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ファンタム電源で駆動するダミー耳付バイノーラルマイクを作ろう

物語はここから始まった、、、、、。


ハードオフにてSDカード認識しないZOOM H4nを4400円で入手したのがきっかけです(^^ゞ
接点復活剤を付けたSDカードアダプターでガシガシしたらあっさり認識しました(^^)v
さてこの子、調べてみるとなんと!4ch録音できるでは無いですか!
プラグインパワーも持っているのですが、それを使うとXYマイクが使えないという使えない仕様です(^^ゞ
XLR端子の方に繋いだものがXY以外の2chになるようです
ちなみにプラグインパワーが使えて内蔵マイクも使える機種としては

があります
ECM(エレクトレットコンデンサマイク)で素直にバイノーラルマイクを作った場合こちらを使うのも面白いかも知れません
どうしても何となく低音が足りないのでその分を補う音を録るために、、、、、。
形状的に

Q2nの下の自由雲台は使わなくても間に入ります

のようにセッティング出来ると思います

かなり脱線しました(^^ゞ
XLR側に接続した物が4ch中の2chになることをお話ししました
XLR側にはプラグインパワーは給電できません
かわりにファンタム電源48v(24vも給電できますが一般的でないため割愛)が給電できます
これをECMが許容できる電圧まで落として給電して使ってやろう!って言うのが目的です
調べるとECMが許容できる電圧は1~10v程度です
プラグインパワー3~5v程度で給電されます
なるべくなら許容限界値の10v程度を給電してやるとマイク本来の性能が出るそうです
(スペックシートは印加電圧が書かれています。それ基準の性能ではあるはずです)
なのでXLRプラグの中に抵抗などを入れて電圧を落としてやります
勿論プラグインパワーをECMに給電できるマイクアンプを作成してXLRで入力する方法もとれるとは思いますが今回はそこまでしません

バイノーラルマイクを作成

設計というか参考資料

参考にさせていただいたのはこのHP

コンデンサー容量と抵抗値はこのHPを参考にしています
また配線は上記HPにも出ていますが

を参考にしています
こちらと同じようにシールド線も使うようにしています
コンデンサー 10μF 耐圧50v(以上)
抵抗 47KΩ
としました
コンデンサーに関しては積層セラミックコンデンサーを使いました
回路中には極性が書いてあり電解コンデンサーなのかな?とも思うのですが
XLR端子内に収めるため積層セラミックコンデンサーの方が小さく収められるかな?と言う事で
銅箔でノイズ対策していますけど銅箔が見つからなかったのでアルミ箔で代用しました

材料

まずは耳(^^ゞ
今回は

と!リンクを確認したら在庫切れになってしまっていますが
2380円でした
やはり肌色?は避けたいので今回は黒にしました
ECMは

これを使いました
1作目で使った奴の余りです
なぜあまりかと言うと店頭に行くと5個1セット売りだったからです(^^ゞ

外径3mm程度の2芯シールドケーブル 適当な長さ
XLRプラグ 2個(お値段が色々なのでお好きなものを)
熱収縮チューブ 7mm 5mm
10μF 50v耐圧 2個
47KΩ 1/4w(かな(^^ゞ) 2個
アルミ箔少々

タカチ SW-65B 2個
防振パット 100x100mm
スペーサー 8x15(10mmでも十分だしなくても良い)2個
M6ゴムワッシャー 2個
カメラシューアダプター 2個(先代のマイクと同じ方法で固定するため)

1/4インチナット 2個
必要であれば

これだと理論値より少々幅が狭いです
また真ん中にH4nやDR-40を付けるにはスペーサーを付けずにケーブルを固定する方法や
ケーブルの曲げに影響されない工夫が必要かもしれません

ご予算

耳 2500円
ブラケットマウント 3000円
とお高いものはこれなんですが(^^ゞ
マイクカプセル 今回の物は2個100円
コンデンサー 2個300円
抵抗 2個200円
ケーブル 多分1m200円
ホットシューカメラアダプタ6個入りを買ってしまっているのであれですけど使い道は多いと思います1000円
XLR 2個500円
タカチSW-65B 2個300円
1/4ナット・M6ゴムワッシャー・防振ゴムなど 500円程度
あ”(^^ゞ
0から作ろうとすると8600円もかかりそうですね(^^ゞ
安く上げるには皆さんの工夫次第だとは思いますので(^^ゞ
固定のしかたなどの設計を上手くやればとは思います(^^ゞ

コネクタからマイクまでの作成

まずはここまでを作ります
私はケーブル長30センチで作ってしまいました
少々短かったです( ノД`)シクシク…
40センチくらいが良いのかなぁ
お好みで作ってください

こんな感じに固定した時にかなり30センチではギリギリでした
なぜ30センチにしたの?って話ですけど前作が50センチケーブルをそのまま使って手抜きをしたので
それがちょっと長かったかなぁと思っていたからです

