提訴前照会(通知)
Word形式 法的要件を網羅するようにしてあるテンプレートです。
提訴前照会とは、提訴していない段階で、裁判所を通さずに利用できます。時間・経済的な負担が少なく、適切に利用すれば効率的・効果的です。
提訴予告通知は「訴えを提起しようとする者 が訴えの被告となるべき者に対し訴えの提起を予告する通知」です(132条の2第1項)。
提訴予告通知を発することにより提訴前の照会及び証拠収集の処分を利用することが可能となります(132 条の2、同条の4)。
なお、予告通知に対して返答した相手方も同様。(132条の3、同条の4)
これをしても必ず提訴しなければならないということはありませんので、実際には提訴をしなくても問題ありません。
(相手方との関係には亀裂が入っているかもしれませんw)
なお、応じなかったとしても直接的な罰則規定はありません。
実際の裁判になった時に回答義務に反し回答しなかったことを主張し、
相手方に不利な事実認定につなげることは考えられます。
回答義務違反による慰謝料請求が認められた裁判例があるようです。
(大津地裁彦根支部平成23年(ワ)144号事件。公刊物未搭載)
条文を貼っておきます。
(訴えの提起前における照会)
第百三十二条の二 訴えを提起しようとする者が訴えの被告となるべき者に対し訴えの提起を予告する通知を書面でした場合(以下この章において当該通知を「予告通知」という。)には、その予告通知をした者(以下この章において「予告通知者」という。)は、その予告通知を受けた者に対し、その予告通知をした日から四月以内に限り、訴えの提起前に、訴えを提起した場合の主張又は立証を準備するために必要であることが明らかな事項について、相当の期間を定めて、書面で回答するよう、書面で照会をすることができる。ただし、その照会が次の各号のいずれかに該当するときは、この限りでない。
一 第百六十三条各号のいずれかに該当する照会
二 相手方又は第三者の私生活についての秘密に関する事項についての照会であって、これに回答することにより、その相手方又は第三者が社会生活を営むのに支障を生ずるおそれがあるもの
三 相手方又は第三者の営業秘密に関する事項についての照会
2 前項第二号に規定する第三者の私生活についての秘密又は同項第三号に規定する第三者の営業秘密に関する事項についての照会については、相手方がこれに回答することをその第三者が承諾した場合には、これらの規定は、適用しない。
3 予告通知の書面には、提起しようとする訴えに係る請求の要旨及び紛争の要点を記載しなければならない。
4 第一項の照会は、既にした予告通知と重複する予告通知に基づいては、することができない。
第百三十二条の三 予告通知を受けた者(以下この章において「被予告通知者」という。)は、予告通知者に対し、その予告通知の書面に記載された前条第三項の請求の要旨及び紛争の要点に対する答弁の要旨を記載した書面でその予告通知に対する返答をしたときは、予告通知者に対し、その予告通知がされた日から四月以内に限り、訴えの提起前に、訴えを提起された場合の主張又は立証を準備するために必要であることが明らかな事項について、相当の期間を定めて、書面で回答するよう、書面で照会をすることができる。この場合においては、同条第一項ただし書及び同条第二項の規定を準用する。
2 前項の照会は、既にされた予告通知と重複する予告通知に対する返答に基づいては、することができない。
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