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「マンダロリアン」 スターウォーズep4,5,6の正当な血を継ぐもの。Disney+

マンダロリアンシーズン2がスタートしました!
実はシーズン1の時に一度書きかけたのですが、思い入れが強すぎてまとまらず、見送っていたのです。

まず、「マンダロリアン 」とはなんぞや?

というところから説明すると、言わずと知れたスターウォーズ・サーガの初の実写配信シリーズでディズニープラスチャンネルで2019年の11/12からシーズン1がスタートし、全8話配信されている。企画・脚本に「アイアンマン」のジョン・ファブロー、そして様々なジャンルから5人のSW愛溢れる監督が集められ制作された。
主人公は「SW帝国の逆襲」でハン・ソロを捕らえ、ダースベイダーとタメ口で話すという名実ともに銀河最強の賞金稼ぎボバ・フェット。では無く、彼の属するマンダロア兵団(マンダロリアン )の一人の賞金稼ぎ通称「マンドー」(マンダロリアン全員がそう呼ばれているので基本「名も無き男」だ)である。ボバと同じブラスターの直撃にも耐えられるマンダロア合金製のアーマーをつけていることから姿もボバやジャンゴ・フェットに近しい。

実は私、何を隠そう38年前の高校1年の頃(「ジェダイの帰還」の公開の前年だったような気がする)ボバ・フェットのコスプレをしてコミケに行くという恥ずかしい過去を持っている。(一緒に行った友人はもちろんダースベイダーだ。今のようなジャバ・ザ・ハット寄りの体型ではなく中肉中背だったのです)それくらいSWのキャラの中でもボバ推し自分だからこそ「ジェダイの帰還」であっけなく人喰いクリーチャーに呑まれてる最後を見た時は呆然とした。

「帝国の逆襲」から40年。主役へ上り詰めたマンダロリアン 。

それが40年近くの時を経て、そのマンダロア兵団の一人が主役で!しかも配信シリーズで登場ときたものだから感慨もひとしおである。1年近く前、高まる期待を抑えつつ第1話を見た。
とりあえず、シーズン1の予告編をリンクしておこう。

一言でいうなら素晴らしかった!
何しろ1話30~40分なんでスピーディーに展開する。本来ならキャラクター説明で終わってしまいそうな時間を、説明不要な懐かしい顔ぶれたちが世界観に引き込んでいく。マンダロリアンの今回の賞金首は惑星アルバトラー7にいる50歳の男。これまた懐かしいIG-11を相棒にして、目的の標的にたどり着く。そしたらなんと、ヨーダと同じ種族の赤ん坊だった。まあ、ヨーダが800歳らしいので50歳(なんと、自分と同世代!)といえど赤子同然というわけで、それがめちゃくちゃ可愛いのである!
浮遊する球体の乳母車的なものに乗るザ・チャイルド(ベビー・ヨーダの愛称で言われることが多い)と賞金稼ぎのマンダロリアンとの組み合わせは、まさに「子連れ狼」である。

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これは後述する充実したメイキング映像の中でも言われてる事で、この他にも第4話のストーリーはモロに「七人の侍」がモチーフだし、日本の時代劇からの引用は多い。(スターウォーズ自体が邦画時代劇の影響が大きいので、そこは言わずもがなといった感じなのかもしれないが)

ザ・チャイルドに魅了される。

このザ・チャイルドが超絶可愛い!でも、この可愛さは写真よりも動画の方が分かりやすいので、ぜひ本編で確認してほしい。特に当時、子供が3歳になったばかりの自分にとっては、ザ・チャイルドの一挙一動に2、3歳児のリアリティがあり、引き込まれずにはいられない。コストコでザ・チャイルドの人形も買っちゃいましたよ。

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この可愛さを伝えられる写真がないものか探したが、もう、これは動いているザ・チャイルドを見てもらわない限り分からないので、上の写真くらいにしておきます。このマンドーの狙撃する姿を見守って姿が愛らしいのです!

