正確な動きをする為の脳内の相棒 ブッチャー君の紹介です。

今日は私の、実在しない相棒を紹介します。

脳内でいつも大活躍してくれている、トロールのブッチャー君です。

いえいえ、頭がおかしくなったのではありません。聞いてください。

昨日の内容ともかぶりますが、やはりモーションアクターにとって正確な動きは大事です。

位置そのものもそうですが、攻撃する場所、避ける部位、軌道など。
CGですので後からも調整はしていただける(というか絶対に必須)のですが、だからといってアクター側がそれに甘えて良いわけではありません。 

狙いが正確であればあるほど嘘がなくなり臨場感も生まれます。 

後でモーションデザイナーさんの頭を悩ませるのも最小限に抑え、作品のコスパとクオリティアップにつながると信じております。 
ですので、今日も1cm以内の誤差を目指します。


ポーズであれば、自分の場合は足の角度、重心の配分、背骨のストレス、どの筋肉を何%使ってるかなど、内部感覚でかなり正確に再現性をもたせる事が出来ると思っております。

しかし、動いてる最中に流石にそこまで詳細に意識をもっていくことは出来ません。

そんなときにいつも助けてくれるのがブッチャー君です。
この子は、基本は腰ミノを巻いただけの深緑色の亜人です。
基本装備は棍棒を持っております。

私が複雑な攻撃コンビネーションなどを演じるときには、ブッチャー君と戦っているのです!^^

ブッチャー君はサイズ変更も装備の付け外しも自由自在なので、私が演じたい動きによって色々気を遣ってくれます。

私が強敵と戦う時は腕も足も太くなり、鎧もフル装備で現れてきます。
大きな相手と戦うときには巨大化して見下ろしてきますし、ちっちゃい雑魚キャラと戦うときにはちっちゃくなって見上げてますww

私が攻撃する場所を間違えないように、その場所は鎧を外してくれてます。
こちらの待機ポーズ(操作するキャラクターたちの基本的な構え)によって彼の基本ポーズも変わってきます。(こちらが腕を下げたいときは、両手で武器を持ってめっちゃ脇腹狙ってきてます!!)

こちらが打撃でダメージを受けるときには棍棒を、切られるリアクションをとるときには剣を、ファイヤーボールを喰らうときには杖を持ってます。たまにちょっとおしゃれなローブなどを着てることもあって腹が立ちますww

私が悪と戦うこともあればライバルと戦うこともあるので、その性格もまちまちです。
多分、根は良いやつなのですが、馴れ合いは好まないのか喋ってはくれません。
でもときどき視線でヒントをくれたりもします。(喋ったらいよいよ俺ヤバいですね!)

もう一度言っておきますが頭がおかしくなったのではありませんww

でもいつの頃からか、キャリアを重ねるうちに自分の脳内に彼が生息していて。

おそらくパントマイムを学んだことがきっかけです。
そのときの先生がおっしゃってました。「人も観客も物体も、存在させちゃうと楽だよ♪」と。

、、、まったく。 達人の言ってることがわけがわからないです(^◇^;)
とか思っていたのですが。

あ、あとアレです。 板垣恵介先生の大人気漫画「刃牙」(大ファンです!)で主人公が巨大なイメージのカマキリとシャドウバトルをやってたやつです!! あれにも影響受けてますね〜確実に。

書きながら色々と思い出してきました。
なぜ緑色のトロールなのかというと、多分子供の頃にやったドラゴンクエストⅢのボストロール。あそこから来てる気がします。

名前のブッチャーも昔プロレスのヒール役にそんな外人いましたよね??

私、別に妄想家ではないと思っておりますが、自分の演技を正確にする上で、いつの間にはそういうものを存在させてました。
いつもじゃないですよ?? 居てくれると助かるときだけです。


でも、最近だと海外の大作映画は役者さんはみんなイメージでやってますよね。巨大なドラゴンなどがいる想定で、役者さんがグリーンバックでお一人で演技されてるメイキング映像とか、皆さんも見たことがあると思います。

写真撮影ぱんぬさん : https://mobile.twitter.com/pan_nu_photos

だんだんとそういう流れになって来てますね。
我々は20年近くそんなことばかりやってたので慣れっこですが。

この先、そういった知識でお役に立てるときが来るかもしれないので、さらに経験を積んで精進しておきたいと思います🙏

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