験にこだわった”ユーザー価値>過度な収益向上”という判断の文化が形成され、事業運営を続けられている。

もちろん今のマイベストから見ると、成功した結果からみれば「なるほどー」と納得しがちな選択ですが、明らかに”ITスタートアップビジネスの当たり前”からは外れていると思います。しかも、無知が幸して結果的にうまくいくのではなく、正攻法の知識を備えた状態で意識的に選択するのはとても難しいことではないでしょうか。僕も前職から多くのIT企業/スタートアップを見ていますが、ビジネスの当たり前と言われていることや、当たり前を疑うのって難しいんだよな・・・と、頭を抱える中で、なかなかできない意思決定ばかりです。
マイベストは当たり前を疑った選択の積み重ねで、事業を展開してきています。

当たり前を疑ったうえでの、当たり前の徹底

一方で、疑ってばかりではありません。マイベストの強さは「当たり前の選択を徹底する」という要素においても感じることができます。例えば以下。

  • ユーザーにとってどういう情報があれば、選択の役に立つか?を考えた結果、情報を集めてくるだけではなく、商品やサービスを購入・使いまくって紹介するというアプローチを選択。現在は毎日平均100商品、自社設備での検証のほか、大量のモニターを使った検証や、より高い精度で検証可能な専門設備での検証など拡大していくPJも進行している。

  • 大規模トラフィックを武器にユーザー情報を無理に取りに行くのではなく、LINEヤフー株式会社という、既に日本で最大のユーザーデータを既に持つ企業と資本業務提携を選択。現在のユーザー登録機能は限定的なテスト段階で、登録の価値がある機能の磨き込みに注力。

上記は一見すると、そりゃそうだ、という当たり前の選択ではないでしょうか?一方では当たり前を疑い良い結果を残しつつ、もう一方では当たり前をそのまま突き進むマイベスト。矛盾した選択を抱えながらも、サービスを伸ばし(月間3000万人が利用)、ユーザー支持を受け(商品比較のページで「参考になった」が押される比率は約80%)、それでも収益も上げていく(創業以来全期黒字の継続成長)事業をどのように作れているか?という観点でおもしろいと思って頂ける人もいるのではないでしょうか。
今回僕は、どんなときに疑い、どんなときに徹底するか、その境界を改めて俯瞰(ふかん)して、やっぱりマイベストはおもしろいな、と改めて実感することができました。

マイベストのおもしろさ

先に結論です。岸本が考えるマイベストのおもしろさは
「ビジネスの当たり前を疑い成果を出すことで、ユーザーファーストの当たり前を徹底できているところ」
とまとめることができました。
ちょっと話はそれるのですが、僕は、株式会社が最も社会に対して貢献しているポイントは、「新たな商品やサービスの創出や普及」だと思っています。一方で最も社会に対して害になった副産物が、「過度なビジネス成果の追求」だと思っています。そんな中で、会社の歴史=選択の結果として、しっかりと当たり前のユーザー価値は徹底し、ビジネスで成果をあげる手法の当たり前は疑う、というバランスは、ある意味とても重要なのではないでしょうか?
また社内を見ていると、それは明文化されたルールや規範に準ずるだけではなく、文化的なものまで昇華されることで最も価値が出るように感じています。そのような文化が形成されているところに「これはおもしろいぞ」と思っている次第です。
なお、本当にどこまでサービスとして広がるか?とか、自分の給与や役職をどこまであげられるか?とか、どこまで時価総額を大きくできるか?みたいな「結果論」は、会社に依存するものではなく最後は実力と運次第だというのが自分の考えなので、「どうせ実力と運を試すなら、こういう土俵/タイミングがいいよね」という感覚です。
この数カ月哲学者の先生と壁打ちさせていただいて、ちょっと変なやつやな・・・と思われることが多いことは自覚できてきたのですが、そんなかんじで「ユーザーファーストの当たり前を徹底する」ために「ビジネスの当たり前を疑い成果を出す」という、矛盾を抱えながら成果を出していくのが面白い!という方に、ぜひマイベストに興味を持ってもらえたら嬉しいです^^

引き続き全職種絶賛採用強化中です!

下記から各種募集は確認できますし、これに限らずカジュアル面談等お気軽にご連絡ください!
TwitterDMとかでも大丈夫です。

それでは最後までお読みいただき、ありがとうございました。

あとがき:昨年の決意表明からの進捗

せっかくなので自分の振り返りも記載しておきます。
前回noteで記載していたやっていることの結果は以下です。

  • 予実管理&経営会議運用

    • 定性的な事業イシューの議論と定量的な計数管理の基本の型を構築するとともに、経営合宿を複数回実施。事業推進の中身としての進化はもちろん、全社会での報告形式もアップデート完了。

  • 中期経営計画のアップデート

    • こちらは苦戦。もちろん計画の改定はできたものの、前述の経営会議での運用の延長に、今後投資家/資本市場への説明なども視野に入れたうえで総合的なアップデートをしていけるようさらなる進化を目指したいが、まだまだ眼前のイシューも多いなか、中期の見通し作成と戦略のアップデートは進化の余地が大きい。

  • M&A検討

    • 実施はなかったものの、検討件数は順調に伸ばしながらメイン領域の絞り込みも進行。持ち込み案件の検討だけでなく、自分たち発信でのプロアクティブな動きもできる形になっている。

  • 特許戦略検討

    • 実は具体特許申請は進められているのですが、申請通過までは時間かかると思うので、良い報告ができるように手続き進行していきます。

  • その他事業部支援(今のところPR・人事組織・新規事業アイデア検討・開発プロダクト 等)

    • 昨年は把握/調整の1年としたうえで、今年晴れて部署ミッションに事業推進もいれ、人員も拡大(1人→3人)になっています。順調

何より、会社全体で、仮説としての戦略の検証と進化、をすすめていく、という宣言通り、会社として戦略的に判断ができることが増やせている実感があるので、引き続き全領域、全力で取り組んでいければと思っております。
この仕事は圧倒的におもしろい!(メチャクチャ大変だけど・・・)と思いながら働きたい方は、気軽にメッセください^^

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?