425ヘッド

金沢観光でオススメしたい「男の妄想さんぽ」半日プラン



「歴史とアートの街」金沢へやってきた、大学院生のヤスとルイ。



ここに来たワケ。
何を隠そう、”最近彼女にフラれてしまったノリ”である。

今回は、そんな2人が過ごした「新しい金沢観光プラン」を皆さんにご紹介させていただきたい。



【AM11:00】

(※写真左からルイ、ヤス)



「いやいや」

「あの子と、この街を観光できたら楽しかっただろうに」

ヤスは静かにつぶやいた。

そして続ける。


「歴史の眠る古都、金沢の美しい街並みを横目に」

「食・アートなど優雅な時間を」



「まだそんなことを言ってるんですか?」

ルイはヤスの不平を遮った。


本日の宿泊先「HATCHI」でテイクアウトしたアイスコーヒーは、すっかり汗をかいている。今にも雨が降りそうな空だが、空気はあたたかい。

(※HATCHIの外観。”おしゃれの権化”ともいえるエントランス)



ルイはヤスに尋ねる。

”開き直る”という言葉を知っているか?」


「もちろん」

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【ひらきなおる】
( 動ラ五[四] )
急に態度を変えてきびしくなる。覚悟をきめて、ふてぶてしい態度に変わる。いなおる
(引用:weblio辞書より)
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『もしも”あの子”が自分の隣にいたら』

「その妄想をするだけで」

「この旅、きっと楽しくなるのではないか?」



ヤスは覚悟を決めた。開き直った。

「うん、楽しくなるな。全席コンセント付き・快適シートの北陸新幹線で来たから心身ともに充電MAXだ」

(※東京駅から新幹線で2時間半。これが文明の進化だ)



「よし、いこう!」

2人は、重い腰を上げて散歩を始めることにした。



【Step.1】出発の記念撮影


「隣にいるのは・・」

「あの子だ」

ルイは確信に満ちた表情で言った。


ヤスは戸惑ったように続ける。

「そこに、いるのか?」





「逆に、見えないのか?」

「これを『アノコポーズ』と命名します」


正面入り口の脇では、アクセサリーが販売されている。
このあたりに素敵なお姉さんがいるので、何かわからないときは尋ねてみよう。


【Step.2】橋の上でそれっぽい語りをしよう



「いい眺めだな」



ここは、浅野川大橋。


「なんか、はるばる来たなって感じ」


「・・・」





「どういうこと?」

ヤスは尋ねる。




「いや、はるばる感のある景色だなと」

ルイは即答したが、ヤスはいまいち同意しかねた。

「むしろボ●ギノールのCM感がある」


人によって見え方の違う景色、それも一興だ。




「夜、川沿いでしっぽり飲もうぜ」

「いいね。蚊がいそうだけど」

「蚊はいいよ蚊は」


<備考>
*近隣住民の迷惑になるので、夜間の河原での飲酒は控えましょう。
◆日中に行く方:虫よけスプレーを忘れずに。



2人は、ここから歩いて数分の場所にある「ひがし茶屋街」を目指すことにした。


【Step.3】茶屋街をゆく


【AM12:00】

東山菅原神社で参拝を終えた2人。


「とりあえず」


「飲む?」

「それとも・・」


「飲むか」


雰囲気の良い店を探した末に辿り着いたのは、立ち飲みバー「ひがしやま酒楽」。芸能人のサインが並ぶ、茶屋街きっての銘酒が味わえる場所だ。



「やや辛!これは美味い」

日本酒フリークのヤスも、思わず唸る。
3種の違いを舌で感じられる、おすすめのオーダーセット(1,500円)だ。



「この、それぞれが持つほのかな味の違い」

「誰に伝えたいですか?」

その味を口元へ運びながら、ルイは尋ねる。

ヤスは食い気味に答えた。

「あの子です」




「ちょっと待ってくれ」

”あの子”は急に現れるシステムなのか?」

(※現実の質疑応答)


ヤスは平然と答える。

「妄想するのはこっちの自由だから」




「酒が楽しいのは、そういうとこだよね」

ルイは賛同した。




【Step.4】金箔に包まれた”黄金のソフトクリーム”

