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泣けるっていいね

今日ものびるは、谷戸の蚊を避けて大島河原へ。

新学期2回目で緊張感も少しほどけ、素が出せるようになってきた子も多く、思い切り水遊びを堪能してきました。

さて。

今日来ていた女の子。

お母さんが入院していたとのことで、その間、数日、

大好きなお母さんと離れ離れだったのだそうです。

来たときは、テンション高く、遊んでいたのだけれど、

何かあると思い出すのはママのこと。

「う…う…ママに会いたい〜!」

と悲しみの波に飲まれて、突然泣き出します。

そんな時は、

「そうだねえ、会いたいよねえ。ママが大好きだもんねー。」

とウンウン聞くに限るのです。

他のことで気をそらしたり、なだめたり、

ましてや「もうすぐくるよ」なんて嘘を言ってはダメなのです。

悲しい時に、それを受け入れずに適当にあしらうと

「わたしは今こんなに悲しいのに!」

という気持ちが強まります。

なぜなら

「気持ちを受け入れてもらえなかった」

という不満な気持ちがそれに上乗せされるから。

なので、こんな時は、思い切り感情を感じてもらうのが一番。

感じているのだけれど、言語化できない心の声を、

全部こちらで言葉にしてあげるのです。

「お母さんがいなくて寂しかった時、
頑張ってたんだもんねえ。
泣きたかったけど、
我慢してたんだもんねー。
やっとお母さんが帰ってきたら、
そりゃお母さんと一緒にいたいよね。
わかるよー。悲しいよねー。
会いたいよねー。」

子どもは、ウンウンうなづきながら、やがて、

「受け入れてもらえた」

という安心感で満たされ、友達に混じって遊び出すのです。

今日も、同じように話しかけていたら、別の子が

「どうしたの?」

とやってきました。

そこで、なぜ泣いているのかを、説明していると、

その子も、お母さんが出産でいなかった間の寂しさを思い出したようで、

少しだけ一緒に泣きました。(可愛い)

また、昼ごはんも食べずに嬉しそうに水で遊んでいた男の子が、

突然、地面にしがみつくように固まって、

小さく肩を震わせている場面にも遭いました。

彼は、外では絶対泣けない子らしく、

縫うような怪我をして病院に行ったときも、

絶対、泣き顔を見せなかったのだそうです。

なのに、今日は、

泣いてる顔を見せないように、ダンゴムシみたいに丸くなって、

震えながら嗚咽が漏れてくるのが聞こえるのです。

どうしたのかな?

最初は訳がわかりませんでした。

でも、幼児が泣くのなんて、

「お母さんがいなくて寂しい」以外に思いつかなくて、

同じように

「お母さんに会いたいねー?」

と繰り返していると、小さな嗚咽がやがて大号泣に変わりました。

「お、おが、おがあさんに、会いたい〜」

「じゃあさ、お母さんに電話してみる?
それで、早くお迎えに来てねって、お願いしてみようか?」

と聞くと、パッと顔を上げてうなづく。

そこで、電話して、お母さんの声を聞き、

「早くお迎えに行くからね」

と言ってもらえて、ようやく安心してまた遊び始められたのでした。

お母さん偉大!って話であるのと同時に

泣けるって、すごく大事!と思った出来事でした。

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はんだあゆみ
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