第4回 友人を作るためのコミュ力が無い!~ゼロから育てる会話の練習法〜
連載「35歳彼女いない歴=年齢からの非モテ脱却戦略」第4回
非モテ脱却戦略、第1回は
「目的に対して間違った戦略を取り続けていては、成果は得られない」
第2回は
「自分らしく、自分なりに自然に生きた結果がどうしても非モテになってしまう」
「自分にとって不自然な生き方をしないと非モテは脱却できない」
そして前回の第3回では
「いままで無駄だと思ってやってこなかったことをやろう、恋愛と関係の無い他人との新たな出会いやふれあい、交流をやっていこう」
というものでした。
この第4回では
「次回は友人を作ることで生まれる効果や、友人の作り方、友人を作るためのコミュニケーションについて書いていこうと思うのだ。」
を書くと前回、宣言しましたが
原稿を九割ほど書いて、友人の作り方、というところまでたどり着けませんでした。
「友人を作るためのコミュ力がない、コミュニケーションができない」
そんな状態の改善法を書いていたら長くなりすぎてしまいました。
「服を買いに行くための服がない」というような状態です。
なので、今回は「服屋に服を買いに行く服」の調達の仕方。つまり……
「友人を作るためのコミュニケーション」ができないくらいに「コミュニケーション」が壊滅的に苦手な人のための「コミュニケーション能力の育て方」になります。
順を追って丁寧にやっていこうと思います。友人作りのやり方や、友人作りにある「非モテ克服に効く効能」は次回となります。
〇服を買いに行く服がない状態~知らない他人とコミュニケーションできない~
友人作りのためのコミュニケーションができない、そんな非モテの度合いが壊滅的な状態の人のための話です。
そもそも知らない他人とコミュニケーションができない、そんな人のための、コミュニケーションの練習、会話の練習の話になります。
「服を買いに行きたいのに、お店に買いに行く服がない」そういうコミュ力の失われた状態の人の人に必要なのは「いきなり服屋に行かない」ということが必要です。
そういう人に必要なことは、本当に「ミニマムな会話」「最小限の会話」を他人とたくさん繰り返すことが重要になります。
それも、なるべく多くの人と、です。「最小限、最低限度の」で構わないです。
つまりどういうことか。
例えば最もわかりやすい例で、最も簡単にありつけるのは「コンビニの店員さんとのやりとり」です。
コンビニで買い物をするときに、たとえばレジ横のホットスナックを注文するときや、たとえば袋の有り無し、なんでもいいです。
コンビニの店員さんと買い物にまつわる「会話」をしてほしいです。
そしてできるなら買い物終わりに「ありがとう」「どうも」などと、声をかけてほしい。
まずはそれだけでいいです。
ほんとうに、それだけでいいです。
〇単純動作の反復が行動を最適化する
これはどういう仕組みでおすすめしているのか、書いていきます。
昔、世界的に有名な日本のイラストレーター(おそらくT田K也さん)が、若手のイラストレーターに
「どうやったら絵がうまくなるのか」
ということを質問されたという話を聞きました。そこで寺Dさんの返答は
「ただ一本、線をまっすぐ引くだけでいい」
と答えたらしいです。
若手のイラストレーターはかなりいぶかしがったらしいのですが、寺Dさんいわく
「一本、まっすぐ線を引いたら、その分だけ脳の中の線をまっすぐ引く神経が強くなる。それを何回も何回も引くことで、引いた分だけ線をまっすぐ引く神経がつながって、よりまっすぐに線をひけるようになる。それをただただ繰り返すことで線がうまくひけるようになる」
そういうことだよ、と伝えたようなのです。
ただ行動を反復させるだけで、脳内で神経が刺激されて、行動が自然に最適化されていく、自然にできるようになるということでした。
これは、おそらくこれを読んでいる全員が体感してきたものだと思います。
たとえば、これを読んでいる中で「ドアを開ける」という行為がうまくできない人はいるでしようか?
