80%が100%

雑記。

ここ数年はお仕事だったり、音楽だったりで「これは全然駄目だなぁ」と自分で感じるラインで提出したり、納期が来てしまうことが多く、もどかしいことが多い。

実力不足を解消すればいいのかもしれないが、やることは増える一方、なかなかまとめて訓練する機会はない。自分より先にそういった世界に突っ込んでる先輩にあたる人と話をしたとき、そのことについて相談をしてみた。


その人は「気の持ちようだよね」と前置きをした上で、

「だいたいいつも自分ができる100%を想像して出来上がるのは70%ぐらいそっから悩んでやっと80パーセントぐらいだよ。だから、過去の制作物の奇跡的な出来を基準とするようなのはよくない。

と話してくれた。

改めて思えば、実際努力をして結果に結びつけることは悪くないことにしても、ムリをして到達した水準で仕事をとれば、それからはそこが基本値になってしまう。

悪い意味でなく、努力というのは実験でありサービスなんだろう。それは職人としてのプロは仕事として見せるべきではないし、100%の力を注いだ未完成品よりも80%の完璧なもののほうが喜ばれるのは間違いない。

「だからなんかちがうなぁ、駄目だなぁと思うことはあっても、深追いせず実力不足だから出来るようにしておこうってことで、その部分はなにかしらで埋め立ててしまった方が良い。作れないパーツは最初から無かったことにしよう」とそのとき彼は笑って言った。

「それじゃあ、今後ずっと何かするたびにもやもやしませんか?」と聴けば、「そうだね」と苦笑いに変わる。

結局の所、完全に満足しないから面白いのかも知れないし。難しい。そんなこんなで、自分は今日も自分の実力を上げるべく、80%以上になるよう試行錯誤している。



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