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県立有馬富士公園 あそびの王国

大学生の頃、三田プレーパークプロジェクトの繋がりから。

(期間:2001年ごろ)
建設中の県立有馬富士公園あそびの王国の遊び場の研究に参加していました。

もう有名になってしまった、コミュニティデザイナーの山崎亮さん。彼の初期の仕事に関わったことがあるんです。

「県立有馬富士公園」

あの時、私はあの現場にいたんです。二十数年前、若かりしもっさんみいこ。住民ではないけれど、三田にある大学に通い、地域住民の人たちと子どもが自由に遊べる「プレーパーク」という遊び場を作る活動をしていていました。その活動を面白がってくれた山崎さんや彼が当時所属していたランドスケープ会社の人や県立人と自然の博物館の先生達が、いろんな活動に呼んでくれました。

新しく建設する「あそびの王国」。どんなあそび場が、子ども達に求められているかという研究をするために、いくつかのワークショップが開催されました。そのワークショップに、私たち学生がプレーリーダーとしてよばれたのです。

どこかの体育館でダンボールや廃材を集めて子ども達と遊んだこともありました。(指導者はベルトマン…という名前でお仕事されている方だったと思う。)ダンボールを繋げたトンネルや、プチプチシートで音を出して遊んだり、それがあのトンネル多めの音で遊べる遊具のヒントになったのかなと思います。

県立有馬富士公園あそびの王国カミナリの雲の上

そういえば、先に建設されていた有馬富士公園の博物館内にあるホールのようなところで、海外で子どもの遊びを研究している先生(スーザン・ゴルツマン)が来られて行ったワークショップにも参加しました。子どもをグループに分けてリーダーをやらせてもらいました。会議テーブルや段ボールや廃材を使って基地のようなものを作って遊びました。そのころでさえ、子どもの世界は「やってはいけないこと」の規制が多くて、自由に遊ぶことができないと思っていましたけど、今となってはあの頃の方がまだ自由だったと悲しくなります。

もう一つ思い出した。公園の田んぼの奥にある山の入り口のようなところで、子ども達の自然遊びがどのように広がるのかを人と自然の博物館の研究員の方と研究(と言う名の遊んでただけ)したこともありました。博物館の企画展示で、遊びについて発表するお手伝いもしました。大きなガラス張りの展示ケースを移動中、きしんでガラスが割れておでこに刺さった事もあったなぁ。大した怪我ではないものの、焦った焦った(笑)。縫った跡はまだあります。

あそびの王国の敷地が確定し始めると、建設前の土が盛ってある造成地で三田プレーパークプロジェクトとしてプレーパークを開催したこともありました。凸凹した土の山に、建設現場の板を渡して泥んこになって遊ぶプレーパークは最高でした。子どもたちの遊びは限りなく生まれていく。この力を溢れる遊ぶ力を大人が消してはいけない。その時の思いは、今も変わらず持っています。

県立有馬富士公園カミナリお父さんの頭


そこから、遠回りをして今やっとそのときの思いを自分なりに表現できるような活動をしています。

私のワークショップや工作教室は、小さな小さなプレーパーク。「自分の責任で自由に遊ぶ遊び場」人のせいにせず、用意されなくても自分達で楽しい遊びを生み出せる子どもたちを守る場所を作りたい。だから、多くを用意しないし、教え込んだり、言うことを聞かすような事はなるべく避けたいのです。

でも、心配なのは、今の子どもたちは20年前三田で遊んだ子どもたちより遊びの力が激減しているように思う。いや、子どもの力が減っているのではなく、子どもの力を発散できる場所がないまま、子ども達は大人になっていく。それは大人が子どもが自由にすごせる場所をなくしてしまったから。安全と過保護と責任問題をごっちゃにして誰もが無責任に人のせいにできる環境を作ってしまったから。発散できない子どもの力は大人になってからでは手遅れです。

子どもたちの力が伸びる場所もなく閉じ込められる。
これは、未来の力が衰えていくのと同じ。
どうにかならないものか。
何かできないか?
いつも考える。

県立有馬富士公園あそびの王国物語


ちなみに、カミナリの頭の上にある紙芝居のイラストは私が描いたもの。あそびの王国の遊具は、この地方に伝わる「くわばらくわばら」のストーリーをアレンジして作られています。なので、中央にカミナリ父さんの頭、カミナリ雲や迷子になった村の迷路、カミナリの食卓などが遊具になっています。

当時イラストレーターでもなんでもないもっさんみいこ。技術はないものの今見るとなかなか面白い絵が描けてると思います。
人目を気にせず必死に描くから絵は美しいのかもしれないですね。
あの頃、山崎さんが、「何年も色あせない特殊な印刷で、カミナリの頭に設置するからね」とおっしゃってくれました。20年経った今でも色あせておりません。ありがとうございます。

今思えば、あの頃まだまだ有名ではなかった山崎亮氏、そらぷちキッズキャンプ事務局長の佐々木さん。「この人おもしろそうだなぁ。面白いことやってるなぁ」という勘から近づいたこの二人。2,3歳差なので身近な先輩というイメージでした。そういう人や面白いという大人達と繋がっていると、面白い波がいくつも起こる。その波に乗っかっておいて、本当に良かったと思う。人生は出会いだ。出会いが波を起こす。ちょっと高くて危なっかしい波でも、失敗上等で乗っかってみるって大事だなぁと思います。

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ストリートライブで「投げ銭」をいただくような感じです。 画材や工作材料・研究、イベント出店費などに充てさせていただきます。間違えても、お菓子なんか買いません(笑)!