漢の星座(3)~Emotional rescue
自分が教師をしていた時は、自分の力で預かっている子どもたちを守ってやらないといけない、守るのが最低限の義務だと強く思っていた。
しかし50も過ぎて身体がヨボヨボしてくると、自分はその守ってきた教え子たちに逆に守られていたんだと気づくことが多々ある。今日はそんな話だ。
プロになりたいと言ってウチの部に来たヤツだった。これがなかなかの暴れん坊で、中学の時も教師に嫌われてしまって大変だったらしい。しかしウチなら好きなことに没入できるし、何よりオレには逆らえない(笑)。まだ若かったから直接スパーリングで懲らしめることもできたからだ。
でもそんな心配は無用で、入学後はよく頑張りレギュラーを獲得して地元の国体では高校スタートながら決勝に進出して総合優勝に大きく貢献してくれた。そんなアイツも卒業して、自由気ままにやっていくんだろうとなんとなく思っていた。
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