特別な事情がない限り「意識して頑張らないとドアノブをつかんで回すことができない」なんて人はいないと思います。
ドアを開けるという行動を生まれてから何回も何回も、数えられないくらいの回数を繰り返してきて、最適化されているんですよね。
同じように、歩き方がわからない人や、呼吸のやり方がわからなくて難しい人もいないと思います。
何も意識せずに「それをやれる」ということです。
ぎこちなさが消え、迷ったり考えたりせずにそれをやれるようになります。
そして「コミュニケーションができる」という人も、「何も意識せずにやっている」という人がほとんどです。
おそらく、恋人が何人も自然に作れているというようになる人もそれです。最適化されてしまっているんでしょう。
つまり、コミュニケーションが壊滅的に苦手な人は、まずシンプルに「コンビニの店員さんとの受け答え」レベルの、最小限の会話を反復する必要があります。まずはそこからです。
まずはそこから、声を発して、他人に伝えて、反応を得る、それをするのに怯えや不安や、つまずき、迷い、逡巡がなくなるようにしてほしいです。
そのシンプルな受け答えをすることで「会話をする」という神経を刺激して、最適化していってほしいです。(※1)
(※1:もっと具体的な「会話の時に気を付けるべきコツ」といったものは、また別の回で解説していこうと思います)
他にもマクドナルドなどのファーストフードや、喫茶店のチェーン店などの店員でもかまわないです。スタバでゆっくり呪文のような注文をしてみてほしいです。
もちろん、お礼も忘れずに。
バスの運転手にお礼でもいい、先頭の番頭さんに「こんばんは」と声をかけるだけでもいいです。とにかく、ミニマムな、最小限の会話を繰り返してほしい。
具体的な会話のやり方、コミュニケーションのコツ、良い会話のテクニックや工夫というものはいったん置いておいて、
「会話をする神経」を少しずつ養ってほしいです。
そして声を発して会話をしても、特になにも自分が恐れることは起こらないということを頭と体で理解して、会話するうえでの「安心感」を得てほしいです。
ほんとかよ、と疑っている人も多いかと思いますが、これは本当に地道で確実な改善法です。やればやるぶんだけ確実に不安や恐れは減っていきます。
〇絶対に忘れてはいけないポイント、会話はキャッチボール。
もう一つのポイントは、これは最小限とはいえ「会話」だということです。
「こちらが何かを言い、相手がそれを聞く」
「相手が何かを返し、それをこちらが受け止める」
これが会話です。
会話はキャッチボール。ボールを投げ、相手が受け取り、相手が投げ、こちらが受け止める、それを絶対に意識してほしいです。
頭で理解するのでなく、体で理解してほしい。
決して「言いっぱなし」「言い捨て」ではなく、相手に伝わったかをきちんと見て、確認して、そこから相手のリアクションを受け取ってほしいです。
コンビニの店員さん、ファーストフードの店員さん、バスの運転手やタクシーの運転手などとの最小限のやり取りでも同じです。
こちらから相手の目をみてお礼や言葉を投げかけて、相手がそれを受け止めたのを確認し、なんらかしらの、うなずきや軽い返答、めくばせなどのリアクションを見て、受け止めてほしいです。
そこまでが、反復練習すべき「最小限の会話」なのだ。
これを繰り返すことが人とうまくコミュニケーションをとれない人にとっての、最初の練習です。
これすらも厳しいという人は、ご家族や、緊張せずに話せるなかよしの人から始めてもいいです。
とにかく「自分から話すこと」「相手がそれを受けてリアクションをしてくれること」「それをきちんと受け止めること」これの反復練習をしてもらいたい。
店員さんを相手に失敗しても大丈夫。その人と必ず毎日会うというような関係性でもないです。たとえ失敗しても、その店に行かないようにするか、別の店員さんがいる時にまたやればいいです。
ひとつの失敗が、その後、大きく影響をする事はない。
そして大事なことなので改めて注意、警告しますが
「会話のキャッチボールをせず、ただ自分が話す」これは絶対にダメです。
それを「ただひたすらに線を引く」というように、「一方的にしゃべるだけ」を繰り返しても、「会話」はうまくならないです。それはただ「しゃべっている」だけです。「会話」ではない。
上達しなければいけないのは「しゃべること」ではなく、「会話のキャッチボール」つまりコミュニケーションです。
〇失敗をすることが大事
先ほど書いた「店員さんを相手に失敗しても大丈夫なのだ」という「失敗」について、この戦略を試す人にお伝えしたい。
失敗してこその先が見えてきます。
なので失敗を決して恐れないでほしいの。
むしろ、なるべく効率よくたくさんの種類の失敗をすることが大事です。
失敗と書くとイメージが悪いかもしれないですが、これはつまりたくさん練習をする必要があるということです。
