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불우한 삶(不遇な人生)

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불우한 삶(不遇な人生)
作:백나라(ペクナラ)
【小説】本編全10巻+外伝3巻
【オーディオドラマ】連載中
《23.12.10 オーディオドラマ情報追記》



作品情報・あらすじ

※RIDIBOOKS作品情報より
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背景/ジャンル:現代小説

BLガイド
*こんな時に読んでください:疲弊するスリラーものを読みたいとき
*共感台詞:<また会おう、レイモンド!>

作品紹介
※強姦、輪姦、暴力、虐待、麻薬に関連した刺激的なシーンが多数登場します。

五年間母親に監禁された後、捨てられるように田舎の寄宿学校へ転校することになったレイモンド(레이몬드)。4人のルームメイトと共に新たな学校生活を始めることになるが。

口数が少なく無愛想だが、親切な少年<シモン(시몬)>。
社交的で活発、誰にでも愛される少年<ヒュー(휴)>。
何か目論見があるような、秘密めいた少年<ジョージ(조지)>。

そして今から、〈ジェローム(제롬)〉について知らなければならない。

〈ジェローム〉は一人で部屋を使っている。ジョージは学生の数が足りないせいだと言っていたが、俺はその話を信じていない。俺は〈ジェローム〉に初めて会ったときから、本能的に彼が嫌いだ。彼は俺と背が同じくらいで体格も似ているが、どうしてか俺より大きくて強い印象だった。乗馬をする彼の体躯はスラリとしていて、普通の人より手が少し大きい。

毎日馬に乗っているせいで、彼は乗馬服で来ることが多い。脚にぴたりと張りつく白い乗馬用パンツに黒いブーツを履き、カラーを解いた白いシャツ姿に革製の馬用鞭を持っている。俺は特にその鞭が嫌いだった。〈ジェローム〉は時々冗談で、鞭の先の革紐を結ぶリングでヒューの顎を支え上げたりしていたが、その光景が見るに堪えなかったのだ。
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登場人物

※RIDIBOOKS作品情報より
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攻:제롬 ジェローム
英国王族出身だが、どういうわけか田舎の寄宿学校で過ごしている。
目につく整った容貌で、茶目っ気に溢れていて愉快そうに見えるが、本当の性格は隠しているようだ。

攻:시몬 シモン
いつも隙のない身なりで、無愛想な口数の少ない少年。
どこか少し変わり者な部分があるが、親切で繊細な性格だ。
レイモンドと同じ部屋。

攻: ヒュー
活発で社交的な性格で、学生、先生、職員を問わず皆から人気。
将来有望な水泳選手だったが、現在はケンブリッジを目標に勉強中。
いつも緩く、余裕に溢れている。

攻:조지 ジョージ
授業に出席せず、寄宿舎にばかり引きこもっているコンピュータ狂。
神経質で鋭敏そうな印象と違って意外に口が達者で、レイモンドともすぐに親しくなった。

受:레이몬드 レイモンド
長い間母親に監禁され、復讐心ですっかり殺気立っている好戦的な少年。
いつでも誰にでも立ち向かう準備ができているが、チャンスを待つ賢さも兼ね揃えている。
ただ感情に揺さぶられやすい一面がある。

★CP表記:
ジェローム×レイモンド→제롬레이、제롬레몬
シモン×レイモンド→시몬레몬
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掲載サイト《小説》

◇韓国語:RIDIBOOKS、Aladin 等

  • 紙書籍
    ┗全8巻 ※現在は入手不可

◇日本語:無

掲載サイト《オーディオドラマ》

◇韓国語:オーディオコミックス

↓オーディオドラマの告知動画

《声の出演》
攻:ジェローム役 박노식(パク・ノシク)
攻:シモン役 김인형(キム・イニョン)
攻:ヒュー役 나은혁(ナ・ウニョク)
攻:ジョージ役 김명준(キム・ミョンジュン)
受:レイモンド役 정의한(チョン・ウィハン)

感想

タイトルの略称は불삶(ブルサム)。
現代イギリス・アメリカを舞台にしたスリラーもの。
主人公のレイモンドがイギリスの片田舎の寄宿学校に編入するところから物語がスタートし、以降約15年にわたる彼の半生が描かれます。
2018年に外伝を含む全11巻が出た後、2020年に新作外伝として12巻が発行されました。その後もキャラの誕生日などに作者さんが外伝をアップしてくださったりしています。手厚い!

