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ドラマ「捨て猫に拾われた男」 2/23(土) NHK-BS3 20:00~ ぜひ観てね!

今回ははっきり言って自分で撮影したドラマの番宣です!
NHK-BSプレミアム、夜8時「捨て猫に拾われた男」1時間単発のスペシャルドラマ。

「僕(市原隼人)」と「妻さま(中村ゆり)」、そして黒猫の「大吉」。この二人と一匹が織りなす秋から冬にかけての物語。

出版社に勤める「僕」は「妻さま」と二人暮らし、しかし最近、精神的に会社に行くことが出来なくなり、そろそろ1ヶ月が経とうとしていた。そんな時、公園で1匹の黒猫と運命的に出逢う。
慣れない猫との暮らしに悪戦苦闘しながら、自由解放気ままに暮らす黒猫「大吉」から本当の幸せとは何かを見つけてゆくという物語。

監督の松原弘志さんとはAmazonプライム「RAKUEN-三好和義と巡る楽園の旅」やParavi「美しい椅子と女たち」などでご一緒してるもののドラマで組むのは初めて。ドラマとはいえ、今まで一緒に培ってきた映像に拘るスタイルはそのままに「大吉」を中心に家族が出来上がっていく空気感を丁寧に描き出しています。(とか言いつつ、自分が撮ってる作品に対して語るのはちょっと照れるね)

中山うりさんの音楽が全体のホノボノとした雰囲気と絶妙にマッチ!

予告編を見ると耳に入って来るのは心地いい歌声、シンガーソングライターの中山うりさんに音楽を担当してもらっています。(主演が中村ゆりさんで音楽が中山うりさんとなんとも紛らわしいですが)今回は全編にわたって、さまざまな曲を書き下ろしてもらってます。仮編集の画に音楽を充てることで「ああ、こういうことね。」と、しっくりドラマの空気感とスイングしています。

猫ドラマであり夫婦のドラマでもある!

最初、猫ドラマということで主役「大吉」の付き人の如く付いて来てくれるトレーナーの菊田さんが、猫を撮影するにあたっての注意点やアドバイスなどを講義してくれた。その内容を聞くにつれ、ウチの2歳児の扱いに通じるところが多すぎてびっくりした。しかも、私事だが撮影が無い時のカメラマンなんて休業中の編集者と似たようなものである。市原隼人扮する「僕」と中村ゆりの「妻さま」のやり取りが撮影しながらも自分にも突き刺さってくる!流れ弾に当たってしまった気分だ。中村ゆりさんのメリハリの効いたリアリティーのある演技が、世の夫諸君の胸に突き刺さること間違い無しだ。

今までにない市原隼人の役どころ

主演の市原さんは、どちらかというと血気盛んな二枚目のイメージが強い。しかし今回、それとは180度違う精神的にもちょっと追いこまれた頼りない役である。でも、どう撮ってもかっこいい。特に声が良い!このドラマの中でも同僚の真由美(筧美和子)が「僕」に憧れているという設定だが、さぞかし職場ではかっこいいのだろう。
そんな男でも家庭ではこうも弱くなってしまうのか、、、という男としては切ないリアリティーを絶妙に切り取っている。
そんな「僕」が「大吉」と一緒の場面では屈託のない笑顔を晒してしまうのである。市原さんがマスコミ試写のときに「今までにない自分が映っていて恥ずかしい」と口にしていましたが、それも大吉が引き出してくれた功績でしょうね。

大吉役のクロマサに拍手!

撮影を始める前は、猫は犬と違って全く言うこと聞いてくれないじゃないだろうか?と、心配していたのですが、トレーナーの菊田さんの「クロマサなら大丈夫」という言葉を信じ、撮影1日目に突入!
しかし、クランクインは冒頭の公園のシーンから。12月半ばの外はかなり寒く、クロマサはなかなか思い通りに動いてくれない。しまいには薮の中に走り込んでしまうことも。「やっぱり猫はなかなか手強いな」と思い始めた頃にどうにかシーンを撮り終えることが出来ました。
しかし、これが室内のシーンになった途端、クロマサが瑞々しい演技(?)を見せるのです。いつまででも撮っていられるくらいでカットのタイミングがなかなか掴めないほど。
そうか、猫は寒いとこではダメなのね。と感じた瞬間でした。
俺たちの意図を知ってか知らずか、見事にシーンに応じた愛くるしい表情を見せてくれています。

二人の家の美術と照明にも注目!

この物語の大半を占める「僕」と「妻さま」の家は、多くのシーンの舞台となるだけにひとつのキャラクターにもなっています。なかなか良い所が見つからず難航していたところ、丁度、自分も所属する館岡事務所が運営するJAMAL STUDIOがオープンし、そこを見てスタッフ一同納得し、脚本の小林弘利さんも意図していたDINKSが住む平屋建という設定にぴったりでした。
それをサンクアールの装飾部が見事にセンスある二人が生活している部屋へと作り上げてくれました。置いてある一つ一つの小物が実に味のあるものを揃えてくれて、何回も登場するのに飽きさせない、どこを切り取っても絵になるディテールを持っていました。
そして、照明もこの部屋の描写に大きな影響を与えています。ロケセットは生活感は出し易いのですが、時間や天気によって刻々と変わってしまうことがドラマを撮る上で支障をきたすのです。照明技師の大島洋介さんが太陽の直射を遮りつつ窓から差し込む優しい光を表現してくれたお陰で、猫のペースで撮影を進められ、二人と一匹の幸せな空気感を醸し出してくれました。

そんなドラマチックな事件が起きるわけでもない物語ですが、みなさんの心にじんわりと残ってゆくドラマだと思っています。

2/23 20時からはNHK-BS3を!もしくは今のうちから録画設定しといてね!!

観た感想などコメントに書き込んでもらえると嬉しいです。厳しい意見も真摯に受け止める覚悟ですσ^_^;


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