練習は、できないことをできるようになるようになるまで、繰り返し試みることをいいます。
つまり失敗した数=練習した数になります。
「失敗した」という結果が出たということは、上手くいくように「練習している」ということになります。
非モテの人でも、別の人でも一番よくないのは「失敗を避けようとして練習を怠って、そのまま時間切れが来てしまう、目標を諦めてしまう」ということなのだ。
コミュニケーションの練習をして、失敗をしたというのは必ずしもマイナス、悪い結果ということではなくてむしろプラス。
積極的に失敗をしていってほしい。反省して、次に試した時には上手くいくような反省点を浮かび上がらせてほしい。
そして「練習」つまり効率的に「失敗」をするときの大事なポイントは
「失敗をした時のダメージを減らすこと」
です。
ダメージコントロールこそ、失敗をたくさんするための、そして「勇気をもって挑戦をすること」の大事なポイントです。
〇勇者は「勇気がめちゃくちゃある人」なのではなく「失敗したときのリスク管理がうまい人」
勇気が出ない、思い切って行動できない、普段の自分がしないようなことができない、そう思うのも当然です。
勇気は、なかなか出せない。
では勇気がある人は、人一倍、勇気にあふれているものなのか、というと自分はそうは思わないです。
失敗したときに死んでしまうとか、社会的な地位を失ってしまうようなリスクが大きい場合に勇気を出すというのはなかなか大変です。
そこで勇気を出してしまうのは「蛮勇」というもの。そういう勇気を出せてしまえる人は、しばしば死んでいると思います。
では逆に、失敗したときのダメージがほとんどゼロの場合は?だれだって「勇気あふれる挑戦」ができると思います。
つまり勇気を出すのに大事なのは「いかに失敗したときのリスク、ダメージを減らせるか」というのがポイントになります。
コンビニや、ファーストフードの店員さん相手に、ほんとにシンプルなコミュニケーションをとろうとして、失敗したときのダメージはどれくらいなのか?
これはほぼゼロに近い。その場限り、下手をすると一生会わないくらいの関係での失敗です。
これがダメージ、リスクを最小限にコントロールした練習の場になります。
体育の授業で逆立ちの練習をしたり、跳び箱や鉄棒の練習なんかでも必ず最初は「補助」がつきます。体育マットなどを引いて転んだりしてもケガをなるべくしないように「リスクを小さく」しています。
会話の練習も全く同じ。
リスクの小さい練習の場を作るのが、本当に大事。
簡単なコミュニケーションからつまずいてしまっている非モテの人には、克服するものも非常に多いです。
「勇気」を出すために、ぜひとも「ダメージコントロール」を心がけてほしい。
「安心して失敗できる場所」「安心して失敗できる相手」
「安全地帯の確保」が大事なポイント。
安全地帯を確保して、そこでたくさんの練習をすること、これが勇気を出して新たな挑戦をするということの最大のコツです。
〇ステップアップも「安全地帯」の確保を軸に
では、コンビニやファーストフードの店員などに対してのコミュニケーションの練習の次は、どうステップアップすればいいのか。
会話の負担、強度、深さを上げるにしても「安全地帯」…失敗してもダメージの少ないステップが重要なです。
で、ここでも一番簡単なのはやっぱり「お店」です。
金銭を受け取って、会話が発生する可能性のあるサービスを練習として使うのが、ダメージも少なく失敗したときのリスクも少なくて済みます。
失敗してもその場限り、お店を変えればまた一から練習をできます。
自分が実際にやったもので言うと、占いとマッサージです。どちらも個人経営のものになりますが、気が合う人で、サービスのクオリティの高いところに通っているうちに会話をするコスト、つまり気苦労が減っていきました。
なにかここで致命的な失敗をしてしまっても、お店を変えればいいというだけの話と開き直って、積極的に通わせてもらいました。
おそらく、ガールズバー、キャバクラ、いまだとコンセプトカフェや、風俗でも同じ効果があると思います。
会話で恥をかいてもいい場所、つまり失敗しても失うものが限りなく少ない場所です。
もちろん注意点もあります。
相手は「お金を受け取る代わり」に会話の相手をしてくれているという要素があることです。
会話をして仲良くなれたからといって調子に乗ってしまうのは良くないです。あくまで「お金」を支払って「快適な会話」をサービスされているというのも念頭に置いて、
「ものすごく愛想よく相手をしてくれたから、きっと相手は自分のことが好きなんだ」などと勘違いをしないように、です。
あくまで「客の立場」として会話をこちらに負担なくさせてもらっているということを忘れないように。
さらにもう一点「一方的に話し過ぎ」は厳禁です。
「一方的に話し過ぎる」を相手にやってしまうと、それは会話ではなく、「相手に話を聞いてもらっているだけ」になるのだ。それは会話の練習にはならないです。
