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最初の1日、3月19日


DMを解放しているとはいえ、入り込んでくる情報は自分の活動や生活に意味を為さないものばかりで埋め尽くされており、個人的な使用頻度としても情報の転用のための手段でしかなかった。

3月19日、陽気な晴れ模様の朝9時にある電報がとどいた。

送信した人物は非常に名の知れた活動者で
草を喰らいムカデを嗜みネバネバ丼で吐いた
それはそれは今をときめくいわゆるバーチャルユーチューバー。そして私が常日頃配信模様を楽しんでいる異色な思考をもった方、いわくエゴサに難ある異名は改められ界隈ではクソザコ委員長と称される。
まぁまぁたいそうビッグネームである。

「んなわきゃねー」と私は即座に

なりすまし、詐称、およびトラップの類を予想し竹谷竿丈になる。

DMの内容を見てみると、そこには私が今までにこのアカウントで投げて来た描き物や映像に対する好意や感動、賛辞が書き記されていた。

私がしたためた年賀状についても言及があり、なりすましという前提のもとではあるが、すなおにありがたさで満たされた。

賛辞の序文は終わり本題が始まった。

内容は映像の作成依頼であることが判明した。

いわゆるカバー曲で、すでに音も録られているらしく文章の間に圧縮データのURLが貼り付けられていた。

このファイルをダウンロードすると良からぬことが起きるのだろうか

パソコンを買い換えるための算段をおぼろげに想定しながら解凍を進めていくと、画面はiTunesに移行した。

音楽が鳴った。

大音量で部屋の中をこだまする音楽に私はのたうち回りながら音のボリュームを下げる、まずツッコむ点として曲の歌詞が意味不明であり、次に歌唱が委員長本人の歌声に間違いないことであった。そして何より朝の9時は立派に授業中である。


おいこら高校生


データと文面から、限りなく委員長の直々メッセージであったことに当惑の色は隠せず、編曲の欄にはARuFaの文字も記されていた。

ネットにどっぷり浸されている人間にはARuFaという名前を耳にしたことは多少あるだろうと思う、ときどきTLに流れてくる長方形の規制をかけた男である。

彼のやることなすことは常に度を越してイかれているものが多く、知る人ぞ知るといったマルチクリエイターの一人だ。

音楽作業も行うことがあることは前々からしっていた。

そんなネット界のビッグネーム二つに取り囲まれ私は半信半疑をぬぐいきれずも制作に着手した。

具体的な映像での掴みの部分が必要だと思い、委員長本人に方向性を聞き出そうと、DMにて、どういうものにしていきたいか質問したところ、それほど間を置かず二つのURLでの返答がきた。


上記二つの映像の雰囲気を作り出して欲しいとのことだった。

レトロな質感かつ、趣は幸福という意図の指示をうけた、私はすんなりと腑に落ちイントロの作成を開始し仮の状態、すなわちガイコツの状態のイントロ部分を委員長に作って送った。

具体的には映像の冒頭
委員長が「ネコミミモードです!」と叫ぶ瞬間の猫が中央に表示されるあたりまでを制作した。
冒頭の猫は通っていた大学の裏にある売店前によく出没していた野良猫である。

委員長からメッセージが帰ってきた。

「とても良い」

なるほど、という事で、私と委員長
そしてARuFaとの制作が突如開始した。

#月ノ美兎
#みとあーと






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