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賢い消費者って

クレームの現場からモノを考える事

いつも僕は何を考えているのか?
どうしたら生産者、販売者、消費者が気持ちよく売買ができるのか。クレームってなぜ起きるのだろう?の先には、信頼関係を築くしかないと僕は思っている。よく食の安全安心を語る人たちを見かけます。消費者が勉強して私たちが社会を変えるとか、消費者がもっと賢くなって、添加物や農薬を使う生産者が肩身が狭くなるようにしないといけないとか言うのですが、それは違うと思うのです。生産者や販売者が消費者を騙していることが前提ですよね。そんなことってありますか?一部の生産者が、自分の商品のこだわりを語るために、一般的な商品を比較に出すことがあります。他者を批判して自らの商材を優位に見せるやり方です。僕は嫌いですが、それしか売ることができない人たちがいることも事実でしょう。そこが全て正しいかのように、無添加無化調無農薬を神格化することが、僕は変だと思うのです。もっと、身近な売場を信じることができないのでしょうか。魚屋さんでイカの耳とゲソを買ってきました。これはおそらく石川のイカを刺身用に使った残りでしょう。売場に別のスルメイカがありましたが、色から鮮度を見ると、今日水揚げされた地元のスルメイカなのでしょう。気持ち値段が高かったです。加熱用で食べるのならば、どちらでも良いでしょう。店員さんに産地を聞けば教えてくれると思いますよ。でも、これは見たら分かるでしょう。というか、見て分かるようになることが一番大事なことなのです。ここのお店なら、安心してお買い物ができる。それが大事なのです。先ほど話に出した『消費者が賢くならなければいけない』と言った女性ですが、安全な食品を宅配してくれるところに、残念な豆腐と納豆がありました。と言っていました。残念なのは、あなたなんだけどなぁ。と思ってしまいました。豆腐と納豆に関する話は、また別の機会に話しますが、本当に作り方で変わります。あと扱うお店で、ここは扱いやすいものを扱わねばならない理由があります。自分の考えが全て正しいとの思いから他者を攻撃する形。ここが変わらなければ、販売者と生産者は疲弊して廃業するしかありません。クレーム対応、お客様相談室などの現場にいた僕ですら、本当に心が痛い話ばかりだなあと思っています。また僕らの様に流通に関わったプロであるならば、揚げ足を取りにいく情報発信は下の下であり、品がないなあと思います。言っていることは難しいことを言うのですが、やっている行為に知性を感じません。だから僕はオーガニックを語る人たちが嫌いなのです。講師をしなければならないのですが、自分で集客しないのであれば、食品の裏側系の信者が来るのが目に見えています。生産者や販売者を信じないような人たちとは関わりたくないなぁと、いつも思ってしまうのですが、それでは社会は変わらないので僕なりに頑張ろうと思います。友人が言ったこと。日本を変える。分ってはいるよ、でもちょっと待ってよ、僕はまだ日本を変えるとまではさすがに言い切れないぞ。

#茶を通し食を知る
#食品の裏側の裏側

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