続いて2人が訪れたのは、金箔ソフトで有名な「箔一 東山店」。

店の1Fはお土産売り場で、件のソフトクリームは、奥の階段を上がったフロアで販売されているようだ。


周りにはカップルしかいないが、ソフトクリームは美味しい。

「味がいいから、正直これ以上望むものはないな」

ヤスは思わず本音がこぼれた。


しかし、ルイは冷静に答える。

「いや、もっとソフトクリーム美味しくなる」







「なるねえ!」


「妄想が急に現れるシステムすごく便利」

金箔に目が行きがちな本商品だが、ほどよい甘さ・濃さは普段スイーツを食べない男性陣にもぜひオススメしたい味わいである。




【Step.5】街の市場をゆく

【PM 1:00】

金沢きっての、賑わいの場「近江町市場」には
毎日とれたての海鮮が並び、活気ある声が飛び交っている。


ルイとヤスは昼食をとることにした。

1泊2日の旅行の昼飯、とても重要である。

そして、ここで奇遇にも「肉を食べよう」という2人の意見は合致した。混んでいるランチタイムの寿司屋は外し、明日の朝食の楽しみにとっておく作戦だ。



2人が入ったのは、近江町いちば館2Fにある「肉山精肉店 能登牛炙り海鮮丼」。

(2,600円)



「これはおいしそうだな」


「あの子とのやり取りも容易に浮かぶわ」

ヤスは自信ありげにそう言うと、その内容を発表した。



「こういうことでしょ?」


「あの子登場するのちょっと早くない?」

「しかもあの子の丼からウニをかっさらうな」

「”もーらいっ”の図じゃん」

「”モーライッ”ってなんだよ」

ちなみに、ウニ・いくら・ご飯の量は選べるので、”もーらいっ”しなくても味を堪能できる優しさがこのお店のポイントだ。



【Step.6】新鮮な果物でリフレッシュ

満腹になった二人は、ふたたび市場を歩く。



ルイは足を止めて考える。

「こういうとき、”別腹”とか言うんだろうな」

ヤスはすかさず指摘を入れる。

「妄想ベースで行く場所を選ぶパターンもあるのか?」



「とはいえ、うまそうだな」

2人は「フルーツ坂野」でメロン(500円)をいただくことにした。




「これは画的にきついな」

ストローを2本つけていただいた店員さんの優しさは、見事に凶と転じた。


「無駄に身長差あるのもきつい」



「ちなみに、このパターンの場合は」


「身長差はこうありたいね」

「素晴らしい!」


題名のない品評会は続く。


おいしそうにメロンを食べるあの子の写真を撮る、という構図が店の周りで多く見られたので、ルイは妄想だけしておいた。そして、このあと自身のケータイの画像フォルダを見返したが、当然写真は残っていなかった。これが現実との差である。


【Step.7】金沢イチの映えスポット


半日のおでかけプランもいよいよ終盤。


2人は市場近くで、回遊バスの到着を待つ。


【PM 3:00】

美味しいフルーツと豊かな妄想で心がまっさら、といわんばかりの表情をした彼らが向かうのは、「金沢21世紀美術館」。

老若男女問わず”アートを愉しむ”ことが出来る、言わずと知れた、金沢が世界に誇る名スポットである。


「あのプールだ!」


「すげーフカフカだ!」


カーペットの感触すらアート。
大人になった今でも遅くない。あらゆる好奇心を持つことで、きっと日々そのものがアートになるのだと2人は思い知った。


そして、インスタ映えの名スポットへ到着。
その名も「ラビットチェア」



『これはつまり、椅子と壁』

ヤスは案じていた。

「シンプルってすごいな」



ルイも呼応する。

「映えとて”引き算”なんだね」


「そしてヤスとあの子をシンプルに入れ替えると・・」


「うーん、いいね」


「よすぎる」




「妄想のおかげで楽しみ方が広がった気がするよ」

「次はあの子と来たいね」



「また来たくなったわ、金沢」


こうして男2人はタクシーへ飛び乗り、遅れて合流する仲間との待ち合わせ場所である、リノベーションホテル「KUMU金沢」へ向かう。ノリで遊びに来たつもりが、”妄想”1つ加えるだけで、あっという間の充実した半日プランになっていた。


◆ご紹介した妄想スポット
①ひがし茶屋街
 ・ひがしやま酒楽
 ・箔一 東山店
②近江町市場
 ・肉山精肉店 能登牛炙り海鮮丼
 ・フルーツ坂野
③金沢美術館
 ・ラビットチェア


※画像はコチラ


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