とにかく楽しめた「マンダロリアン」シーズン1だが、同じDisney+チャンネルで「ディズニーギャラリー/マンダロリアン」という製作過程を垣間見れるシリーズがある。全8話、各30分前後というかなりのボリュームで本篇をまた2倍、いや3倍楽しめる!(撮影を生業とする自分にとっては10倍以上有益だった!)
それというのも、ジョン・ファブローと監督達によるSW愛溢れるトークの数々は、SWの画面の隅々から掘り出したエピソードをマンダロリアンへとつなげる役割を果たしてくれる。

これからのハリウッドの潮流になるであろうバーチャルプロダクションというシステム。

その中でハリウッドに衝撃を与えたマンダロリアンで新しく採用された技術について解説する回がある。
さすがにスターウォーズシリーズとはいえ映画のように予算を注ぎ込めるわけでは無く、マンダロリアンの製作過程では様々な創意工夫がなされている。(その予算感もSW ep4を彷彿とさせて良い感じなんですよ)

その中で一番注目を浴びたのはパーチャルプロダクションといわれるシステムだ。スタジオ内に巨大LEDスクリーンを直径23mの円形に270°に渡って配置し、そこに背景を映し出して、グリーンバックを使わずに実際ロケをしている感覚で撮影できるというシステムだ。特に今回のマンダロリアン のように全身反射質のアーマーに覆われたマンダロリアンにとっては天井までLEDで囲まれたスタジオはロケ地にいるようなリアリティを与える。

これが画期的なのは、カメラの動きに合わせて映し出す背景のパースが変化することで、平面のLEDにも関わらず無限の荒野が続いているように見える。分かりやすい例でいうとトリックアートと一緒に写真を撮る時を思い起こして欲しい、効果のあるアングルは一点しか無いけどカメラの位置に背景絵の方がリアルタイムで合わせてくれるのである。これはゲームエンジンを利用してフォトリアルなCGをカメラの位置や向きをすぐさま反映させて映し出す技術がここ数年で急激に発達し実用レベルにまで達したからだ。これによって撮影隊がロケに出ることなく惑星間移動を可能にしている!
今では、この撮影方法をマンダロリアンスタイルとも呼ばれている。
つい作品自体に関係無いことなのに饒舌になってしまいました。日本にそのバーチャルプロダクションの常設スタジオを出来ないものかと各方面のリサーチ中なので、興味ある方は motoki1967@gmai.com まで連絡ください、これ意外と真剣です!

そして「ディズニーギャラリー/マンダロリアン」の最終話では、本編最終回のクライマックスに、予算の関係上、ストームトルーパーの人数が揃わないという局面にメイン監督を務めるデイブ・フィローニが奇策を思いつく。
そう、SWのイベントなどに参加しているストームトルーパーのコスプレチームに内容を知らせずに声をかけたのだ。
また、いつものようにSW関連のイベントに呼ばれたのだと思って現場に着くと、そこは夢にも描いたスターウォーズの撮影現場だったのだ。その時の様子がビハインドシーンとして収録されているが、本編と同じように泣ける。というか、ボバ・フェットのコスプレ少年だった自分にとっては本編以上に泣けるのである。。。

そしてシーズン2へ

そんな感動から約1年。シーズン2の配信が始まった。

第9話の監督はジョン・ファブロー!1話完結の潔い感じはそのままに時間も50分と長くなって見応え十分。
そして、新シーズンの最初の回では2016年に発表されたSWの小説の短編からの引用もあったり、何より37年前の「ジェダイの帰還」で唖然とした自分の屈辱を晴らしてくれるシーンも用意されていた。

読み返してみたらメイキング映像のことの方が多くなってしまったが、シーズン2は1位上にボリュームアップしてきそうな気配で楽しみだ。
これが、あと7話続いてくれると思うと毎週金曜が待ちきれない!


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