「一方的に話し過ぎる」がやりたい、話し足りなくてたまらないというのならそれは構わないのですが、それでは会話の練習になっていないということは意識しないといけない。
決して「一方的に話し過ぎず」に「相手の話も聞く」
「聞いたうえでこちらも返答する」その繰り返しなのだ。
それが言葉のキャッチボール、会話です。それを忘れてはいけない
。
〇お金を払わないでみつける「会話の安全地帯」
「練習をたくさんこなさいといけない」
とはいってもお金を使うには限界があります。
そこでお勧めするのはSNSのオフ会です。
SNSでお互いにゆるく知り合っている状態で、1対1のオフ会をする、これがコミュニケーションの練習として非常に有効です。
さきほどの章で書いた、客と店員という「こちらの失敗に目をつぶってもらえる関係」ではない対等な関係性で出会った「初対面の相手」というのは、通常の場合、コミュニケーションのハードルは高くなるものです。
見知った仲での昔からの友人や知り合いとのコミュニケーションをすることも悪くないのですが、こちらは逆にコミュニケーションが互いに「雑」になりすぎるきらいがあるのだ。気をつかわなくてよすぎて、練習になりにくいのです。(※2)
(※2:もちろん、コミュニケーションのできなさが非常に大きい状態では、そういう見知った相手とのコミュニケーションを継続していくのも大事なのだ。)
しかしTwitterなどSNSでゆるくお互いを知り合った関係での「初対面」のオフ会というのは、互いの情報が非常に少ない初対面の相手と比べて、コミュニケーションのハードルは低くなります。
それをするうえで特に大事なのは「こちらはコミュ障だ」というのをSNSで発信して、事前に相手に伝えておくことです。
相手は最初から「こちらはコミュニケーションが苦手」とわかって接してくれます。そうやってコミュニケーションのハードルをとにかく下げていって、相手に多めに見てもらうことが大事です。
それをわかって会ってくれる人と会って、練習とすることが大事です。
SNSでの「初対面となるオフ会」を一度経験したら、また別の人ともオフ会をして「初対面のオフ会」慣れをしていくのが良いです。
また、その初対面オフ会で知り合った人で、会って話すのが楽しかったのなら、また同じ相手とオフ会をしたらいいです。
会って話すのが楽しかった、うれしかった、練習ではなく楽しい時間を過ごすために会う、会って話す、そうやって「練習」と「楽しむ事」を同時にやっていけば、経験値をためる事も、経験を重ねることも苦ではなくなっていきます。
ここで一つ、読んでいて気づくこともあるかと思います。
「これって友達を作る方法では?」と。
そうです。これは経験値を積む方法でありつつ、友人を作る方法でもあります。
〇友人作りで、コミュニケーションの練習スピードアップ
「友人を作ろう」ということをこれまでの三回の非モテ脱却戦略で語ってきました。
男女問わず友人を作る、その作るということのメリットの一つは「コミュニケーションの練習相手」を作るということになります。
それってもうコミュニケーションの本番なんじゃないの?と思われるかもしれませんが、非モテ脱却戦略においてコミュニケーションの本番は「恋愛」につながるコミュニケーションです。
友人とのコミュニケーションは、その練習です。
しかし、スポーツの分野でよくいわれている格言があります。
「練習は本番のように、本番は練習のように」です。
本番と同じように友人と本気で仲良くなろうとしないと「コミュニケーションの練習」にはならないし、本番同様に友人とより仲良くなることができてこそ、本番に活きるのだ。
SNSで友人を作ることでコミュニケーションの練習がはかどり、コミュ力が上昇することにより友人を作りやすくなる、友人が増えれば増えるほどコミュ力も上昇していきます。
そういうスパイラル、流れの中に自分の身を置くことこそが大事。
友人が増えていくというのは非モテの克服にも大いに関係します。
自分の非モテ脱却戦略の本質でもあります。
第三回で書いた「他人と仲良くなる力を身につけよう」という話も「友人を増やしてコミュ力向上を試みる」というのも、すべてつながっています。
35歳彼女いない歴=年齢からの「非モテ克服戦略」の一環なのです。
友人を作れるコミュニケーション能力を身につけることで得られるメリットは強大です。
次回は「新たに出会った他人との会話の練習」をする時に、どういった会話の仕方をすれば練習が捗るのか、というところから、「友情を得て、友人を作る方法」について書いていこうと思います。
余裕があれば「SNSで人と出会いやすくする方法」までフォローできればと思うのだ。次回もよろしくお願いしますなのだ。
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