内容に関してですが、作品紹介にも書かれている通り、精神的にも肉体的にも過激な描写が多いです。
舞台が現代であるだけに(創作物である以上、ファンタジーではありますが)描写の生々しさがリアルで、人によってはトラウマのトリガーになりかねないので、注意事項はしっかり読んだ上で自己責任で臨んでください。
あと攻めが4人もいる上に攻め以外の人物とも関係を持ったりするので、BL作品的にはその辺も注意が必要かもしれません。

ただそれでも私がおすすめしたい一番の理由は、文章の素晴らしさです。
私はまだまだ未熟な一介の韓国語学習者なので当然、そして残念ながら良さを100%理解することはできないのですが……そんな私でも読みやすい&心に残る文章でした。
レビューでも高確率で筆力の高さを評価されています。
どう良いのかはっきり説明するのは難しいのですが、テンポが良いというか。物語は主人公のレイモンド視点で進行し、“不遇な人生”のタイトルに違わずつらく絶望的な展開が続きます。それでも先が気になる語り口で、夢中になって読み進め、そこそこボリュームがある作品なのに早々に読み終わってしまいました。
個人的には11巻の外伝の最後の文章が大好きなのですが、11巻分の「レイモンドの半生」を読んだからこそ響く文章だと思ったので、是非ここまで読んでほしいです!

登場人物も魅力的です。
主人公のレイモンドは、何よりフィジカルもメンタルも強くて最高!
基本的には他人に好かれやすい明るい人柄ですが、やられたらやり返す執念深さとか、敵に対する無情さを持ち合わせているところも好きです。
そして「執着受け」。執着攻めはよく見ますが、受けはあまりいないのでは? 彼がどうして執着するようになるのか、せざるを得なかったのかも物語のポイントです。

それから攻め。4人とレイモンドは学校の寄宿舎で同じ階になり、レイモンドのその後の人生に大きすぎる影響を与えます。特に最後までレイモンドと関わるのがジェロームとシモンの二人。

ジェロームは序盤のヤバ行動のインパクトが強すぎて、レイモンドが真っ先に警戒する相手。私も彼がメイン攻めなことをしばらく信じられずに読んでいました笑。しかし彼の行動は次第に変質していって、だんだんと可愛いところも見せてきます。
細かいことは言えませんが、レイモンドのことを王子様って呼び始めるあたりから風向き変わってくるので面白いです。受けが王子様なの、最高。

もう一人のシモンはジェロームとは全く違うタイプです。すぐ泣いちゃうし、レイモンドに(ある意味)一途な可愛い子。個人的に推しを選ぶとしたら実はシモンです。
しかし常人には理解しがたい思考回路で自分の行為を正当化するので、私は正直作中で一番ヤバいし怖いと思っています。理解できなさすぎて却って気になるというか。是非このヤバさを直接読んでみてほしいです。

全体的になんか怖い話なのか?ということしか伝わってないと思うのですが、特に序盤はハラハラする展開に背筋が寒くなるので、これからの季節におすすめかもしれません(?)
賛否はあるかもしれませんが、印象に残る作品であることは間違いないので読んでみてください!

《23.12.10追記》オーディオドラマの連載が開始しました!
現在配信中の4話まで聞きましたが、個人的にメイン5人の声がそれぞれイメージ通り(イメージ以上!)で感動しました!レイモンドの苦痛の声は心が痛みますが……。

そして12月中に新たに小説の外伝も出るそうです!
本編が終わってからしばらく経ちますが、外伝&オーディオドラマでまだまだ楽しめる作品ですので、気になる方は是非チャレンジしてみてください!

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