エリオット波動理論によるドル円トレード
このnoteは、私が現在最も有効と考えるFXトレード手法(戦略)について解説するものです。
その手法でトレードを始めたのは2023年3月で、それから2024年7月末までの約1年半の成績は次の通りです。
入出金累計 2,450,000円
累計損益 +764,923円
運用利回り 31.2%(年率22.0%)
2023年3月当初の口座残高は2,146,454円だったので、それをベースにすれば運用利回りは35.6%(年率25.2%)となります。
最初の2ヶ月が絶好調で、その後2023年8月から2024年4月まではやや低調でしたが、最近また盛り返してきています。
この手法は、特別な才能を必要としない、誰でも真似のできる簡単な手法であり、かつ、比較的リスクの小さい着実な手法なので、今までFXトレードで稼げていない人には、ぜひこの記事を読んでいただきたいと思います。
基本戦略
FXの手法は無数にありますが、それらを大きく分類すると次の2つになると思います。
ストップロスを置く手法
ストップロスを置かない手法
一般的には、FXトレードにストップロスは必須だと言われています。
大きなレバレッジで大きな利益を狙うのがFXの醍醐味ですが、ストップロスを置かずにそれをすれば、たちまち大きな損失を被ってしまうリスクがあるからです。
従って、ストップロスを置いて大きなレバレッジをかけ、かつ、期待値の高い取引をすることが成功トレーダーとなるための唯一の方法であるかのように語られるのです。
しかし、実は、それは簡単ではありません。
なぜなら、どのような相場でもワークするインジケータというものは存在せず、平均利益と平均損失を同じにした場合、継続的に勝率5割を超えることは相当に難しいからです。
これは、ストラテジテスターなどで検証してみれば、すぐにわかることです。
では、レバレッジを小さくしてストップロスを置かないトレードをしたらどうでしょうか。
例えば、口座残高140万円の時、ドル円を140円で1万通貨買ったら、レバレッジは1倍であり、絶対に強制ロスカットされる心配はありません。
しかし、このトレードには問題が2つあります。
1つは、決済利益が小さいこと。
ドル円が1円上がっても1万円の利益にしかなりません。
もう1つは、買った直後からドル円が下がり続け、再び140円を超えることがないかもしれない、ということです。
その場合、そのポジションは決済利益を出すことができず、あとはスワップに期待するしかなくなります。
1つ目の問題は、レバレッジを上げることによって解決します。
ポジションを2万通貨に増やせば、レバレッジは2倍になり、ドル円が1円上昇した時の利益は2万円になります。3万通貨に増やせば、レバレッジは3倍になり、ドル円が1円上昇した時の利益は3万円になります。
ただ、そうすると、2万通貨の場合は76円、3万通貨の場合は99円くらいで強制ロスカットになります(証拠金維持率が100%未満となった時に強制ロスカットされるFX会社の場合)。
レバレッジを上げれば上げるほど、期待できる利益は大きくなりますが、その代わり強制ロスカットまでの値幅は短くなります。
つまり、1つ目の問題は資金に対する保有通貨量の問題であり、ドル円の今後の長期的な安値がいくらになるのかを見極めることができれば、その最適解を導くことができます。
そして、2つ目の問題は、ドル円の今後の長期的な高値がいくらになるのかを見極めることができれば、解決できます。
従って、ストップロスを置かないトレードにおける2つの問題は、長期的な相場展望を的確に行うことができれば解決するのです。
私がこの記事で紹介するトレード手法は、エリオット波動理論とサイクル理論によって今後10年間のドル円の高値・安値を見極め、それに基づいてエントリーの是非と保有通貨量を決めることがキモとなっています。
エントリー・エグジットの仕方やタイミングは、ある意味どうでもいいというか、様々な選択肢があると思っています。
本記事の価値は、2024年から2034年くらいまでのドル円の高値と安値がおおよそいくらくらいなのかを明言することにあります。
もしその相場展望が正しければ、非常に簡単に、効率的に、そして心安らかにドル円のトレードができることになります。
私は私の相場展望を正しいと信じているので、この記事にはその価格に見合うだけの価値があると思っています。
しかし、私の相場展望が本当に正しいかどうかは、現時点では誰にもわかりません。
間違っていたとしても、私は責任を取ることができません。
記事を購入される際は、その点をよく承知していただいた上でお願いします。
その代わり、質問はジャンジャンしていただいて構いません。
購入前でも購入後でも、真摯にお答えいたします(お問い合わせはこちら)。
エリオット波動概説
エリオット波動については、OANDA証券のサイトにかなり詳しい説明があります(https://www.oanda.jp/lab-education/technical_analysis/elliott_wave/index-2/)。
