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Bookoffの疑惑についての所感

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みなさんこんにちは。元Bookoff店員のTSです。先日、とあるニュースが世間を賑わせました。ブックオフグループホールディングス株式会社が、「当社子会社が運営する複数店舗において、従業員による架空買い取り、在庫の不適切な計上及び これらによる現金の不正取得の可能性があることが発覚いたしました。」と発表したのです。この事件について、様々な予想や憶測が飛び交っていますが、実際のところどうなのかについて元店員の目線からお話ししたいと思います。なお、本記事は全て私の個人的な意見となりますので、予めご了承ください。

架空買取について

特に問題視されているのが、架空買取についてです。SNS等で指摘されている点として、「買取金額0円のものを無料で引き取っているふりをして店舗の在庫にしているのではないか」ということです。実際にそのようなことが行われていたのでしょうか?

私の個人的な見解としては、買取金額0円のものを店舗の在庫にするというのは考えにくいです。もちろん絶対にやってないとは言い切れませんが、買取金額0円と判定されたものは、システム上0円として設定されているものか、スタッフが状態を見て判断したものとなります。どちらの場合も、売れる見込みが低いため0円買取となっているのです。つまり、買取金額が0円のものというのは、その商品には価値がない、売れないと判断しているわけです。そのような商品をわざわざ架空買取というリスクのある行動を取ってまで、商品化するかと言われると疑問が残ります。

もちろん、私が勤めていた店舗では1度もこういった0円買取の商品を店頭に並べるといった行為は行われていませんでした。どちらかというと、0円買取の商品を引き取った後、回収業者に渡すまで保管しておかなければならなかったので、置き場所に困っていたほどです。

では、どのような場合で架空買取が生まれるのでしょうか?ここからは従業員目線で、「このくらいの利益が取れたら架空買取というリスクある行動をしても良いかな」という観点でお話ししていきます。

ズバリ、部門で買い取った商品を単品に修正する時です。

どういうことか順を追って説明します。なお、部門と単品という用語がわからないよという方は下記の記事を参考にしてみてください。

例えば、お客様から大量のCDの買取を頼まれたとします。あまりにも量が多いので、一つずつ商品に値段をつけると時間がかかってしまいます。そこで、いったん部門という扱いにしてまとめ買取を行います。例えば100枚で1000円といった形です。そして買取が成立した後、従業員がそれらのCDを1枚1枚単品で登録し直すことで、今回の架空買取に近い状況を作り出せるのです。単品で登録し直すときに得られる現金は自身の懐に入れることで、現金の不正取得も可能となります。

ここでとある疑問が生じます。そんなことしたら、在庫がずれて棚卸しでバレるのではないかと。

ブックオフでは、一定の周期ごとに棚卸しと呼ばれる、店舗の在庫数を確認する作業が行われています。ただし、この棚卸しに今回架空買取が横行した原因が詰まっているのです。

棚卸しでは、在庫数を1つ1つ丁寧にカウントしていきますが、部門の商品については、帳簿と数が合わなくてもあまり気にすることはないのです。不意の事故であったり、万引きなどにより帳簿より数が少なくなるのは予想されているので、帳簿と数が合わないのが当たり前とされているのです。ちなみに単品の商品については、データにより管理がされているので、帳簿と合わないというのは基本的には許されません。

このような形で、部門の商品を上手く利用することにより、架空買取や現金の不正取得は可能になります。また、これらの手段は、アルバイトスタッフでも数人で結託することでできてしまうのが、システムの欠陥と言えるでしょう。

古物商ではよくある話?

今回の事件が起きたとき、SNSで一部、「古物商はどこもそんなもの」と言われていました。私も現在、古物商を営んでいる者としてこの意見はその通りであると思います。

私自身は、全ての商品をデータで管理しているので、架空買取や金銭の不正取得は一切できないようなシステムを採用していますが、私のように全てをデータ管理することが不可能なほど在庫がある店舗、企業はたくさんあります。そしてデータで管理できないということは、ブックオフと同じような方法で架空買取や現金の不正取得が可能というわけです。

実際問題、全ての商品をデータ化して管理することは現実的ではないことが多いです。ブックオフの場合、小型の店舗でも数万から数十万冊の本が店舗にあります。それら全てをデータ化するということはそれだけコストがかかるということですし、万引きが発生した場合、1件1件に対して処理する時間もかかります。そういったコストや時間をかけるということは、商品の値段が高騰する要因にも繋がります。110円で本が買えるというブックオフが作り上げたブランドを守るためには、どこかで諦めなければならないのです。

もちろん、それを経営陣も分かった上で、今まで運用を進めていたのでしょうが、今回は看過できないほどの事件が社内で発生したのでしょう。どのような事件が起きたのか、今後全商品データ管理に移行していくのかなど気になることはたくさんあります。正式な発表はいつになるか分かりませんが、その日を私も待っていきたいと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。普段私は、ブックオフを活用し、せどり副業で30万〜40万の利益をコンスタントに出しております。それらのノウハウを詰め込んだnoteがございますので、ぜひそちらもお読みください。無料部分だけでも月10万ほどの利益を出すことは可能となっております!

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