マイクにケーブルをハンダ付けしていきます
あまり太いケーブルだとこの時に半田付けしにくいと思うので
やはり外径3mm程度が良いのでしょうね
ホットメルトで絶縁&強化してあります
画像を撮るのを忘れていたのですが
紹介したHPでやっているように収縮チューブで一度巻いて絶縁して
その上にシールド代わりのアルミ箔とシールド線を一緒に巻いて
さらに収縮チューブで固定しています

次にXLR側ですが

こんな感じに抵抗やコンデンサーの足を使って配線します

XLR端子を組み立てるとケーブルがガバガバなのでホットメルトで固定します

ダミー耳周りの工作

ダミー耳周りを交錯します
タカチ SW-65Bの短辺側面に6mmの穴を開けます

コールドシューアダプタをこれに通して固定します
ちょっと捻じ込む感じで行けば入ると思います

コールドシューアダプターをM6ゴムワッシャーと1/4ナットで固定して防振ゴムを適当に切って合わせている状態です
なぜ防振ゴムを入れたかと言うとSW-65Bの深さが25mmあるため耳が箱の中に落ち込んでしまうからですね(^^ゞ
深さ方向を切って使うのか私のようにスペーサーをかますのか
それはお好みでって感じです

耳のシリコンの土台を適当に切って(何となく左右対称になるかな?程度)箱に合わせます
すげー適当に
でも何となく左右近い感じで切っています
そもそも人間自体が完全左右対称でないのと
シリコン自体がそこまで精度良く切れないと言うのが理由です
箱自体の高さがほぼ揃えられるはずなのでこの辺の工作は甘くて大丈夫だという判断と
それも自然な音が録れる要因に繋がるのではないか?
という考え方です

9mmポンチで耳穴を開けます
これは先代を作った時に買ったものです
箱に傷が付く程度まで押し込みましょう(^^ゞ
次に穴を開けるためのガイドになります
またこの時に失敗したな、、、、、という後悔もあります
シールドとマイクの固定が強固になればと思って買ってきた
金属製スペーサー8x15が9mmでは通らなかったんです
シリコンの方は何とかなるんですが防振ゴムの方は通りませんでした(^^ゞ
スペーサーの表記は内径x長さなので外径は10mmあります
ゴム部分にも通したいなら10mmは必要でした
(それでも入らないかもしれません。なぜならゴムが外に逃げられなくて穴が小さくなってしまうからです)
気を取り直して

ケースにマイクを通す穴を開けます
これは私は8mmとしました
金属スペーサーをこの穴に通すなら10mmにするべきです
というか後でそうすべきだったと思っています
ケースにくぐらせることによって強度が少しは上がるのでは?と

予備工作が終わったので耳などを固定していきます
ここでもホットメルトを使っていますが
今回はホットメルトでは接着力が足りませんでした
その後ムニュっと取れてしまいました
まぁツメツメすれば固定はされるんですが危うい状態です
シリコン用の接着剤などお使いになる方が良いでしょう(^^ゞ
マイクにスペーサーを通しておいて

マイクをイイ感じの位置に合わせて固定します
これも簡単にホットメルトです

マイクケーブルがケースから出てくるところで曲がりなどの力がかかりマイクの位置が移動してしまったりすることを防ぐためにスペーサーをケースに固定しマイクケーブルもしっかり固定します
ケースに少しでもスペーサーが入っていた方が良いと思ったのはこの作業をしていた時ですでに遅かったと(^^ゞ
今んところ固定されているので大丈夫かとは思いますが(^^ゞ
またスペーサーが長すぎたとも思っています
このように使うのであれば10mmとかでも良かったなと

とはいえ無事完成
これを左右作って完成です

実際にはこんな感じで使っています

音的にどうなった?

音的にどう変わったかというと
感覚的なものですが
音の解像度が上がった
気がします
どうしても耳をパラボラアンテナのように使って反射音を録っているので
何となく解像度不足というかもやっっとした感じがあったのですが
それが随分無くなった気がします
ただし環境音に対する敏感さも出てきてしまった気がします
全体にレスポンスの良いマイクになった
という感じでしょうか
マイクを評価する言葉として専門の方からはお叱りを受けそうな言葉ですけれど

ちょっとだけ録ってみたものです
音の雰囲気的には良い方向に傾いたのではないかなぁと思っています
レコーダーは
ZOOM H4n 4ch録音 AutoLevelコントロールON Phantom 48v 48k/24bit
で録音しています
なお4chで同時録音した内蔵マイクの音はこんな感じ

こもった感じがしたりします(^^ゞ
ZOOMらしいと言えばそうなのかもしれませんが(^^ゞ

一応の完成はいたしました
ファンタム電源が供給できるレコーダーを持っている方で
自作バイノーラルマイクってどれもプラグインパワーの説明しか無くて
やってみたいけど出来なかったとか
ファンタム電源あるんだけど生かせないかな?とか
思っていた方々へ参考になれば幸いですm(__)m

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