ここでは、それを参考にしながら、私なりに理解している内容を簡潔にまとめます(わかりやすさを優先させたため、用語の使い方などでOANDA証券のサイトの説明と若干異なる部分があります)。
エリオット波動は、1940年ごろにアメリカのラルフ・ネルソン・エリオット氏が提唱した株式相場に関するチャート理論で、その最も基本的なパターンは「5波動で推進し、3波動で修正する」です。
上昇トレンドであれば、上げ・下げ・上げ・下げ・上げの5波動で推進し、下げ・上げ・下げの3波動で修正します。下降トレンドであれば、その逆になります。
推進する波は1波、2波、3波、4波、5波と呼ばれ、修正する波はA波、B波、C波と呼ばれます。
この1〜5の推進波の波形をインパルスと呼び、A〜Cの修正波の波形をジグザグと呼びます。
1波と2波は、より小さな足では5波動の推進波と3波動の修正波になっています。3波と4波、A波とB波も、同じです。
また、1波〜5波とA波〜C波は、より大きな足では1波と2波ないし3波と4波またはA波とB波になっています。
つまり、エリオット波動は、「フラクタル構造」になっているのです。
フラクタル構造であるが故のわかりにくさなのですが、推進波は5波動で構成され、そのうちの1波・3波・5波は推進波、2波・4波は修正波です。修正波は3波動で構成され、そのうちのA波・C波は推進波、B波は修正波です。
5波動の推進波(インパルス)と3波動の修正波(ジグザグ)には、次のような特徴があります。
2波は、1波の61.8%押しとなる傾向があり、1波の始点を超えることがない。ジグザグやフラットなど単純な波形になる傾向がある。
3波は、1波の1.618倍になる傾向があり、1波・5波と比べ最短となることがない。
4波は、3波の38.2%押しとなる傾向があり、1波と重なることがない。シンメトリカルトライアングル(三角持ち合い)や複合修正波など複雑な波形になる傾向がある。
5波は、1波と同じ値幅になる傾向があり、3波の終点を超えるのが基本だが、超えないこともある(フェイラー)。ダイアゴナルトライアングル(斜めに傾いた三角形のチャートパターン)になることがある。
A波は、1波〜5波の値幅の38.2%押しとなる傾向があり、通常は4波の終点を超えない。
B波は、A波の38.2%~61.8%となる傾向があり、5波の終点を超えないのが基本だが、まれに超えることもある。ジグザグやフラットなど単純な波形になる傾向がある。
C波は、A波の1~1.618倍となる傾向があり、4波の終点ないし安値が目処とななる。A波の終点を超えるのが基本だが、超えないこともある(フェイラー)。ダイアゴナルトライアングルになることがある。
※ 0.382、0.618、1.618はフィボナッチ比率であり、エリオット波動理論はこれを重視し、活用する。
エリオット波動が上記のようになる理由・背景は、次のように説明されます。
(上昇トレンドの場合)
トレンドの端緒である1波は、市場が懐疑的であるため、推進波の中で最も短くなる傾向がある。
2波は、まだ下落相場が継続中だと考える弱気派が勢いづき、大きな調整となる傾向がある。
3波は、新規の買い手が多数参入するとともに、弱気派の損切りによる買いも発生するため、力強く長い波動になる傾向がある。
4波は、3波に乗れた者の利益確定売りと3波に乗り遅れた者の買いが拮抗する局面であり、押し目は浅くなる傾向がある。
5波は、楽観主義がはびこり、悪材料は無視され、強気相場が継続する。
A波は、1波の裏返しで、押し目買いのムードが漂っている。
B波は、まだ上昇相場が継続中だと考える強気派が勢いづき、大きな上昇となる傾向がある。
C波は、新規の売り手が多数参入するとともに、強気派の損切りによる売りも発生するため、破壊的な相場となる傾向がある。
以上がエリオット波動のエッセンスですが、現実の相場が全て「5波動の推進波+3波動の修正波」の基本パターンで構成されているわけではありません。
次のような「3波動の修正波+3波動の修正波+5波動の推進波」や「3波動の修正波+3波動の修正波+3波動の修正波+3波動の修正波+3波動の修正波」も、エリオット波動理論の波形です。
上のチャートは全体としてはフラットと呼ばれる波形、下のチャートは全体としてはダイアゴナルトライアングルと呼ばれる波形になっています。
5波動の推進波の後には3波動の修正波が来るのが基本パターンですが、逆向きの5波動の推進派が来ることもあります。
3波動の修正波の次にどのような波動が来るかについては、いく通りもの可能性があります。
5波動ないし3波動が完成した後の展開は、より大きな足の波動や別のテクニカル分析に基づいて予想することになります。
ドル円相場展望
さて、ここからが本題です。
1973年の変動相場制移行後のドル円相場をエリオット波動で観測すると、40年かけて円高方向へ5波動の推進波を形成し、その後13年かけて円安方向へ3波動の修正波を形成したと捉えることができます。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?