【凡】

「人と違う」「変わってる」「独特」「変態」「ひげおやじ」
よく言われる。

嬉しい。

僕はすっごく凡な人。
平凡。普通。ビビリで弱い。覚悟ない。 
自分のことをそう認識してる。
小さい時からそんな凡な自分が嫌で、
普通じゃない人とかなんでもできる人に憧れてきた。

小学生の頃。
県の選抜に選ばれたバスケやってる友達
陸上で学校の新記録とか出しちゃう友達
水泳の特待生的なコースに入ってる人達
中学生の頃。
またまた県選抜のバスケやってる友達
他中学で俺と同じショート守ってる子
県大会で上位の成績を収めるような人

とにかく、そういったアスリートにずっと憧れてきた。
憧れていた理由は簡単で、
ただただ自分が凡であったから。
平凡で普通である以上、そういう人にはなれない。
だから僕は猛烈に憧れていた。

凡な自分がコンプレックスだった。

そこでまず僕は、自分自身の中でエリートを演じ始めた。
現実の世界でアスリートになれない分、自分の頭の中で物語を作り始めた。
自分は、日本代表の野球選手であると思い込んで生活した。練習した。
日本代表の人のような行動をすれば、
自分もいつか凡を抜け出せるんだと信じて。

でも、そう簡単にはいかない。
朝起きる。日本代表を演じて、生活する。
その生活の中で、1つでも自分の思う日本代表とはかけ離れた行動をとったならば、その日はもう演じない。努力する量も減る。それの繰り返し。
授業中、秒針が12になったらキリがいい。よし、そこから日本代表を演じ始めようとか思ってた。それを何回やったことか笑

好きな子にモテたいときは、自分の行動を好きな子が常に見ているって思い込めば自然と立派な人になってモテるんじゃね、そう思った。

ただ、これまた難しい。
不甲斐ない行動をとるとその日はもう演じない。明日にやり直し。
これ、人生で3000回はやってる。マジで。
さすがに今は、野球選手になれないって分かってるし、彼女もいるからそんな演じ方はしないけれども。
それでもやる。明日からは変わろう。明日からならできる。
そう言って先延ばしにしてきた結果が今の僕。完成度には失笑。

もともと普通の人間。何も変わってなくて、右向け右に従う人。
人と違う行動するのマジで苦手。浮きたくないし。
でも、でも、それ以上に普通の自分がコンプレックスだった。
普通の自分をなかなか認めてあげることができなかった。

だから、人とは違う行動をとってみた。
修学旅行のバスでは面白おかしく目立ちたくて。
ションベンでないのにトイレ行きたいとか言って、観光バスをセブンに止めさせて用のないトイレに行ってみたり。
授業に遅れていくと目立つしなぁとか思って、
ギリギリまでトイレで粘って遅れて行ってみたり。

こんなことしてたら、みんなが笑ってくれるようになった。
「変だね」とか、「変わってるね」とか、「面白いね」って。
それが嬉しかった。
めちゃくちゃ平凡な人間だからこそ、
すごい人に憧れて、目立ちたくなって、偽りの自分を演じていた。
そしたら見事に、変な人になってしまった。

本当は休学する覚悟も勇気もないのに、彼女に休学したいとか言ってみた。地元にみんなが集まる場を作りたいとか言っているけど、自分はそんな器じゃない。ただ、カッコつけてやりたいとか言ってるだけかも。

海外ひとり旅とか。全然すごくない。
だってさ、行った理由もストーリーにあげて充実な大学生活をアピールしたかったんだよね。みんなに、今ここにいるんだけどすごくない?みたいな。大学で何もしてなかった自分が恥ずかしくて、ネタがないから行ってみたっていうものもあるんだよな。

だって平凡な人間だからさ。
すごい人になれないことは自分でも知っているけれど、すごい人に憧れちゃうんだ。
そして、自分も同じように「すごいね」って。
一時的でもそう言われたい。
脱普通がしたいんだ。

そして訪れる、就職活動。
東京就職。ベンチャー。
憧れてるし、感覚的にかっこいいなって思う。
ただ、ちゃんと自分の気持ちに気づいてる?
僕は性格的にはベンチャーではない。
ただ、他の人がいかなそうだし、イケてるからっていう理由で行くの?

で、、結局、僕はどうしたいの?何がしたいの?

そう聞かれても、あんまり分からない。具体的に分からない。
なんでだろう。その理由は、ずっと人からの見られ方を気にしてきたから。
自分のやってきたことではなく、
自分という存在にスポットライトが当たった時、
急に何をしたらいいのか分からなくなる。。

俺ってさ、普通でしょうもない人間なんだよな。
人と違うなんてない。変わってない。独特じゃない。変態じゃない。
ひげおやじではあるかもしれないけれど。

ただ、小さい頃からちょっとずつ何者を演じてきたら、だんだんとおかしくなっていったかもしれない。
小さな変が集まった。その集合体が今の僕。

人からのみられ方にこだわってないで、本当の凡な自分と向き合いたい。
凡の僕ならどう決断するのだろう。

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